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  • 2人~5人
  • 60分~120分
  • 12歳~
  • 1995年~

エルグランデmaroさんのレビュー

720名
11名
0
4年以上前

「有象無象のゲームを100個プレイするくらいならこれを真剣に50回プレイするがよい・・・・」

老人はそう言い残すと静かに息を引き取った。

その老人、つまり私の祖父は東洋の貿易王の異名をもつ実業家であった。

これを真剣に50回。

祖父の最後の言葉を再度噛みしめるように繰り返してみる。

これとはすなわちエルグランデである。

1995年に発売されたクレマーの傑作。エリアマジョリティの古典的名作。


プレイヤーはまず順番に1-10の数字がふられたパワーカードを選択する。

次にパワーカードの降順にアクションカードを選択し実行する。数字の大きいパワーカードは

リザーブの騎士を活性化できる量が少ない。

アクションカードには特殊アクションと、ボード上に配置できる活性化済み騎士の数が定められている。

9つある領地のほかにタワーが存在し、ここにも騎士を配置できる。ここに配置した騎士は

決算時に任意の領土に派遣できる。

決算の3ラウンドごとに、各領地ごとの騎士のマジョリティに応じた点数が加算され、ゲームは

9ラウンドで決着する。

かなりプレイしごたえのあるゲームである。運の要素もわずかにあるが、プレイヤーの選択が

展開には大きな影響を与える。慣れるまでには数回は卓を立てる必要があるだろう。


それにしても、同じゲームを繰り返しプレイすることは少なくなった。

現在はおびただしい数のゲームが発売される。同人ゲームもブームである。

過去の名作などがリメイクされることも多くなったが、一期一会で入手困難になるものも

稀ではない。所有するゲーム数は膨らむ一方である。


そういえば、先日酒の席で友人である田中とこんな話しになった。田中はブラックミュージック

に傾倒している。ブラックミュージックのCDを5000枚以上持っていると豪語している。

しかし私からすればブラックミュージックなんてどれも同じである。

それを5000枚聴くのであれば、他の様々な音楽ジャンルの名作を聴く方がよほど有意義だ。


田中は言う。ならお前はどうなんだ、と。ボードゲームを1000個以上持っていると言うが、そのゲームの作者の意図を汲めるくらいまでプレイしているのか。さもなければ、何千個持っていようが、紙屑同然だ。俺は、持っているCDはその良さを理解できるまで一度や二度ならず繰り返し聴いている。


私は心の中で考える。私はコレクターでもあるのだ。ボードゲームを好きで愛している。所有す

ることも愛情表現であり、また、自分のアイデンティティでもある。そもそも、ボードゲームは楽しむためのものであり、突き詰めるものではない。

しかし私の持っている中で、果たしてどれくらいゲームが、複数回のリプレイに耐えうるのかと

も思う。実際、半分以上のゲームは一度しかプレイしていない。積んでいるだけのものも2割くら

いはあるだろう。


また祖父の言葉を思い出す。

エルグランデ。発売されて25年。さすがに旧いゲームである。

同年に出たものとしてはカタン、メディチ、ハイソサエティなどがある。国内ではカタンは今で

も大変な人気があるが、エルグランデはそこまでプレイされることもないだろう。

しかしなぜ貿易で一世を風靡した祖父が、この陣地争いのエルグランデを好んでいたのか。

競り、カードドラフト、エリアマジョリティ/ムーブ、記憶、など様々な要素を持つ。その上、

1つ1つの選択肢には心理的な駆け引きが同居する重厚なゲーマー向けゲーム。

だがルール自体はそれほど難しくはなく、初心者でも一通りプレイすることは可能だ。

むしろ、無駄がなく研ぎ澄まされたシステムの流れを理解することは、現在のゲームと比すると容易

いとも言える。

このゲームで重要なのはどのようにプレイするか、ではなく、如何にして対戦相手の心理を読む

かということであり、その点についての試金石ともなり得る。

多くの世界中のゲーマーが情報源として使用しているBGGでは、いまだに60位前後のランキン

グにつけているのも驚きだが、これがカタンではなく、エルグランデであるということが、

その理由なのだろう。


私は、来月発売予定の私の新作同人ゲーム、「トミニオンの開拓者の七不思議」について思いを

めぐらせた。これは陣取りと交渉をベースに、デッキビルドとドラフトを融合した意欲作であ

る。有象無象のゲーム?そんな安っぽいものではない。リプレイ性も充分にある。

しかし、現在ではそのようなことはもはや問題ではないのだ。

私は祈るようにマニュアルの最終校正にとりかかった。(続く。この話はフィクションで

す)

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