- 2人~5人
- 20分~30分
- 8歳~
- 2023年~
イン・ザ・フットステップ・オブ・ダーウィン白州さんのレビュー
6/10
2024年ドイツ年間ゲーム大賞最終ノミネート作品。
最終ノミネート作品の中では、一番ボードゲームっぽいボードゲーム。
やることは手番にタイルを1枚取るだけ。12枚取ったら、ゲーム終了。得点が高い人が勝ち!
見た目以上にめちゃくちゃシンプル。ダーウィンズ・ジャーニーが頭をよぎるからだろうか(笑)
ただ、好きなタイルを取れるわけじゃなくて、3x3で並べられているタイルの周りをぐるぐる回っている船タイルの直線上の3枚のうちのどれか1枚しか取れない。
取ったタイルが船から何マス離れているかによって、取った後に船が移動して、次の手番プレイヤーが移動した先のタイルから選べるっていう、2002年ノミネート作品の銅鍋屋みたいなシステム(あっちは得点の数だけ進んでたけど)。
取ったタイルには、純粋に1~3の得点があったり、コンパスと地図集めて掛け算して得点が増えたり、船を前後に移動させたりタイルの引き直しができるガイドが手に入ったりと、ギリSDJのルール量にまとまるくらいの種類がある。
また、タイルには動物が描かれており、生息地と種別によって、置く場所が決まっている。
生息地か種別のコンプ(4種揃える)すると、5点の論文ボーナスが入ったり、同じ生息地と種別の動物を手に入れると、その人だけの理論タイル(いわゆるボーナスタイル。この生息地の動物追加1点とか、この種別の動物追加1点とかよくあるやつ)を公開されてる3枚から選ぶか、ランダムで1枚もらえる。
あとは、ひたすら12枚揃うまでやるだけ。というか、想像以上にすぐ終わる。プレイ人数が少ないとより早く終わる。これもトレンド感あるね。
そして、動物タイルが全て違っていて、最近のSDJによくある全動物にまあまあの文量の解説ブックがついている。アカデミックだね〜。
SDJとりますの意欲が半端なく、システム的に同じでいいはずのガイドタイルもわざわざ全部違う人のイラストだし、論文もぶっちゃけ「5点」だけ書いても成立するのに、わざわざ全部違う動物のイラストが入っている。
個人ボードもわざわざ記録帳をイメージして、折りたたむようにカッコいいデザインになっているし、ゲームのルールで忘れがちのガイドタイルとかの使い方やら論文タイルや理論タイルの入手方法もわかりやすいアイコンでまとめてあって隙がない。
論文タイルや理論タイルの置き場所も個人ボードの横に置くでもいいのに、わざわざ個人ボードにテンションあがるようにコレクションできるようなデザインになっている。ここらへんの配慮がすごい。
巷では、普通すぎてなぜノミネートされたかわからないと、あまり評判がよくないが、個人的には、たしかに普通というか王道すぎる気もするが、最近のトレンドのアカデミックな感じとタイルの取り方はありそうであんまりなかった感もあるし、タイルの並べ方が世界観と見事にマッチしているし、個人的には一番大賞とりそうと思った。
弱点は、とにかくダーウィンの世界観を全力で表現することに振り切ったために、無駄にリアルな節足動物(要するに虫)が多いこと!タイルも地味に大きいから、蜘蛛やらミミズやらサソリやらムカデやら、別に虫嫌いでない自分でも「うわぁ・・・」みたいなやつも地味にいるので、虫苦手な女性とか、多分、無理w
おまけに個人シートが雰囲気出すために、哺乳類、爬虫類とかで分かれてるんだけど、節足動物の個人シートを開くと、気持ち悪い虫が、ディクシットよりもでかいイラストで描かれているので、なかなかショッキング(笑)
さすがにやりすぎではと思ったが、生物のアカデミックなゲームといわれたら、まぁ、しょうがないか・・・。
後は、プレイ人数で結構な影響が出る点。
このゲーム、プレイ人数x12枚のタイルしか使わないので、全部で65枚のタイルがあるから、2人とかでプレイすると、半分以上のタイルが出てこないため、せっかく哺乳類コンプ狙ったり、生息地ボーナスの動物タイル集めようと思っても、引き運が強すぎて、ぬぬぬとなりやすい。
なので、プレイ人数は多めの4人とかで遊びたいところだ。Geekでもベストは4人。3人でも5人でもいいけど、3人だと、2/3くらいしかタイル使わないし、5人だと、生息地と種別が4種類ずつしかないから、かぶった人が損する気もするので、やっぱ4人が無難によさそう。
気になったのは、そんな感じかな。
やっと、SDJ最終ノミネート作品全部プレイできたので、予想もしてみる。
今年はどれも大賞とる可能性があると思っていて、ちょっと難しいけど、総合評価的に考えれば、大賞は、今レビューした「ダーウィンの足跡」かなぁ。
個人的な好みでは、他の最終ノミネートの「キャプテンフリップ」が好きだから、これに大賞とってほしいけど、繰り返し遊ぶことを考えると、一番浅い感じはするし、テーマが海賊のゲームって、大賞とるの難しいというジンクスもあるから、ちょい厳しそうかな。とったらとったで嬉しいけど。
世間的には、スカイチームが評判よくて、2人ゲーの初大賞を匂わせているが、個人的には、ルール覚えるまでが思っているより面倒だったのと、何より、機長と副操縦士がなぜ、重要な局面で話せないのか?という点がいまだに納得いってないので、大賞とる可能性はもちろんあるものの、正直、あんまり選ばれてほしくないと思っていたりする。
まぁ、奉行問題解決のためにそうしたんだろうけど、さすがに他の空港シナリオやら、一般人じゃ、あんまり知らないような部分まで、飛行機の世界観を組み込んでくるなら、そこらへんまで配慮してほしかった。無言で操縦して、不時着とか墜落してたら、イメージ悪いよ。さすがに。
と、いろいろ言ったが、今年はどれが大賞になるか、正直わからない。どれがとっても、なるほどね。となるだろうし、去年みたいに「これでしょ」みたいに決定づけられるのがないので、そういう意味では楽しみ。
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