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  • 1人~4人
  • 30分~120分
  • 14歳~
  • 2023年~

開拓者〜ジョン・ミューア・トレイルの旅〜荏原町将棋センターさんのレビュー

445名
13名
0
1年以上前

カリフォルニア州のヨセミテ国立公園から、セコイア国立公園までの大自然をハイキングするボードゲーム。

景色、景観を堪能し、旅気分を味わいます。山が舞台とはいえ、「K2」のような登山ではなく、「パークス」のような観光がメインテーマです。

パークスと違うのは、大きなメインボード。そこに上空から見たトレッキングコースと側面から見た標高チャートが描かれています。本格的ハイキングゲームになりました。

↑ 大メインボード。左上が、JMTと呼ばれるジョンミューアが作ったトレッキングコース。南東の【第十チェックポイント】ホイットニー山頂を目指す。写真左下は標高チャート。リュックに入れた道具を使い、テントを張る。写真右下の発見カードは、花、木、鳥、川、動物の5色のセットコレクション。これらの動植物と出会ったのだ。写真を撮ろうではないか。


まずハンドマネジメント。3枚ある手札に1枚を引き、1枚をプレイします。このトレイルカードには、「資源」と、ギアと呼ばれる「道具」の2種類が書かれています。これらを入手し、個人ボードに収めます。道具はリュックサックの中に置きます。これでカードフェイズは終わりです。

次はワーカープレイス。3枚のトークンを1枚ずつプレイス、3周します。スペースは、


・景色を眺める

・写真を撮る(発見)

・天然資源(水4個、木3個、風2個、火1個)を取る各スペース

・【第四チェックポイントから】ライフライン(食料3個、水筒2個、睡眠1個、持久力1個)を取る各スペース

・カードを2枚引き、2枚プレイする

・スタピーを取る

そして

・トレッキング


上の2つ、「景色を眺める」「写真を撮る」が、得点源となるメインアクションです。

トレッキングは必須アクション。12日間または10日間で、10個のチェックポイントを進みます。(10日間バージョンの方が断然面白いです)

日数はラウンドを指すので、全10(12)ラウンド。つまり一ラウンド中、3枚のうち1枚のワーカートークンは、トレッキングアクションに使うということです。別の言い方をすると、一ラウンド実質2アクションしか選べません。

各プレイヤー、リングでファイリングされた10枚綴りのマップパックという独自の本を持っています。この各ページに【第一〜十チェックポイント】に必要な資源が書かれています。

トレッキングアクションでは、ここに書かれている資源と、天候タイルに書かれている資源を払う必要があります。【第五チェックポイント】からは、シェラネヴァダ山脈に入り険しくなるので、指定された道具も条件に加わります。道具は、一度リュックに入れば、確認だけで支払う必要はありません。【第八チェックポイント】からはライフラインが条件に加わります。

資源や道具が揃わなくても、トレッキングアクションはできます。【第十チェックポイント】に到着しないとゲームオーバー、ということはありません。ただし、足りなかった資源や道具一つにつき、「苦難トークン」というものを貰わなければいけません。12日間では2日間、無理なトレッキングを避けることができますが、10日間バージョンでは、必須なので、絶対にトレッキングします。

苦難トークンは、ゲーム終了時、その個数により、−(n+1)^2VPとなります。例えば、4個残ってしまった場合、5×5=25VPマイナスとなります💦ほぼゲームオーバーと同等かもしれませんが笑

各ラウンド終了時には、食糧1つと水筒1つを摂取するため支払わないといけません。これも、もし準備を怠ると、苦難トークンを1〜2個貰うことになります!


ゲームスタート時、天然資源:水2、木2、風1、火1、ライフライン:食糧3、水筒2、睡眠1、持久力1という、大量の資源を各自持って出発しますが、足りなくなったら、天然資源は、4つの各資源スペースにプレイスすれば貰えます。ただし、実質2ワーカートークンのうちの一つを使うのは、辛いしゃがみ。

また、ライフラインの方は、【第四チェックポイント】の「ハイシェラロッジ」に到着するまで、食糧や水筒などは調達できません!(水筒に関しては、天然資源の水2で代用できます)


さて、VPの取り方ですが、景観カードを取る、発見カードを取る、の2つのアクションで得ることができます。

景観カードは、このゲームで一番臨場感溢れる、綺麗な風景が描かれています。この大型カードの美しさは圧巻です。公開中の3枚から選び、書かれている資源を払って、VPと道具を得ます。VPは1〜15VPと様々で、大きなVPはこのアクションで狙います。風景テーマ(色別)が4種類あり、この4種類を集めると早取りの9VPも貰えます。また、各色の1枚目を取った時のボーナスもあり、トレイルカードの手札が永続4枚になったり、道具が1つ貰えたり、発見カードが1枚貰えたり、おいしいです。

↑ 息を飲むほど美しい絶景。景観カードは、雪山、滝、渓谷、湖の4色の系統がある。


発見カードの方は、終了時VPのセットコレクションです。コストは資源2個分。公開されている5枚からドラフトします。ジャンルが5(色)あり、5色フルセットで7VP、4色で4VP、3色で2VP、2色で1VP。また、即時で、資源と道具等が貰えます。つまり、収入の内容はトレイルカードと同じです。


残りのワーカースペースに、「トレイルカード2枚プレイ」、というのがあります。これは、カードフェイズで1枚しかプレイできなかったトレイルカードをワーカープレイスフェイズでも使える手段です。

実は、トレイルカードの中には、使用不可の障害物カードが含まれています。このカードを使うには、そこに書かれている道具がリュックの中にあるのが条件です。普通のトレイルカードに書かれている道具は、「無ければ貰う」のですが、このカードの場合、「既に持っている」必要があります。

「トレイルカード2枚プレイ」スペースでは、2枚引き、手札の2枚のカードをプレイできますが、収入の資源と道具のうち、道具は貰えません。つまり資源だけを2枚分貰うことができます。

さて、普通のトレイルカードや景観カードや発見カードで道具を貰う時、既に持っている道具を貰った場合どうなるか。この場合、標高チャートというトラックにテントを張る(1マス進める)ことができます。この標高チャートを進めていくと、途中で、4枚目5枚目のワーカートークンが貰えたり、期待値10VP弱の条件付き終了時VPタイルが貰えたりします。

↑ 右、トレイルカード。緑のカードは使用可。赤のカードは使用不可。しかし、この赤のカードの場合、個人ボードに、トレッキングポールがあるため、使用可能。緑のカード「catch a golden trout」を使用した場合、釣竿は既に持っているため、メインボードの標高チャートのテントが1つ進む。写真下は、計画書のマップパック。スタート開始時に一つを選ぶ。


考察

■序盤の小さな目標は、【第五〜七チェックポイント】のトレッキングに必要な「道具」(計3つ)を手に入れておくこと。トレイルカードに書かれていればラッキーだが、無い場合、まず公開の5枚の発見カードの道具を見て、あったら早取りを心掛ける。発見カードにも無い場合は、景観カードの道具を見る。そこにも無ければ、景観ボーナスが「任意の道具を1つ貰う」に指定されている色の景観カードを取りに行く。それさえ無い場合は待つしかないが、「カード2枚プレイ」アクションをすると、新しく2枚ドローできるので、目的の道具に出会い易くなる。

■道具は全部で12種類あり、3個ずつリュックに集まるたびに資源やライフラインが貰えるボーナスがある。また、最初に12個集めたプレイヤーには5VPが与えられる。しかし、道具の種類を集めてばかりいると、標高トラックのテントが一向に進まなくなる。道具の本来の目的は、テントを張るためだ。このゲーム、道具はできる限り、リュックに既にある物を得ながら(使いながら)、標高チャートを上げていかなければならない。

■ワーカープレイスの順番としては、1、2周目は早取りで、3周目トレッキングを行なうのがオーソドックスな形。しかし、食糧や水筒が切れた【第四チェックポイント】では、先にトレッキングをして、ロッジを発見してしまおう。そうすれば、同ラウンド中に食糧や水筒などの補給ができる。

■【第五、九チェックポイント】では、景観カードのセットも切り替わる。誰か一人がトレッキングした瞬間切り替わるので、他プレイヤーが狙って準備していた景観カードをカットするというインタラクションの意味合いもある。

■ライフラインの食糧と水筒に関してだけは、ワーカースペースが全員使えるが、他のほとんどのスペースは、(4人プレイ除けば)、たった一人分の早取りスペースだ。特に「水4」スペースは、「水筒2」スペースと同量の水分を持ち、かつ、景観、発見の資源として使えるので、人気がある。

■同時に2種類の天然資源を稼ぐ方法もある。それは「カード2枚プレイ」。道具は貰えないのでテントが進まないが、一手で2種類の資源が入るので、景観カードや発見カードが素早く手に入る。

■スタピー取りも強い手なのだが、それだけに一手使うのは非常に躊躇われる。スタピー取りが行なわれなかったラウンドごとに水が1つずつ蓄積されていくので、ある程度溜まった時にスタピー取りアクションを決行したい。

■【第十チェックポイント】のホイットニー山頂では、トレッキングアクションにワーカートークン2枚(重ね)が必要!また、早取りする必要がなければ、一足先にトレッキングしてゴールしてしまえば、トップ5VPが貰える。


前述しましたが、10日間バージョンがオススメです。12日間ですと、緩く、苦難トークンの出番はほとんどなく、また、簡単な故に、冗長に感じてしまいます。

(10日間にすると、標高チャートトラックのゴールまで物理的に届かなくなります。オススメのヴァリアントは、トラックの長さを短くする、具体的には、ゴールを2つ目のVPタイルまでにします)

そして、このゲームの盛り上がりの一つ、苦難トークンの登場シーンを増やすためにも、天候トークンの抜粋、苦難トークン除去能力カードの抜粋、スタート時の公開トレイルカード3枚の中に【第五〜七チェックポイント】の道具アイコンを含めないなど、カードの精選をしておくと、苦しさが増し、面白さが倍増します。

これらのヴァリアントは、本当にゲームが見違えるほど面白くなりますので、ぜひ10日間バージョンで、トレッキングをお楽しみください。



※ レビューにご感想・ご不明な部分等ございましたら、ご遠慮なく下にコメントください🙂

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