マラブンタclevertrickさんのレビュー

2回ほど遊んでみたので、ご参考までにファーストインプレッションを。
ルールの細々とした部分にまでは触れてません。

見てのとおり、セットアップは超楽でした（1分）
ルールも少なめなのでインストも楽でした（5分）

獲得した6色のダイス目を、色が一致するフィールドに書き込みながら、それぞれでマジョリティ争いを行います。
各フィールドに書き込まれた数値の合計が大きい方がそのフィールドを獲得し、フィールドごとに設定された勝利点(初期値2点+α)を獲得します。

この勝利点の+αの部分がダイスの特殊面やタイルの特殊能力で決まってくるので、フィールド内の数値を伸ばすか、フィールドを獲得した時の勝利点を伸ばすか、相手の出方を見ながら選択していくという感じです。
相手が勝利点を伸ばしているフィールドがあれば、当然そのフィールドは取らせるわけにはいかないので頑張って取りにいかざるを得ませんし、逆に勝利点が大したことなければ、そっちは捨ててもいいやと他のフィールドに向かうケースもあるでしょう。常に相手の出方を見ながら、ジリジリとした駆け引きが続きます。

ちなみに0だけは無色なのでどこでも書けて便利ではあるのですが、当然０ですからフィールド獲得のための数値には寄与しませんので、自分のエリア拡大のための繋ぎとして使ったり、逆に相手の侵入のブロックに使ったり、 という感じになります。

で、そのダイス目はどうやって決められるのかというところですが、毎ラウンドの最初に行われる、 手番プレイヤーが 「振ったダイス６個(0～3＋特殊面2面)」と「山から引いた特殊能力タイル1枚」を２つに配分する作業によって決まります。このゲームのキモとなる部分なのである程度時間がかかりますが、手番プレイヤーが配分を決め、そのどちらかを相手が選択すれば、後はサクサク処理していく感じです。

ピザカットで長考されるとダウンタイムが・・・と懸念される方もいるかもしれませんが、本作はダイスとタイルの組み合わせなので、手札などとは違って眼の前でオープンで行われます。
なので、相手が眼の前であーでもないこーでもないとダイスとタイルを入れ替えている間は、「今の組み合わせだったら自分はこっち取るかな・・・あ、そこ入れ替えるのか。そうなると・・・」という感じで、待つ方も考えながら見ていられるので、意外と苦ではなかったです (もちろん程度問題でしょうが)。

ちなみにラウンド数は固定ではなく、いつ終了トリガーが引かれるかはダイス目とタイルに左右されますが、システム的には8ラウンド目を境にゲームを終了させる方向に強制的に傾く設計になっているので、いつまでもダラダラと長引いてしまうことはあまりないでしょう。
今回は初回だったこともありプレイ時間は約１時間と少し長めになりましたが、慣れてしまえば「プレイ時間30分」という表示はそんなに嘘ではないかなという感触です。

「同じ数字が隣り合ってはいけない (自分の数字のみ)」
「ダイス目の色とフィールドの色は一致していないといけない (0は無色)」
「自分が既に数字を書き込んでいるヘクスと隣接したヘクスにしか書き込めない (例外あり)」
といったルールが後半になるほど効いてきて、クニツィア先生ならではの数字を使ったジレンマは健在でした。

3番目のルールの例外を実現するための「アリ塚」をいつ作るか（もちろん回数は限定）も悩ましいところですし、
今回は端折りましたが「木箱」や「カップケーキ」という、エリアマジョリティや勝利点、終了トリガーに影響してくる重要な要素もあり、これらが複合することで、見た目以上の考えどころがあります。

また、フィールドと自陣はそれぞれ裏表があるので、2x2 の組み合わせで味変しながらしばらく楽しめそうな気がします。

現場からは以上です。