雪の降る閉ざされた館で起こった殺人事件!「迷宮推理」は犯人VS捜索者の推理ゲームです。無事犯人を見つけることができるか、それともあなた自身が犯人となり真相を隠匿することができるか……。根強い人気作が遊びやすいリメイク作となり登場です!(記事広告)
「参考になりそう」「後で読む」「面白かった」と思った方はSNSボタンをクリックしてくれると嬉しいですm(__)m
あなたたちは全員、館の主を恨み、殺人計画を旨に秘めて雪の降る館を訪れます。
ただ、その日殺人を犯してしまうのはただ1人。
殺人犯は真相を隠匿し、その他の人間は証拠を集め真相を暴こうとします。
「迷宮推理」は犯人1人に対して捜索者複数名が協力する、非対称協力型の推理ゲームです。
メインボード上でタイルを確認する探索をメインにゲームは進みます。3人プレイのゲーム終了時の様子。
「迷宮推理」はミステリーホームズのリメイク作品でもあります。ミステリーホームズを遊んだことのある方は、違いをまとめている「ミステリーホームズからの進化」をご確認ください!
ゲームの進め方
ゲームは大きく3つのパートに分けられます。
- 犯行計画
- 犯行の夜(犯行)
- 捜索の朝(捜索)
1.犯行計画
全員がアリバイ(犯行時間にどこの部屋にいたか)と、正体(犯人か捜索者か)の決定を行います。
実行犯はひとりだけで残りは捜索者となる。アリバイは全員が異なる場所となる。
2.犯行の夜
犯人が秘密裏に凶器やトリックを適用し、犯行現場を作ります。捜索者は目を閉じて待ちます。
凶器に指定のとおりに死体と凶器、証拠品を部屋に配置したあと、トリックを2つ使って情報を撹乱させる。
3.捜索の朝
全員が順番に探索や推理を行います。犯人は最後まで事件の真相が推理されない場合に勝ちです。真相とは、犯人・凶器・トリック2種の全てを指します。捜索者は誰かひとりが推理で事件の真相を解明することができたら捜索者全員の勝ちです。
犯人も捜索者も死体があった部屋から捜索の朝を開始する。
難易度が設定可能
以上がゲームの流れの概要となります。人狼ゲームを遊んだことのある方は、夜のパートがあるあたりが少し似ていてとっつきやすいかもしれませんね。
犯人は犯行現場を作る必要があり、捜索者たちも論理的に真相を特定しなければいけません。少し難しそうに思えたら、「ゲームの難易度」は「初級ゲーム」がおすすめです。凶器・トリックが限定されて複雑さが軽減されますので、全員が初めて遊ぶ場合でも問題ありません。
ゲームリプレイ!
ここからは、4人で「迷宮推理」の初級ゲームを遊んでみた様子をお伝えします!
まず、初級ゲームを選んだので今回ゲームに登場するのはこれらの凶器とトリックです。
各プレイヤーは手元のプレイヤーシートから凶器とトリックの効果をいつでも確認することができます。
1.犯行計画
各自アリバイタイルを引きます。私が引いたアリバイはダイニングでした。
次に、カードを引いて凶器1つとトリック2種類が各自決められ、犯行計画メモに各自が書き込みます。「迷宮推理」には、プレイヤー全員が館の主に恨みを抱き犯行計画を持って館に集まったところ、そのうちのひとりが一線を越えて犯行に及んでしまった、というストーリーがあります。なので、実行犯になるか捜索者になるかに関係なく全員の凶器とトリックが決められます。
ちなみに凶器、トリックを引いてメモしたら元に戻して次の人、という流れなので、たまたま他のプレイヤーと同じになる状況もありえます。自分がこの凶器を引いたから他の人は別の凶器のはず、という推理には使えません。
実行犯になって犯行の夜のセッティングをするとしたらどうやって真相を特定されないようにしよう……と全プレイヤーが凶器とトリックの内容を確認しながらじっくり犯行計画を考えます。実行犯が決まっていないタイミングなので、自分が実行犯ってバレちゃうかも……という心配は不要です!
そして正体の決定です。私は捜索者でした!
実際にはこそっと確認し、他の人に見られないよう伏せて置いておきます。
2.犯行の夜
動画を流して5分間目を閉じ、犯人が犯行現場を作るのを待ちます。
3.捜索の朝
そして、捜索の朝がやってきました!ダイニングに死体を発見し、みんながダイニングに集まりました。さあ、事件の真相を解き明かしましょう!
「キャー!ダイニングに館の主・灰神六夜の死体がー!警察がやってくる前に、我々の中に潜む犯人を見つけなければ!」
プレイヤーは私が担当する茜と、碧、蒼、黄(カツミ)の計4人です。各プレイヤーの持ち時間は30分。持ち時間というのは実際の時間ではなく、探索や推理を行うと内容に合わせて減っていきます。
死体発見現場、ダイニングの探索
スタートプレイヤーの茜がまず探索を行い、ダイニングにあるタイルを1枚得て内容を確認しました。
茜「ロープです!」
タイルは獲得した人しか見ることができず、内容を見せることも禁止されています。捜索者にとって情報を隠したり嘘をつく意味がないので、素直に口頭で内容を共有しました。移動がない場合、探索には5分必要なので、茜の残り時間は30分から25分になりました。
碧「ずれた時計です」
同様にダイニングを探索した結果を共有しました。
蒼「何かの痕跡です」
ダイニングを探索した結果と共有しました。ずれた時計も何かの痕跡も、特定のトリックを使われた際に現場に残される証拠品タイルです。
各部屋にはタイルが3つずつあるので、ダイニングにはタイルがなくなりました。次からは怪しい部屋の目処をつけて移動しなければなりません。
各部屋のタイルは、武器タイルか証拠品タイル、ブランクタイル、目撃証言タイルのいずれか。
蒼「みなさんは犯行時刻にどの部屋にいました?みんなのアリバイを確認しませんか?」
アリバイの情報交換
アリバイ共有の提案があがりました。なるほど、アリバイは大事ですね。
茜「いや、私は実はダイニングなんですよ。でも犯人じゃないです!」
碧「うーん。出てきた凶器がロープなので、シンプルに茜がダイニングでロープを使って犯行を行った可能性はありますね。ちなみに私は寝室です」
蒼「あれ?僕も寝室です」
黄「僕は玄関なんですが、でももう僕のアリバイなんてどうでもよくて、犯人は蒼か碧ですね!思ったより早く目処がついて嬉しいな……」
茜「きっと碧が犯人ですね。蒼がもし犯人ならかぶせずに別の場所を言うでしょう」
碧「いやいやいや……、私は違いますよ……」
黄「碧が犯人だとして、実際のアリバイはどの部屋なんだろうな」
館に集まったキャラクターたち。
凶器とトリックの予想
事件の真相を突き止めるには犯人と凶器とトリック2つを全て特定しなければなりません。
茜「ロープが凶器に使われた可能性はあるんでしょうか」
黄「碧が犯人ならありえませんね。ロープが凶器の場合、自分のアリバイの部屋に死体とロープを置くことになります。初級ルールだと持ち去りのトリックがないので、リビングにロープを移動することができません」
名称が青、赤のトリックは中級、上級で登場するので今回の初級では登場しない。上級のトリックの詳細はお買い上げされた方のお楽しみです!
蒼「最初に僕はなにかの痕跡をリビングで見つけました。証拠隠滅のトリックが使われた証拠です」
黄「偽の証拠品の可能性もありますよ」
茜「碧はずれた時計を見つけたと言っていましたね。嘘の可能性が高いですが、ほんとうだとするとアリバイ工作か記憶誤認のトリックが使われています」
タイルの情報は見せて共有することができないため、犯人は嘘をついて捜索を混乱させてくることが多くあります。
黄「うーん、まだ凶器もわかりませんし、もう少し探索が必要ですね」
翠「いやあ、やっぱり私は犯人なんですかね……」
「迷宮推理」では、犯人は特定されてもすぐに負けにはなりません。ゲームが続きますので犯人も少し気が楽ですね。
隣接する部屋の探索
とりあえずリビングや客間などのダイニングに隣接する部屋を引き続き探索することになりました。移動には1マス1分の時間を消費します。
蒼「目撃証言です!」
リビングで蒼が目撃証言のタイルを引きました。目撃証言のタイルは即座に公開します。誰かひとりのアリバイを確認することができます。
蒼「碧は犯行時刻に客間にいたようですね」
アリバイを確認したいプレイヤーを選んで確認する。蒼は碧のアリバイを見た。
茜「よし、じゃあ私は客間を探索します。……あ、拳銃を見つけました」
黄「拳銃なら、隣接する部屋に死体と銃弾を置くことになります。実際に客間に隣接するダイニングに死体があったので、凶器は拳銃で決まりですかね。」
推理に向けた捜索者たちの会議
黄「よし、だいぶん絞れてきましたね。あらゆる可能性を一度確認しましょうか。」
まず、犯人は碧で間違いありません。
凶器も拳銃で間違いないでしょう。碧のアリバイの部屋に置いてあり、凶器を移動させるトリックはないからです。銃弾が見つかっていませんが、碧がダイニングで銃弾を回収したか、もしくは証拠隠滅をしたかのどちらかでしょう。アリバイ工作をしていた場合は客間にずれた時計が置かれます。客間にあった他の2つのタイルは目撃証言とブランクでしたのでアリバイ工作の可能性もありません。
2つのトリックは、何かの痕跡が置かれる証拠隠滅か偽の証拠品のどちらか片方と特になしと記憶誤認のいずれかになります。アリバイ工作と死体移動はあり得ないためです。
茜の残り時間12分になりました。推理は10分消費しますが、最後の行動として推理を行った場合は2分であっても推理可能なので、2回推理することができます。
捜索者たちの推理
茜「碧……、あなたは拳銃を使用し、銃弾は証拠隠滅を行った……。その他のトリックは特になしです。いかがでしょう!?」
碧「適当なことを言われたら、私も困っちゃいますね……。違います!」
推理では、犯人、凶器、トリック2つのどれか1つでも違っていた場合は解明ならずとなります。どの内容が違っているかは答えません。
しかし、あとは組み合わせの問題です。黄の最後の行動は、もちろん推理です。
黄「では碧、拳銃を使用し、証拠隠滅だけでなく、記憶誤認も行ったのではありませんか!?」
碧「真相は解明されてしまいました。私の負けです……」
無事、事件の真相をぴったりと当てることができたので、捜索者である茜、黄、蒼が勝利し、犯人の碧は負けとなりました。
プレイの振り返り
凶器やトリックの特性がイメージと近く、現実に即して作られているため、推理小説の登場人物になったかのような会話が進みました。
犯人が早々にわかってしまったのにも関わらず、トリックを絞り込めなかったために捜索者の残り時間はあと少しでした。たまたま犯人が寝室をアリバイにあげなければ、逃げられていたかもしれません。
「迷宮推理」は自動で事件の真相が決まる論理パズルゲームとは異なり、犯行の夜に犯人の意思によって犯行現場が作られます。捜索の朝ではもちろん犯人も会話に参加してきますので、プレイヤーが嘘の情報を伝えている可能性も考慮しなければならず、事件の真相のパターンを何パターンも検討しなければいけません。
犯人になれば事件を組み立てて周りが戸惑う姿を見る楽しみがあり、捜索者になれば少しずつ情報が見えてきて真相が浮かび上がってくる気持ちよさを味わうことができるでしょう。
4人で初級ゲームで遊んだ場合は捜索者の勝ちとなりましたが、3人で中級ゲームを遊んだ際は圧倒的な差で犯人の勝ちとなりました。凶器やトリックが増える分、真相の特定が難しくなりますね。
動画のご紹介
動画で「迷宮推理」の概要を確認したい方はこちらからどうぞ!
ミステリーホームズからの進化
「迷宮推理」はミステリーホームズのリメイク作品でもあります。過去作も根強い人気のあった作品で、リメイクにあたりたくさんの改善がほどこされています。
1.犯行セットアップはボックス内で完結!
犯人が密かに場を動かすタイプのゲームで問題になるのは、音や気配というゲーム外の要素で犯人がわかってしまうことです。「迷宮推理」では、犯行に必要なタイルなどがボックスに集約されているので、こそっとセットアップをすることができます。
2.音による犯人バレを防ぐため、「犯行の夜」公式動画あり
やのまんさんから公式の「犯行サポート動画」がYouTubeにあげられています。犯行の夜の5分間をカウントしてくれるタイマー機能だけでなく、「タイルは各部屋に3枚ずつ裏向きに置かれていますか?」といった忘れやすい設置のアドバイスも流れてきて、犯人に優しい作りになっています。
3.犯人役のハードルをとことん下げる犯罪ファイルあり
それでもいざ犯人となった場合、どういうふうに嘘をつくか、何がばれたら痛手なのか、最初はわかりにくいですよね。犯罪ファイルという、犯行事例をまとめたシナリオが難易度ごとに2つずつ用意されており、どのように振る舞うかのアドバイスも書かれています。
4.元作品ファンも新鮮な気持ちで遊べる凶器とトリックの追加あり!
散弾拳銃、素手、小型爆弾の凶器が追加され、変装と隠し通路のトリックが追加されました。難易度で上級ゲームを選ぶと候補に入ります。元作品はやり込んだ!という方でも、また新しい作戦を考える必要がありそうです。
効果の詳細は内緒です。ご購入いただき内容をお確かめください!
入手方法まとめ
やのまんさん公式ショップの迷宮推理の販売ページはこちらです。
Amazonでも順次販売予定です。
遊んだ方は、ぜひボドゲーマにレビューをご投稿ください!
「参考になりそう」「後で読む」「面白かった」と思った方はSNSボタンをクリックしてくれると嬉しいですm(__)m