- 2人~5人
- 20分前後
- 12歳~
- 2020年~
バイツclevertrickさんのレビュー
こんな可愛い見た目の割に、運要素は一切ないので、ガチで遊ぼうと思えば、どこまでもガチに遊べる。
一方、ライトに遊ぼうと思えば、笑い合いながらライトに遊べる。
そんなゲームです。
家族で遊んでいますが、子供でもすぐに理解できるほどルールは簡単なのに、大人が遊んでも案外奥深い。
1ゲームの中で大人も子供も自分軸で楽しめる、受け入れ幅の広さがあるタイトルは実はけっこう貴重で、
これまで「パッチワーク」等を重宝していましたが、本作は割とそこに近いポジションになりそうです。
なお、箱に「対象年齢:14歳~」と記載があることからも、子供には理解するのが難しいルールも当然ありますが、そういったものはどんどん除外して難易度調整できるシステムなので、対象年齢は表示よりも引き下げることが可能と思って大丈夫です。ベースの部分は早ければ4歳ぐらいから、遅くとも小学校低学年ぐらいで遊べると思います。
プレイしていると、手元に可愛いトークンがたくさん集まってくるので子供も大喜び。
好きなトークンを楽しそうに並べているのを見るのも、親としては楽しめる要素です。
セットアップでは、食べ物トークンと特殊食べ物トークンを混ぜて、ランダムに一列に並べます。
スペースが足りなければ適当に曲げながらグニャグニャとした一本道を作り、スタート地点に5匹のアリを置きます (必要なスペースのイメージは、曲げれば小ぶりの4人がけ食卓でも十分間に合うぐらいです)。
一見すごろく風なゲームに見えますが、そもそも自分の駒という概念がなく、5色のアリをみんなで操作します。
(しましまのアリは特別ルール用なので今回は割愛します)
アリの色は食べ物トークン5種と連動しており(赤はリンゴ、緑はピーマン、紫はブドウなど)手番のプレイヤーは毎回いずれかのアリを選び、ルート上にある同色の食べ物トークンまで進めた後、「その前後にあるトークン」から1つを選んで手番プレイヤーがゲットするという仕組みです。
食べ物トークンを取れば得点になりますし、特殊食べ物トークンを取ればゲーム中に使える特殊効果が得られます。
本作のキモとなっているのは、ゲームのルールを定義する4種25枚のカード。
・食べ物トークン5種の得点を決めるための「アリ塚カード」
・特殊食べ物トークン2種による特殊効果を決めるための「ワインカード」「チョコレートカード」
・ゲーム全体に影響するルールを追加するための「スペシャルカード」
これらがあるおかげで、毎回かなり違った条件設定が行われるので、飽きにくくなっています。
これらのカードをランダムに選んでもいいですし、プレイヤーのレベルに合わせて難易度を下げたければ、任意で簡単なルールをチョイスして遊べばOKです。
(幼児相手の場合は、特殊食べ物トークンそのものを除外してしまえばルール理解のハードルは相当下がります)
一方、カオスなルールを選べば、なかなか流れを読み切るのは難しく、想定外のことが必ず起こりますので、
あえてそっちを選んでワイワイやるのもありでしょう。
別に手加減してないのに子供に負けちゃった、なんてことも起こるかもしれません(笑)
ゲットした食べ物トークンの得点は、先ほど説明した「アリ塚カード」によって決定されます。
食べ物トークンと同じ色のアリが早くゴールしたほうが高得点という場合もあれば、逆の場合もあり、バラバラの場合もあるので、その時のルールに従って5匹のアリの進行をコントロールする必要があります。
と言っても、みんなでアリを動かすわけですから、自分の思惑どおりに進められることはほぼありません。
2人対戦ならばガチガチの読み合いになり、人数が増えるほどパーティー感が増していきます。
毎手番、その場の流れを読みながら、高得点になりそうな食べ物トークンを集めていく必要があります。
要所要所で特殊食べ物トークンの能力をうまく活用するのがポイントです。
そして、5匹のアリがすべてゴールしたらゲーム終了です。
トークンを取るごとにルートが短くなっていくので、きっと見た目の印象よりもサクッと終わるはずです。
これはゴールのアリ塚です。
ゴールしたアリは、「アリ塚カード」の定義するルールに則って、ここに配置されていきます。
書かれている数字が得点を意味しており、食べ物トークンの得点は、同じ色のアリがいる段の得点で決まります。
さながら表彰台のようで、これも案外子供が喜ぶポイントだったりします。
基本ゲームの説明は大体こんなところです。
他にもいくつかの特別ルールや追加コンポーネント(丸太、黄金、商店等)がありますが、そちらは基本ゲームに慣れたあとで、実際に遊んで試してみてください。
家族で遊んでいることもあって、今回は「子供とプレイすること」を踏まえてのレビューをしてみました。
妻もコマが可愛いと言っていたので、おそらく女子ウケも悪くないのではないかと思います。
大人同士でひたすらガチに対戦してもよし。
夫婦や恋人同士で、寝る前などにライトに遊ぶもよし。
親子や友達、子供同士などでパーティーゲームとして遊んでもよし。
ボドゲ会のアイスブレイクや、重いゲームの合間の箸休め的に使ってもよし。
インストは簡単、プレイ感は軽いのに案外奥深い。絵的にも映える。
きっと様々な場面で重宝するタイトルだと思います。
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