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  • 2人~4人
  • 90分前後
  • 12歳~
  • 1997年~

チグリス・ユーフラテス大吉さんさんのレビュー

325名
3名
0
2年以上前

★★★Excellent!!

クニツィアのゲームにしてはルールの量も多く、得点処理もやや煩雑です。

ですが、1つ1つのルールには根拠があり、全く隙がありません!

このゲームのスゴイところは、ほぼ4色のタイルと4色のコマだけでゲームが作られている所です。

タイルにはアイコンも書かれていませんし、数字さえもありません。

4つの色だけで構成されているゲームと言えます。それなのに、なに!この奥深いゲーム!

コンポーネントは大量にある4色のタイルと、各自4色のコマ、6つの建築物、得点チップです。後は特殊タイルが2種類あります。

上級ルールでは建物が4つ追加、ヴァリアントルールでは建物1つタイル1つが追加されます。

チグリス・ユーフラテスは重めのゲームですが、最近の重たいゲームと比べるとコンポーネントは少ない。

近頃のゲームは、カードやタイルの種類を増やして、ランダム性やリプレイ性を作り出しているゲームも多い。どちらかと言うと、足し算のゲーム。

チグリス・ユーフラテスは、余分なものを限りなく減らした引き算のゲームと言えるかもしれません。

自由にタイルを置ける盤面。これだけで無数の選択肢があります。そして、プレイヤーの動きにより毎回盤面が変わります。

プレイヤー間の駆け引き、インタラクションの強いゲーム。

ゲームの内容は独特で、最初はちょっと分かりにくいかも知れません。

各プレイヤーは赤、黒、青、緑の4色の指導者コマを持っています。タイルも赤、黒、青、緑の4色で指導者の色と対応しています。指導者コマはプレイヤーによって形が違うので、それで見分けることができます。

手持ちのタイルは常に6枚、使った分だけ袋からランダムで引いて補充します。

盤面にある初期配置のタイルに指導者コマを隣接させると国ができます。できた国に隣接するようにタイルを配置していくと国が大きくなります。指導者コマと同じ色のタイルをつなげると点数が入ります。

ゲームが進むとポツポツと小さな国が点在します。1つの国に指導者を2人以上置いてもいいし、他のプレイヤーの国に自分の指導者を置いて共存もできます。

国と国をつなげて大きな国をつくる事もできます。自分の国同士をつなげてもいいし、他のプレイヤーとくっつけてもOKです。

だだ、タブーが1つだけあって、1つの国には同じ色の指導者が居てはならない!

国があって、既に居る指導者の色と同じ色のコマをそこに置くと反乱が起きます。勝負して負けた方が撤退します。勝った方に点数が入ります。

国と国をつなげて大きな国になった時に同じ色の指導者が存在すれば戦争が起きます。こちらの敗者は反乱より損害が大きく、自分の国の領土を破壊された上に撤退、さらに国を奪われる可能性も大きいです。勝ち方によっては高得点をゲットできます。

反乱や戦争の勝敗は、手持ちのタイルと自分の領土の組み合わせで決まります。単純な勝負ではなく、計画的に行わなければ勝つ事ができません。また、勝ったとしても戦後は戦力を使って弱体化しているため油断ができません!なので簡単には戦争が起こせない。

このゲームは得点計算にヒネリがあって、赤、黒、青、緑とそれぞれの点数を集めていきますが、一番数の少ない色の点数が最終得点になります。赤30、黒25、青12点、緑18点、だったら自分の得点は12点になります。

ゲームを進めて行くとどうしても点数に偏りが出てきて、自分でその色の点数をちびちび稼ぐよりも、戦争で勝利して一気に得点した方が良い場合が出てきます。それは、相手も同じです。

ゲームが進むとお互いの領土も広がり、いずれ戦争が引き起こされるようなデザインになっている。

直接攻撃される事のあるゲームですが、この戦争こそがこのゲーム最大の面白さでもあります!

攻撃すると言ってもそんな単純な事ではなく、前もって計画を立てて万全の準備をして戦いに挑みます。それでも非公開の情報があるため絶対に勝てるとは限りませんし、その辺は読み合いです。さらに、反乱と戦争では勝負の仕方が異なる為、戦争には勝てても反乱を起こされると負けるというような、全く油断ができない状態が続きます。

知恵と知恵のぶつかり合い!かなりの実力勝負になりますが、タイルの引きはランダムなので運要素も小さくはないです。なので、ガチガチの勝負の中にも不確実な所があって、そこがとても面白い!

戦略はありとあらゆる事が考えられるので、毎回新たな発見があります!

おそらく、戦争をせずに自分の国を発展させて平和に終わることができないので、好き嫌いは分かれるかも知れません。

私は運要素の強い直接攻撃はあまり好きではないです。カードの特殊効果を使って個人的にダメージを受けるとか、手札のカードを抜き取られるとかですね。パーティーゲームだったらいいですが。

チグリス・ユーフラテスの場合はもっと戦略的で、将棋のコマを取られたりとか、オセロのコマをひっくり返されたりとか、それに近い感じがします。

クニツィアのゲームにしては重ためですが、最近の重ためのゲームと比べるとめちゃくちゃシンプルです!最近のゲームは得点要素を増やしたり、カードの種類を増やしたり、なにせ要素を足してとりあえず複雑にしています。そして、またそれが好まれる。

確かに、それはそれで面白いところはあります。ただ、チグリス・ユーフラテスは余分な物は一切足さない引き算のゲームです。こんなシンプルなゲームで、これほどまでの奥深さを作れるデザイナーはいるんでしょうか。

繰り返しになりますが、このゲームはアイコンや数字、テキストもなく4つの色だけで作られています。

このゲームは、2人プレイしかしていません。

4人プレイだと、相手の相互作用が強く、プレイヤーの人数自体がランダム要素になりそうです。他のプレイヤーによって予期せぬ戦争なども起こるでしょうし、すごい戦いになると思います。群雄割拠の国々が生き残りをかけて勝負する感じで、想像するとめちゃくちゃ面白そう!

2人プレイはどうかと言うと、めちゃくちゃ面白い!1対1の勝負である意味、他のプレイヤーに攻撃される理不尽さが無いので、作戦を立てて計画通りに進めていける楽しさはあります。

これほどのシンプルな構成で、これほどの濃度を味わえるゲームがどんどん出てきて欲しいですね!

こんなゲーム作れる人いるんでしょうか…

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