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  • 1人~4人
  • 90分~120分
  • 13歳~
  • 2017年~

スピリット・アイランドハナさんのレビュー

1764名
9名
0
2年以上前

タワーディフェンス型協力ゲーム。

非常に評価が高いゲームで、BGGでは2022/8月時点で評価8.4、総合ランキング10位。本当に化物のような評価です。

ようやく購入、プレイしたのでレビューします。


【世界観、コンポーネント】


自然豊かな島に海を超えて侵略者が訪れ、自然を破壊し、先住民を排除していく。島に住む精霊となって、他の精霊や先住民と協力しながら侵略者を撃退しなければ、、というゲームです。旧ヨーロッパの植民地政策を先住民の立場で見たら、、というのがテーマになっているらしく、圧倒的な勢いで増え続ける侵略者の理不尽さ、次々と土地が荒廃していく先住民の絶望感と怒りを体験できます。


多数のボードや駒、トークンは申し分無いクオリティです。

特に侵略者駒は都市、町、侵略者どれも造形がとても凝っていて、シンプルな白で統一されています。精霊達には人間が白い駒のような無機質な存在に見えているのでしょうか。ゲームをプレイしていると、恐ろしい姿の精霊達よりも無機質な侵略者達のほうがよほど不気味に感じます。

精霊達のイラストはややアメコミテイストで海外のオタク感があるため好き嫌いが分かれそうですが、世界観とはとてもマッチしていると思います。



【ゲーム内容】


全8種類の個性的な精霊が登場します。攻撃が得意な精霊、防御が得意な精霊、海の沿岸部に強い精霊などそれぞれ特徴があり、その中から各プレイヤー1体を選択して、みなで協力しながら侵略者を撃退していきます。

毎ターンコストを払って能力カードを魔法のようにプレイする、、という感覚的に掴みやすい仕組みで、マジック・ザ・ギャザリングのようなTCGにプレイ感が近いです。能力カードを山札から獲得していく手札構築と能力カード間のコンボ、プレイヤー間の連携がとても楽しく、TCG好きにはきっと刺さると思います。ゲームが進むと精霊が成長していくため、後半は大技を叩き込んで侵略者を蹴散らす爽快感もあります。特にコンボ要素は大切で、能力カード複数枚を同一ターンにプレイすると効果がアップしたり精霊固有能力が追加発動したりと大きな恩恵があるため、それらを有効活用することで有利に立ち回れます。次のターンにコンボを発動させるためにこのターンは温存、、のような、数ターン先を見据えた動きが要求されるゲームだと思います。

細かく難易度調整も可能ですが、難易度は基本的にかなり高めとなっています。とにかく侵略者の侵略速度が凄まじく、一番低難易度でもきっちりと相手の行動を把握しながらこちらも先手を打って対応し、きっちりコンボを組んでいかないとクリアできないレベルです。相手の行動パターンは単純で2ターン先まで行動が予測できますが、とにかく物量がすごいため「分かっていても対処しきれない」という状況に陥りがち。常に先手先手を考えなければいけない悩ましさがあります。また終盤はほぼ島全域で侵略者が行動してくるためどうしても対処しきれません。こちらも勝利条件達成だけを見据えて捨てる場所、許容できる損害を見切らなければならないギリギリの緊張感が堪能できます。


ゲームとしてはやや複雑。プレイの流れやプレイ方針は分かりやすいのですが、自動処理しなければいけない項目やパッシブスキル、能力カード毎の個別条件が多く、最初は見落としやプレイミスをある程度覚悟しなければいけません。

また、能力カードがテキスト依存なので、慣れないうちはカードとにらめっこが続くと思います。一部テキストの解釈に戸惑うことも。

全体的にゲーム慣れしている人向けで、ライト層にはあまりオススメできない気がします。




【協力要素】


このゲーム、デザイン段階からかなり「奉行問題(協力ゲームによくある、一人が仕切ってしまう問題)」がおこらないように意識して設計されたと説明書にありました。実際にやってみると、確かに奉行問題はおこりにくそうです。

まずは情報量と処理する事の多さ。2ターン先まで見据えて手札でコンボを構築していくというゲーム性から、1人が全体をすべて仕切るのは限界がある印象です。ある程度相談しながらも個々で判断していった方が、より深い手が打てる気がします。

また、ソロプレイも可能な事から個々の精霊がある程度自己完結した性能を持っています。なので基本的には自分の担当エリアに各々集中して対処し、他のエリアは他のプレイヤーに任せきり、、となることが多い印象です。

それでも精霊には得手不得手があるので、苦手分野を補い合ったり、コンボの準備で溜めているターンを他のプレイヤーにカバーしてもらったり、、という協力もクリアには必要となってくる、絶妙なバランスとなっています。精霊Aの能力で敵を1ヶ所に集めて、精霊Bの大技で一網打尽!みたいな連携が綺麗に決まれば、協力ゲームとして最高ですね。


気になる点として、ある程度個々の判断に任せる形となるため明確に戦犯が生まれてしまう可能性があります。1人の見落としやプレイミスで簡単に取り返しがつかない状況になるため、後味が悪い負け方をすることも想定されます。そうならないためにも丁寧な確認と相談が必要だと思われます。そういう点から、あまり大人数よりも2人くらいでじっくりやるのがこのゲームには合ってると思われます。




【まとめ】


ハードなゲーマー向けの協力ゲーム。難易度が高い分、うまくクリアできたときの達成感、満足感がとても高いです。

独特でクセのある世界観、負けながら覚えるシビアなゲーム性、どちらを取ってもはまる人にははまる、人を選ぶゲームだと感じました。大勢でワイワイ、ではなく、少人数の仲の良いゲーマー同士でじっくり試行錯誤するのが適していると思いました。


また、至高のソロゲームと言われる通りソロモードは申し分なく楽しいです。難易度や精霊を変えて何度もプレイしたくなる魅力があります。ソロゲームを探しているなら非常にオススメのゲームです!

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