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  • 2人~4人
  • 40分~75分
  • 10歳~
  • 2015年~

4つの評議会 / カウンシル・オブ・フォー荏原町将棋センターさんのレビュー

560名
11名
0
4年以上前

評判が高くて面白いゲームを好きになるより、マイナーな面白いゲームを好きになると、なんか得した気分になります。第二版が出るという噂を聞きました。

バラージ、ニュートン、ツォルキンなど、ルチアーニは好きな作家ですが、稼働率でいくと、「4つの評議会」がいちばん多いです。

バラージは、完璧なシステムですが、敢えて言うと、長時間です。ニュートンは、完全な研究タイプで好みですが、インタラクションが弱いです。ツォルキンは、完全な特化戦略型で、能力トラック上げのよく見かけるタイプ。グランドオーストリアホテル、ロレンツォは、ダイスドラフトなのでいいのですが、マルコポーロは手番のたびにダイス運が……

4つの評議会は、これらの作品より−30分ですし、インタラクションもありますし、テラミスティカ系の毎度のパターン(能力トラック上げて後半大きいVPを得る)でもありません。つまり、飽きも来ないし、減点対象が見当たりません。


このゲーム、いきなり序盤から、ゲーム最大の25VPが取れます!これが普通のゲームとは違う逆転の発想です。大きく2種類のボーナスタイルがあって、早取りボーナスタイルは、25VP、18VP、12VP、7VP、3VPが用意されています。もう一つの地区ボーナスは、同色2地区で5VP、同色3地区で8VP、同色4地区で12VP、同色5地区で20VPとなっています。

始め何をやっていいのか分からないということがなく、普通は、同色2地区に家を建て、5+25VPを狙いに行きます。そして、中盤から終盤にかけて、完全な戦略ゲームとなります。

それでは先手が有利では?と思われますが、家(商店)を建てるには、議会の承認が必要で、平野、丘陵、山岳3つの地域にそれぞれ1つずつ評議会があります。これらの評議会は4人で構成されており、プレイヤーは、この評議員の色4色とマッチしたカードを捨てることによって、建設許可書を手に入れます。ただ、権利書は、その地域の中のどこに建てるか場所が決まっており、例えば、平野(a〜e)のa地区に建てたくても、その権利書がb/cなどとなっていれば、a含みの権利書が公開されるまで待つか、将来性を見越してその権利書を取るか、あるいは他の地域の権利書を取るしかありません。

評議員の色がカードとほとんど違う場合は、評議員を選出します。これは、立体的な議会の左側から任意の色の評議員を入れ、右端の議員を落下させます。コトっという音がしてとても楽しいです笑。要は、色1つチェンジです。4つの色全て持っている必要はなく、足りない分は金で買収できます。ただ、コストが大きいので、できれば3色は揃えたいところです。

インタラクションとしては、他プレイヤーが評議員の選出した後すぐに、その議会で評議員の再選をするという技があります笑

もう一つ、4つ目の議会として、国王の国会があります。このアクションは、3つの地方議会と同じ、色合わせのやり方ですが、国の審議なので、権利書を通じないで、直接商店を建設することができます。ただし、国王が今いる地区に限ります。国王を移動させることもできますが、金も掛かるし、権利書が必要ないことが災いして利益も入りません。ただ、1手早く建設できるのが非常に大きいのです。

というわけで、権利書の地区や評議員の色、それに、国会を使うという手番の逆転技があるので、先手有利ということはなく、逆に、自分の望む地区へ建設するためにいろいろ下準備をする必要があります。これをスピードアップする役目として、助手を使ったクイックアクションがあります。(助手というよりお化けに見えます笑)


後手としては、序盤は、先手より先に同色2地区を奪いに行くか、同色3地区を取りに行くか悩ましいところです。2番煎じでも、8+18VP取れるので大差はありませんし、このゲームの肝は、前述しましたが、中盤から終盤にかけての戦略です。

その中盤戦略としては、主に3つ。同色5地区の20VPを取りに行くのか、ネットワークを作って(大きなVPがある)貴族トラックを進めるのか、早取りボーナス狙いだけで一貫するのか。


このゲームのもう一つの特徴は、当時斬新であったボーナスの取り方です。都市に商店を建てたら、都市に書かれているボーナスを貰うわけですが、その都市だけでなく、その都市とラインで繋がっている全ての都市のボーナスが貰えます。なので、VPの地区コンボを目指したいところです。


ボードゲームの中にカードを取り入れている重ゲーは多いですが、4つの評議会のカードは、色だけ。そもそもトランプは、数字とスーツの2種類だけ。視認性としては2種類以下が理想です。一方、言語依存のカードの強弱に助けてもらってバランスを動かすようなゲームは、私的には優秀とは思えません。カードゲームなら別ですが、せっかくの重ゲーなのに、なんかもったいない気がします。(まあ、面白ければ何でもいいんですが…)

また、このゲーム、カードマネージメントはしません。カードに関するアクションはなく、マネージメントするのはボードの評議員の駒です。あくまでもボードが主役、カードは脇役。ザ・ボードゲームですね。


3つの地形やラインコネクトや序盤の攻防は、後発のバラージと非常にそっくりで、まさに原型です。VPが大雑把なので、そのあたり評価が分かれる点かもしれませんが、4つの評議会は、ルチアーニの作品の基本型と言えるのではないでしょうか。

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山の川
おうかん
Sato39
mkpp @UPGS:S
カツオ
zeeetto
GoNz_Games
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荏原町将棋センター
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