- 2人~6人
- 15分前後
- 14歳~
- 2019年~
フラゼッタ Bluebearさんのレビュー
1960年代から1980年代にかけて、アメリカのSF・ファンタジー分野のアートでは不動の巨匠であるフランク・フラゼッタ!(戦士コナンなどで有名)
リアルで陰影の強いタッチで幻想的に描かれる筋肉戦士の躍動感、しっとりと肉感的に描かれる半裸の美女!これらの第1人者として圧倒的な支持者を生み出し、日本でも様々なアーティストに影響を与えた伝説の人物です。(日本でも、武部本一郎や天野喜孝、安彦良和、また原哲夫などにその影響が見えます。)
私もはるか昔、高校時代に熱狂し、イラストの教科書として、バイト代をはたいて高価な輸入版の画集を購入するため銀座を歩いた記憶があります。
カードについて
このフラゼッタ氏の美しい作品を集めてカードにしたカードゲームが発売されたというので、何を置いても入手しなければ!という思いで速攻で購入。
中には、大判の美しいカード(120mm×70mm)が36枚含まれており、有名な作品(比較的初期が多い印象)が網羅されています。
さすがに今の目で見るとちょっと古い印象もありますが、相変わらず見事な人物のデッサン力にため息が出ますね。
カードには、エンボスもコーティングもされていないので、手荒に扱うと痛みが心配なので、気になる人はスリーブ必須かもしれません。
肝心のゲームシステムについて
発売したのはミニチュアゲームを手掛けている「リバーホース社」というところで、どうやらこの会社の展開する「D-DEXシステム」という基本ゲームルールを使用した作品シリーズの第1弾だそうです。
各カードにはそれぞれ4つのパラメータが設定されており、「Strength」(筋力)「Defense」(防御力)「Cunning」(ずるがしこさ)「Infamy」(不名誉、汚名)に、それぞれ色分けされたダイスの絵が描いてあります。
ダイスは6種類あって、「4面体」「6面体」「8面体」「10面体」「12面体」「20面体」。(特殊な目はないので、10面体なら1~10のどれかの目が出ることになります。)
この能力を宣言して、互いに出た目を比較してどっちが勝ったかを競うものです。
ゲーム進行は以下の通り
①全カードをシャッフルして全員に裏向きに均等に配る。原則として全カードを使うので、4人なら9枚ずつとなります。(これは各プレイヤー自身も見ないで、各自のデッキとする。)
②各プレイヤーは、自身のデッキから1枚めくり、能力値を確認する。(これは自分以外にはまだ見せない。)
③手番プレイヤーがまず手札を公開し、4つの能力のうちどれで戦うかを宣言する。それを受けて全員が手札を公開する。
④それぞれが宣言された能力で指定されている種類のダイスをふり、最も大きい者が勝利。勝利したカードのみ自分のデッキの一番下に戻り、それ以外は除去される。(同数は互いに敗北とする。)
⑤勝ったプレイヤーが次の手番プレイヤーとなり、これを繰り返す。
⑥最後までカードが残っていたプレイヤーの勝利。
こんな感じです。
上級ルールになると、ちょっとだけ付属するアイコンが意味を持ち、「1度だけダイスを振りなおしていい」とか「任意の相手とダイスを交換していい」とか「1番大きい目を出せたら、1ランク上のダイスを使って、出目を振り足していい」とかの特殊効果を発揮したりします。
プレイしてみて
まあ、こんなもんかな…という感じですね。
もうお分かりだと思いますが、自分の繰り出すカードは全くの『めくり運』です。まったく選ぶこともできないし、自分のデッキに他にどんなカードがあるかもいっさいわかりません。
戦う相手も全員ただのめくり運で決まります。
戦闘力も単純に『ダイス運』です。
いちおう4つの能力のうち一つを選んで宣言できますが、出目の大きさ勝負なので、6面体と8面体と10面体と12面体が描かれていれば、「12面体」を選ぶに決まっていますよね(笑)。
(それ以前に互いに「防御力」で戦うって何だろう…。我慢比べでもするのかな。)
メンバーはいちおうみんなダイスを振るのが好きなので、いちいち「あー負けた」「やった、勝った!」とそれなりに喜んでいましたが、それだけでしたねー。
まったく戦略性はありません。
誰も「もう一回やろう!」とは言いませんでした(笑)。
小学生くらいだったら「勝った」「負けた」で盛り上がることはできるかな、といった印象ですね。
それでも工夫しよう
本当にこれだけだと、フラゼッタ好きのコレクターズアイテムで終わりそうなので、全員で協議して、勝手ながら以下のように変更してみました。
①配られたカードはすべて最初に公開して前に並べる。
②手番プレイヤーが1枚を前に出し、他のプレイヤーは対抗するカードを選んで同じく前へ出す。
③手番プレイヤーは、全員の能力を見比べて、どの能力で戦うかを決めて宣言する。
以下同じです。
やってはみたものの、ちょっと考えるゲームになったかな…という感じでした。
もしよろしければお試しください。
ちなみにこれ、ご本人の自画像らしいです。ちゃんとゲームに使えます(笑)
最強カードになっていたりはしませんのでご安心を。
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