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  • 2人~4人
  • 60分~90分
  • 12歳~
  • 2019年~
363名
2名
0
2ヶ月前

■はじめに

もともとテーマ的にあまり興味がなかったのですが、定価7480円が5000円とお買い得だったので買っちゃいました。

どんなゲームかとザックリ言うと、プレイ感は「カードを場に出してテキスト効果を解決する」いわゆるトレーディングカードゲーム風なプレイ感で、個人的にはお気に入りです。ちなみにデッキ構築要素はありません。

テーマとしては太古の海で種を創造し、「カンブリア爆発」という爆発的な進化期を経て、どれだけ種を繁栄させたかを競う内容になります。最初に言っておきますと、プレイヤーが調整できる余地があるとは言え、ゲームバランスはイマイチなゲームです。

日本語版は拡張込みで販売されており6人までプレイできます。私がプレイしたのは2人のみで10回程度です。

■レビューの構成

とにかく気になる点が多いゲームなので、まずそこについて言及し、次にそれを乗り越えた先にある良かった点について述べていきます。多分、挫折したり間違ったルールでプレイしている人も多いゲームなんじゃないかなと思います。

■気になる点

・テーマが直感的に分かりづらい。

ゲームの流れとして、序盤は基本効果を持つ12種x10枚で120枚の通常カードを手番で1枚プレイします。ゲームが進んで中盤に海洋ボード1から餌がなくなると「カンブリア爆発」というイベントが発生します。以降はオールユニークで強力な効果を持つ99枚の深海カードが使えるようになり、更に手番でプレイ出来るカードが1枚から2枚に増えます。

ゲームの仕組みとして見た時に序盤で自分の場の基礎を築き「カンブリア爆発」以降にゲーム展開が加速していくのは非常に楽しいところですが、一方でテーマとして見ると「カンブリア爆発」と「深海カードが使えるようになる」の関連性は全く分かりません。約5億年以上前に「カンブリア爆発」という生命の進化が加速し多種多様な生命が生まれた時期はありますが、それが深海の生物によってもたらされたという説は聞いたことがありません。テーマとゲームプレイの整合性がキッチリしてないと違和感があって楽しめない人には向かない仕組みだと思います。

『通常カード』サンプル

どう見ても通常カードに書かれたイラストが「カンブリア爆発」以前にいたであろう種には見えない。サメやクジラやカジキマグロっぽいのがいるけど、こんなのいたのかな?

『深海カード』サンプル

深海カードに書かれたイラストも深海生物は多いものの、「これはどう見ても深海にいないんじゃ?」と思う生き物もいたりで、おもわず「水面から出とるやないかい!」ってツッコミ入れたくなります。個人的には「上級進化カード」くらいの名称で良かったんじゃないかなと思います。

・説明書が分かりづらい。

説明書が分かりづらいです。大体が翻訳の問題なのですが、まず説明書に書かれた初回ゲームの推奨ルールで使用するシナリオカードの名称が間違ってます。同梱の初回ゲームプレイについて書いた紙にあるものが正しいです。でもまあ、これは些細な問題です。

とにかくこのゲームの翻訳はセンスがなくて慣れるまでは用語で翻弄させられます。各プレイヤーの手番は1.カードプレイ、2.食事、3.老化、4.カードの補充という4つのフェーズから構成されています。2の『食事(しょくじ)』がゲーム中の最も重要なフェーズで、海洋生物には3つの食事方法があります。

他の生物を襲って食べる『捕食(ほしょく)』、サンゴ礁ボードから餌を取る『採餌(さいじ)』、海洋ボードから餌を取る『食餌(しょくじ)』。分かりますかね?フェーズ2の『食事(しょくじ)』の方法として『食餌(しょくじ)』があるんですよ。「もうちょっとさあ・・・」ってなっちゃうんですよね。

何が困るかと言うと例えばカード効果に「隣接する種が採餌か捕食を行った後、食餌を行う」とあります。カード効果のテキストを他のプレイヤー向けに読み上げるのですが、聞いたプレイヤーから「食事ってことは採餌もあり?いや食餌ってことか?」みたいな会話が初回プレイでは飛び交います。

言い始めるとキリないんですが『採餌』と『食餌』というのも耳慣れない用語かつ、視認性も悪いです。有志の方が『捕食』を『攻撃』、『採餌』を『採集』、『食餌』を『恩恵』と訳されていましたが、ゲームとしての動きと分かりやすさからすると、こちらのほうが適切だと思います。

3つの食事方法はテキストで書かれていることもアイコンで書かれていることもあります。上の絵で言うと、青い三角に1と書かれたのは食餌1の意味です。結局、我が家では説明書の用語で呼ぶと混乱するので、アイコンの形で呼んだりしてます。「左隣りが丸か四角やったら三角1」みたいな感じでテーマ台無しな感も若干あります。

ちなみに各餌場のボードの壁の上の方にアイコンの形がしれっと付いていて、これが食事の方法に対応してます。特に説明書に言及されてなくて、3回目のゲームプレイで気付きました。これは私が鈍いだけかもしれません。

あと明確な禁止マークがない限り、アイコンがなくてもどの種も『捕食』と『採餌』の能力を持つというのも、説明書には書いてあるんですが感覚的に分かりにくく、ついつい忘れがちなルールです。

・深海カードのバランスがハチャメチャ

99枚のオールユニークな効果を持つ深海カードですが、全くバランスが取られていないカードもあり説明書にも「ゲームバランス崩れちゃうんで、ヤバいカードはプレイヤーが取り除いてね。」みたいな記述がされていて、深海カードのバランス調整は完全にユーザーに投げっぱなしです。

ウイングスパンでカラスがどうとか問題ありましたが、そんな可愛いレベルの話ではないです。種の繁栄と絶滅がテーマのゲームなのにカード効果に「絶滅しない」とか書かれていて、ひと目で反則と分かるのもいます。

また単体のカード効果では許容レベルであっても組み合わせた際にいわゆる『究極生物』が出来上がってしまうことが多々あります。どうやっても絶滅しない。我が家では2人プレイしかしてないので特にそうなんですが、途中から完全なワンサイドキリングゲームとなり、全く勝ち目のない中、ただただ『究極生物』とそのお供にボコられ続けるだけになり、ゲーム途中で負け側がギブアップというのが半分くらいです。

あと、深海カードの入手方法なんですが「場のディスプレイから1枚取る」あるいは「3枚引いて1枚を手札に入れて、残りの2枚は場のディスプレイに出す。」となっており、欲しい深海カードがないと後者が繰り返され、ディスプレイ数に上限はないので、あっという間に10枚くらい深海カードが並びます。オールユニークなんで、カードが出る度にテキスト効果を確認する必要があり、これは地味に面倒臭いです。読み上げると前述の翻訳のマズさでイラッとします。

またトレーディングカードゲームを遊ぶ方には分かると思いますが、このテキスト効果とこのテキスト効果がぶつかった場合はどの順序で処理するのが正しいのか、このテキストの指している範囲は具体的にどこでとちらが優先されるのかなど、いわゆる『裁定』が必要な場面が出てくるのですが、説明書には基本カードしか詳細が書かれておらず深海カードの『裁定』は分かりません。BGGのフォーラムを読まないと分からない、あるいは読んでも良く分からないこともあります。

とまあ、深海カードについて色々書いてきましたが、良くも悪くも展開がダイナミックになるので、人によってはないほうが楽しめるかもしれません。ちなみにカードの補充方法ですが公式アプリでは「場から1枚取るか、3枚引いて1枚を手札に入れて2枚を捨札にする。」とルールが変更になってます。このルールのほうが個人的には良いと思います。

・シナリオカードの効果

ここまで特に言及してませんが、シナリオカードというのがあります。特定の餌場の餌が枯渇した時に発生するイベントが書かれていて、単発のイベントもあればゲーム終了までルール変更をもたらすカードもあります。上述の深海カードとの組み合わせによっては『究極生物』爆誕の一因にもなります。

効力が発動されるとプレイヤー全員が影響を受けるのでこれ単体であればそこまで気になるものではない印象です。ちなみにジョークカードが1枚混ざっているのですが、冗談の通じない方にはイマイチかなと思いました。

・餌場ボードの視認性

餌場ボードから餌(魚トークン)がなくなるとイベントが発生したり、ゲーム終了のトリガーとなるのですが、これの視認性が悪いです。

ボードと言いつつ浅い箱の形状で、ここに小さい魚のトークンが置かれます。見る方向によっては箱の壁や仕切りに魚のトークンが隠れてしまい、全部なくなったと思いきや実は1匹残ってましたということが度々おきます。もう少し視認性の良い作りにして欲しかったですね。

・捕食と絶滅の概念が分かりづらい

このゲームには食事の際に他の種を攻撃して個体数を奪う『捕食』を行うカードが存在しますが、基本的に『捕食』によって他の生物を絶滅させることは出来ません。種の絶滅が起きるのはあくまでも『老化』と呼ばれるフェーズで個体数が足りない時のみです。

初見で分かりづらい話をします。『サメの掃除屋』というカードは『捕食』が行われた時にそれの左右で1番近い位置にいる時に個体数を増やすことが出来ます。『捕食』は自分の場にいる他の種に対しても行えるので、自分の場にいる『サメの掃除屋』に『捕食』を行った場合、個体数を奪った処理をした後に、『サメの掃除屋』は個体数を増やすという作戦が取れます。『サメの掃除屋』は自分が『捕食』されて個体数を減らした後に増えるという理解しづらい処理が発生します。『サメの掃除屋』は『究極生物』のお供として度々活躍するカードなので、この処理は必ず抑えておきましょう。ちなみに個体数がゼロの種に対して『捕食』を行うことは出来ません。

初回プレイ時に何度説明書を読んでもこの辺の処理が本当に正しいのか分からなくて混乱しました。このゲームはスマホの公式アプリもあり、無料部分でルールの基本的な理解できますので説明書を一通り読んだら一度スマホアプリでプレイしてルールの理解を補足することをオススメします。説明書だけでは細かい処理が分からんです。

■良かった点

・カードコンボ

冒頭にトレーディングカードゲーム風と書きましたが、カードの組み合わせを考えてコンボを作る。このゲームの楽しさはこれに尽きると思います。私は『頂点捕食者』と『サメの掃除屋』を使ったコンボが大好きです。

・システム

ベースのシステムはとても良くできています。次々と場に生き残る種の特性が変わっていきます。必ずしも巨大な生物や凶暴な肉食動物が生き残る訳ではなく、他の種や環境の状況によって様々な種が繁栄し、あるいは絶滅して消えていく様は食物連鎖や、適者生存の自然の摂理を感じることが出来ます。

・インサート

ゲーム付属のインサートがしっかりとしてます。カードにハードスリーブをつけても問題なく収容できます。スリーブ派の自分にはありがたかったです。

・イラスト

カラフルで味わいがある良いイラストです。深海カードは一部は基本カード色違いだったりしますが、基本的に全て異なるイラストなのは素晴らしいです。

■総評

気になる点を書き連ねていたら力尽きて、良かった点は少ししか書けませんでしたがシステム的には良く出来たゲームですので、トレーディングカードゲームが好きな方には合うんじゃないでしょうか。ボードゲームならシステムもテーマも全く異なりますが、「カードを場に出して効果を解決」と「カード同士のコンボを楽しむ」という点が好きであれば、レスアルカナとか、十二季節の魔法使いとか、ドミニオンとか、ああいったゲームが好きな方に合うかもしれません。

ただし、何度も繰り返しますが分かりにくい部分が多いゲームですので、楽しくなるのは3回目くらいからかなと思います。

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