フィヨルド有我悟（あるがさとる）＠GM2024秋秘教機械土B18さんのレビュー

　デロンシュの傑作と言われながらもカルカソンヌと同時期で似た雰囲気で二人用ゲームだったためにやや埋もれたフィヨルドが、フィル・ウォーカー・ハーディングのディベロップメントで4人までに対応して日本語版が出ちゃうとか言うロマン溢れる一作です。いや実はデロンシュのゲームほぼ未プレイなんですけどえへへ。

　フィヨルドとカルカソンヌを比べると

似ている点

・タイル配置で画像がつながらないとタイル置けない

・おいたタイルに自分の建物駒を置くアクションがある

似てない点

・タイルが六角形（ここ重要）

・タイル配置は、1辺ではなく2辺接して配置しないとだめ

・草原を海で分断するようにタイルを置いてはいけない

・タイルを全て置いてからがゲームの始まり（ここ一番重要）

　ゲームが前半後半に分かれてて違うことをやらせるゲームというとカルカソンヌの作者であるクラウス・ユルゲン・ヴレーテのポンペイ（大好き）を思い出すんですけど、特に関係はないです。ないです。影響も受けてないと思います。
　タイルを置ききってマップを作ったら、建物を起点に自分の駒をどんどん盤面に配置していきます。テラフォみたいに都市や自分の森からしか森を増やせないようなもんだと思いねぇ。自分の駒で陣地を上手く囲って独占したら、駒を置かなくてもそこが得点になります。

　たとえ前半でうま味のない土地に拠点を置いてしまっても、他プレイヤーの動向次第では大きい土地を切り取れたりするので、上手く相手の意識をかいくぐってポイントになる地形を押さえるなどの動きが重要で、このプレイ感がめちゃくちゃ囲碁っぽいんですよね。同卓した友人は、クニツィアのブルーラグーンにめっちゃ似てる、クニツィアがパクった！　と言ってました。まあ確実に影響を受けてはいるでしょうね。

　難易度も決して厳しくなく、草原ルールなどのことを考えるとカルカソンヌよりもやさしいので、カルカソンヌが厳しい方でもこれは遊びやすいんじゃないかと思います。

　フィル・ウォーカー・ハーディングのディベロップメントよい！　アドベンチャーゲーム：モノクロームincでの数々のやらかしで株が激下がりだったので、少しだけ見直してやらんでもない。（上から目線）