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  • 1人~5人
  • 100分~200分
  • 12歳~
  • 2009年~
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1名
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3年以上前

2007年発売のアグリコラはそれまで主にカードゲームで著名であったウヴェ氏初の重量級ゲームであり、かつワーカープレースメント史でも比較的初期の作品にあたる。

そのため、やや独特なゲームバランスを持っているという事実は、ウヴェ氏の後発のワカプレ作品や、2010年以降の他のワカプレと比較すると明らかである。

アグリコラ発表の2年後に発売されたこの拡張は、泥沼・森タイルの初期配置、特別アクションカード、燃料の概念追加、大小の進歩追加、馬の追加、などがフィーチャーされた。


基本アグリコラでは、序盤戦については、①食料基盤の獲得、②カードドラフトによるコンボ構築、③増築・増員争い、がメインであった。初期手札により若干戦略は異なるが、多様性はあまり感じられない。あくまで手番順に最善、次善、次次善のムーブを行っていくという流れ。カードの内容に依存する部分と、スタートプレイヤー獲得による手順番の綾を中心にゲームが進んでいく。

これらは、アグリコラ以降のワカプレ(ウヴェ氏かどうかに関わらず)において徐々に忌避されていった要素である。この泥拡張ですでに後年のアルル、ヌースフィヨルドなどにも通じる開発可能タイルや燃料といったリソースの概念が登場していることは非常に興味深く映る。

この拡張では、特別アクションがカードとして実行できるようになったことで、ワーカー配置一辺倒のシステムが緩和されている。進歩や資源の獲得が、この特別アクションによりオプション的に行える。

泥沼・森タイルの追加は新資源の燃料や、特別アクションとも大きくリンクしている。特別アクションの焼き畑により農業に着手しやすくなった。

馬の追加により家畜繁殖もやや容易となっており、上記の農業と合わせて、食料確保の手段は拡張されているといえる。そして余剰に獲得した食料には、他のさまざまな使い道が新たに用意されている。

また、燃料は決算時に部屋の数だけ必要になるため、これの追加で無意味な増築は抑制され得る。

強力な大進歩も仲間入りし、多数の小進歩も組み合わさって、正に弱点を補正しつつ、長所を伸ばすという良拡張といえる。


もちろん、要素が増している分複雑化されたことは否めない。しかしここでは、単にやらなければならないことが増えたとか、マニア向けにゲームの規模を拡大したということではなく、よりモダンなワカプレの形態に近づいていることはとても重要だと思う。それでいてここにあるのは紛れもないアグリコラである。

個人的には、アグリコラが近年の他のワカプレに対抗するには、この泥拡張がないといかにも厳しいのではないかと以前から感じていた。日本ではアグリコラがかなりの人気を得て、基本セットがたびたび再販されているにも関わらず、この拡張が過小評価されたような扱いとなっているのはどうにも腑に落ちない。

このセットだけでも14枚の大進歩と118枚の小進歩が含まれているため、言語依存も無視できない。ビッグボックスなども以前から噂されているし、リバイスドも順調に再販されているのでそのうち解決されるのではないかとは感じているが、なんとかしてほしいものである。

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maro
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