ワイマール：民主主義の戦いWeimar: The Fight for Democracy

プレイヤーは当時の主要政党、ドイツ社会民主党（中道左派）、中央党（保守）、ドイツ共産党（左派）、ドイツ国民人民党（右派）のいずれかを率います。各政党は独自の目標（政策／理念）を持ち、その達成のために様々な手段を講じることになります。

勝敗はプレイヤーの様々なアクションやイベントから得られる勝利ポイントにより決まりますが、獲得方法は政党によって異なります。基本的なゲームシステムはカードドリブンです。プレイヤーは手札から提示したカードをプレイすることで、アクションを行う、討論を行う、またはカードによるイベントを発生させます。

ゲーム内での争いは政治レベルのものとドイツ各都市の街頭レベルのものとの２種類があります。
政治レベルの争いは、論点を提示し討論をします。自分の政党に有利に決着させることで、各種の特典を得たり、民衆から支持を得ることができます。
街頭レベルの争いでは、各都市での影響力を高め、また各社会階層での指示を集めるように活動します。実行手段の中には、デモやストライキ、暴動や共産主義評議会の発足など反政府的な行動なども用意され、左派政党、右派政党は暴力的な実働部隊も擁しています。対する政府側の対抗組織は警察や軍隊です。
各ターンの終わりには各政党の活動結果が集計され民衆からの指示として国政の場での議席数が上下します。議席の獲得状況によっては連立政権の誕生や、政権交代が生じるかもしれません。

国内の政争だけに明け暮れることはできません。当時のドイツは経済の低迷、ハイパーインフレーションによる貧困、社会不安、経済封鎖など諸外国からの圧力と、国として非常に厳しい状態におかれていました。状況が悪化しすぎると無政府状態に陥り、サドンデスにより全プレイヤーの敗北となります。国内の政争・抗争だけにかまけていることはできないのです。
ナチス、国民社会主義ドイツ労働者党はノンプレイヤー勢力として登場します。史実でそうであったように、政権の獲得や維持のために彼らに頼りすぎた場合、政権を奪取される場合があります。民主主義の敗北となりサドンデスで全員敗者となります。

史実に起因する各種イベントが次々と発生し、国内外の情勢は刻々と変わっていきます。国会の議席図で表される各党の支持状況も目まぐるしく変化します。
キャンペーンでは全６ターン。プレイ時間として、１ターン=１時間と表記されていますが、そこまで要しない印象を受けました。とはいえ、１プレイで数時間を要する重ゲーであることには変わりはありません。