エンピリアル：スペル＆スチームSak_uvさんのレビュー

このゲームの魅力についてはすでに書き尽くされている感がありますので(笑)、個人的な感想を。

基本的なシステムとしては「陣取りゲーム」ですね。Hexにユニットを配置して他のプレイヤーが入れないよう（厳密には入れるのですが）土地を囲い込み、たくさんのリソースを確保してそれを対応する街に接続して納品する。納品したリソースの数＝得点で、一定数以上納品するとボーナスがもらえるといった感じで。

ゲームの進行を促進させる要素として、行動の原資となる「マナ」、行動する内容を増やす「列車」、特殊な能力を付与する「人」。これらに対してどの順番でどのように投資するか、が基本的な戦略となります。

が、それだけで終わらないのがこのゲーム。プレイヤーキャラクターごとの特殊能力が激しく強烈なので、成長戦略はその能力を引き出すように組み合わせる必要があります。「マナ」は可視化しやすいのですが、「列車」「人」ともランダム要素が強く（列車は6つの選択肢から選べますが人は一発引きなのでかなり運要素が強いです。ただし、どの「列車」も「人」も能力は強烈ですが）引いてから作戦を修正するか、先に引いてから作戦を立てるかというところも考えどころです。

強烈なキャラ個性に目を奪われがちなゲームですが、基本的なゲームのストラテジーをしっかり理解して作戦の大筋を立てないと勝てないところはデザイナーのセンスだと思います。

ただ、あの箱の大きさは何とも言えません（ドミニオン3箱縦積みくらいの大きさ）。さすがアメリカンゲーム。場所は無尽蔵にあるものという考えでゲームを作っているに違いない(笑)。

個人で所有するより、持っている人の場所へ行って遊ばせてもらうことを強く推奨します(笑)。