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  • 2人~4人
  • 60分~120分
  • 12歳~
  • 2009年~

バスコ・ダ・ガマ荏原町将棋センターさんのレビュー

150名
6名
0
3年以上前

ワーカープレイスなのですが、そのラウンドのアクションの順番を決めるための順番マーカーを自分のディスクの上に重ね、二段ケーキのような状態にしてアクションスペースにプレイスしていきます。この方法が画期的でした。

また、この順番マーカーを取る際、小さい番号を取る方が、各スペースの早取りに有利ですが、コストが掛かる確率が高くなります。確率が高くなるとはどういうことかと言うと、1〜20の順番マーカーには、そのラウンドの最初に、例えば8などと数字が決まっており、この8より小さい番号を取ると、その差異分コストを払わなければいけません。8以上は無料になります。また、実際は8ではなく、全員のプレース終了後、±3の範囲で、その8が上下しますので(5〜11となる)、そのゆらぎは頭の中に入れておかねばなりません。

ディスクは、各自4枚。スタピーから時計回りに1枚ずつ置いていきますが、置けるスペースさえ残っていれば、同じアクションスペースに何回でも置けます。

全プレイヤー4つのディスクを置いたら、小さい順にアクションしていきます。


アクションスペースは、たった4つしかありません。

・造船…船タイルを1枚か2枚買う

・雇用…船員と船長を買う

・出航…船の船員を満たし、船長を乗せ、即時VPとミニボーナスを貰う

・人物…4種類あるラウンド効果タイルを1枚得る、または、お金を貰う


ゲームの流れとしては、造船と雇用を行なって、出航をします。

この分かりやすい流れが見えているので、意外とサクサク進みます。

全5ラウンド。基本は、ワーカープレイスの原型、早取りです。


人物は4種類で、

総督…2VPを得る。次ラウンド、スタピーとなる。

牧師…オールマイティの船員を1人得る。

国王…順番マーカー21のディスクを得る(つまり一手番増える)

商人…商船を出航させ、ミニボーナスだけを得る。

これに、

銀行…資金を得る

も人物アクションに入ります。


この人物達は、スタート時、すでにプレイヤー全員に固有能力として配分されていて、人物アクションスペースで、他プレイヤーにその人物を取られるまで、ゲーム中ずーっと自分の権利であり続けます。

一人で複数の人物を持つこともできます。新たに人物を取れば、そのラウンドから効果がありますし、同じラウンドに取り返されることもありません。例えば、総督を得たら、即時2VPかつ、次ラウンド頭に2VP、つまり4VP貰えることになります。牧師も、奪えばオールマイティを計2人貰えることになります。


VPは、出航アクションで入ります。

船は、船体を買い、決められた人数の船員を乗せ(その船員駒を払う)、船長を1人乗せて、以下の場所に到着させます。

ナタール→テラデボアジェンテ→モザンビーク→モンバサ→マリンディ→カルカッタ(終点)

船にはそれぞれ船体価値があります。

必ずナタールに出航させる必要はなく、自分の船体価値以下のスペースであれば、どの都市にでも置くことができます。そして、そのスペースに書かれている数字のVPを獲得します。例えば、価値7の船を4のスペースに置いてしまった場合、4VPしか入りません。

さらに、出航した都市に書かれているミニボーナス(船体、船員、船長、お金)を貰います。


こうして全ての順番マーカー&ディスクのアクションが終わると、航海フェーズとなります。まず、浮遊している船(今出航した船と以前出航している船全て)から、各船に書かれているボーナス(0〜2金または0〜2VP程度)を得ます。

そして、都市のマスが全て船で満たされている場合、その都市に船を置いているプレイヤーは全員、「その都市に書いてあるVP×自分の船の数」のVPを得ます。

というわけで、VPの二つ目は、ある都市が満席になった時の、上陸完了時のVPです。

その都市は、敵味方関係なく、上陸完了ということで、次の都市へ(自動的に)進むことになります。

この時、その都市にある全ての船が動くのですが、一番左側の船から動くという決まりになっていて、もし、次の都市に空きマスが無かったり、空きマスより船体価値が小さければ、航海できず沈没します。

(航海で移動する際、マスのVPは貰えません。出航VPですから)

↑ 出航アクションエリア。出航すると、数字がそのままVPとなる。小さい正方形が、その都市に出航した時のミニボーナス。さて、このまま航海フェーズに入ると、まず全ての船に、船に書かれている浮遊ボーナスが入り、その後、テラデボアジェンテとナタールが上陸完了なので、テラデボアジェンテの満席ボーナス1VP×1隻=1VPが赤に入る。(ナタールは満席ボーナスが無い)。そして航海する。まず(上から)テラデボアジェンテの2隻がモザンビークへ進むが、最初に、左にある6の商船が進むので、商船がモザンビークの4に入り、赤の5の船は沈没する。次に、テラデボアジェンテが空いたので、ナタールの青の4の船が、テラデボアジェンテの4のマスに入る。(モザンビークは満席となった。次ラウンド満席ボーナスが入る)


内容は以上です。

最初の都市ナタールに出航する必要がないということで、このゲーム、航海感が無いとよく言われますが、例えば第一ラウンドに船体価値9の船を造って、終点カルカッタに置いたとします。9VP入ります。(出航ミニボーナスはカルカッタには無いので貰えません)

で、その後どうなるでしょう?

カルカッタが満席になるには、他の船の到着を待つか、気合いで、自分で残りのマス全てに出航させるということになります。最終ラウンドに間に合うかどうか。自分の船をカルカッタに4隻置いておいても、満席にならなければ、カルカッタの5VP×4=20VPは手に入りません。

逆に、同じ9の船でモザンビークに出航したとします。この時例えば6のマスに置けますが、9なのに6VPしか入りません。これが悔しい。しかし、このあたりの都市は、比較的簡単に満席になるので、自動航海され、また次の都市で満席になるでしょう。つまり次々と満席VPが手に入る可能性が高いのです。

そして、下の方の弱い都市の方が、出航ミニボーナスが美味しいので、特に序盤は重宝します。


戦略としては、主に二つ。造船アクション時による船の買い方。即ち、「船体価値高い造船戦略」か、「安い船体価値大量戦略」か。

船体価値が高ければ、まず沈没はしないでしょう。(都市の右側の大きいVPばかりに出航していると沈没する時もある)

安い船体なら、数で埋め出航VPを稼ぎ、満席ボーナスも狙いやすいですが、沈没もしやすいです。例えば船体価値5が何隻あってもマリンディには(6からなので)入れません。

↑ 造船エリア。5の黄色の手番。船体価値11が残っている。これは船員5人必要。5人と言うのは、5色のミープルということなので、雇用アクションで揃えるのはなかなか大変。お得なのは、船員たった1人でいい価値6の船。あるいは、下の特別枠「聖ガブリエルの船」を買うこともできる。この船は、船員は要らない。その代わり、この4人の代わりに4金を払えばいい。このゲーム、カツカツなのだが、ガブリエル船はいつでも人気だ。


もう一つ、このゲーム、人物アクションの一人、商人も弱いと言われています。しかし、商船はたしかにVPを貰えない出航となりますが、船員も船長も要らず即出航なので、満席狙いの戦略の時に、一瞬で1マス分埋める技として使えます。マリンディやカルカッタに大量の自分の船を置き、残りを商船で2マスぐらい埋めていくという手もあります。

また序盤は、商船をナタール、テラデボアジェンテ、モザンビークあたりに置き、美味しい出航ミニボーナスを取ればいいのです。


とても分かりやすい重ゲーなので、「難しくて面白くなかった」という重ゲー的失敗はありませんので、ぜひ遊んでみてください。

たしかに面白かった、だけど、まだ航海感が足りない!と言う人は、「ナヴェガドール」をやってください。そうして、航海する前フリをしておいて、市場戦略などしないように。笑

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