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  • 2人~4人
  • 20分前後
  • 12歳~
  • 2016年~

真打(シンウチ)ぽっくりさんのレビュー

727名
2名
0
7年以上前

和文化テイストを、ゲームデザインとアートワークに融合した良作。日本作には珍しい、プレイ感の余韻が強く残る戦略重視のゲームで、終わったあと「なぁ、もう一回やらない?」という感じ。内容も外見も両立されています。

3人で何度かプレイして、慣れると1ゲーム15分〜20分くらいで、ほぼ運要素はありませんでした。強い手札を獲得していくことは大事ですが、それ以上に勝負所を見極めることのほうが重要という、奥深い感じのボードゲームです。見極め方法は運ではなく相手の動きによって判断可能です。

うーん、軽いのに濃密なプレイ感。軽いのに戦略型。珍しいし素晴らしい。落語はさっぱり分かりませんが、普通に奥深いボードゲームとして楽しくプレイできます。

ゲーム中盤の様子

手前が自分。5ラウンド経過して、明烏(あけがらす)を3枚プレイして、十八番(おはこ)になった状態。

セットアップ

ちょっと見にくいけど… こんな感じ↓です(書いてて思ったけど、マニュアルのほうが綺麗にレイアウトされてる(笑)後日ちゃんと並べて写真に差し替えます。)


プレイヤーの手札
噺(はなし)カードを4枚ずつ配布

場札

①称号カード(ランダム)
称号
称号
称号



②落語会カード(固定)
一ニ三
❺❸❺

四五六
❸❺❸

七八九
❺❸❺



③楽屋(ランダム)
(山札)
表 表 表 裏


称号カード:今回のゲームで達成するともらえるボーナス点の役。◯◯を揃えよ!とかが出てくる。

落語会カード:一ラウンド目は❺点、ニラウンド目は❸点、三ラウンド目は❺点…と九ラウンド目まである。そのラウンドでの勝者がその点を貰っていく。

楽屋カード:補充用の噺カードのこと。ラウンドごとにここからプレイヤーの消費カードが補充される。

ゲームの基本的な流れ

合計9回あるラウンド(落語会)行われ、各ラウンドでの勝者がその勝利点を回収します。基本はその繰り返し。(落語会は、下図の❺とか❸とか書いてあるやつ。左上の「一」~「九」で書いてある通りに並べる。)

手に入れた落語会カードプレイした噺カードによって、最後に一番上の「称号カード」が得られる。そんで一番名声を稼いでいたプレイヤーが勝つ。

手札とプレイ

  • プレイヤーは4枚の噺(はなし)カードを初期手札に、ゲームがスタートします。噺カードの左上に書かれている数字がそのカードの強さ(ランク)を表しています。
  • 噺とは「寿限無」とか「時蕎麦」などの19の有名な噺が入っています。もちろん、その噺の内容は全く知らなくてもゲームを楽しめます。
  • プレイヤーは、手札から噺カードを選び場に公開します。順番にこれを1回ずつ行います。
  • 1ラウンドが終わると、噺カードが1枚ずつ、各プレイヤーの手前に置かれている状態となります。

全員がプレイしおわったら、そのラウンドの精算フェーズにうつります。

ちなみに…
①特殊なカードとして「死神」というものがあります。死神をプレイすると、ラウンドの終了時に相手の手札(ランダム)と自分の手札(任意)を入れ替えることが出来ます。
②手札に同じランクが2枚あれば、1度に2枚出すことが出来ます。1度に2枚だすと以降の手番で1枚少ない状態でプレイすることになります。
③3回同じ噺をプレイすると「十八番」のボーナス得点が付いたり、称号カードに記されている状態を達成することで、ボーナス得点が付いたりします。1度に2枚出すメリットは、簡単に言うと、手札を減らす代わりにプレイする枚数(役を揃えるために必要な噺の数)を増やすというアクションになります。

落語会カードの獲得

ラウンドが終了したら、それぞれのプレイヤーが出した噺カードのランクを確認します。

  • 噺カードのランク(数字)が一番強い人が、そのラウンドの落語会カード(❺とか❸とか書いてあるやつ)をゲットできます。
  • それ以外の人は落語会カードをゲットすることはできません。


カードの補充

次にカードの補充を行います。

  • 今度は逆に、そのラウンドで最も噺のランクが弱い人から順に楽屋からカード補充を行うことができます。
  • 写真を撮り忘れてしまいましたが、落語会カードが並ぶ下に置かれてる「表 表 表 裏」のカードが補充用の場札。そこが楽屋です。
  • 落語会カードをゲットするには、基本的に強いランクの噺カードをプレイする必要があるので、プレイヤー達は強いランクのものから優先的に回収していきます。
  • もちろん弱い噺カードが並んでるようであれば、裏向きに置かれたカードを回収されることもあります。まぁ確実に弱いカードよりは、ワンチャンいいカードが引けるかも…という具合です。


(備考)そのラウンドが始まる前に、補充用の噺カード達(楽屋)は刷新されます。もし楽屋に欲しい噺カードがあるなら、そのラウンドではわざと弱い噺カードを出すこともできます。次のラウンドに備え、今回は一番弱いランクの噺カードをプレイして、強い噺カードを回収しにいくという作戦を取ることが出来ました。

ざっくりとした感想

①得点ルールがよく工夫されている
特定の条件を達成することで得られる称号カードは、宝石の煌きで言う領主カードみたいなプレイ感です。得点獲得方法がいくつか用意されているため、自分の戦略・相手の戦略が別々に共存し、しかし戦略の衝突が発生するために妨害行為も稀に発生します。

②心理的な攻防がちょっと熱い
ラウンド毎に使っていた「噺カードのランク」は得点とは関係ありません。強い噺カードを集めまわっていても、落語会カードを手に入れられなければ意味がありません。もちろん落語会カードの回収には、(基本的には)強い噺カードが必要になります。勝負所なのか勝負の準備所なのか、駆け引きが発生します。

③死神という攻撃要素
強烈すぎず地味すぎない、良い線をついた攻撃要素となっています。自分が手番を1回消耗する以上に相手に打撃を与えられる可能性があります。(「役」を揃えることが得点ゲットの効率的な方法の1つ。役を成立させないためのアクション。)


長く書いてしまいましたが、見た目も中身もしっかりとしたプレイ感たっぷりの同人作品の1つです。2016年12月に開催されるゲームマーケットでも頒布されるということなので、気になる方はぜひゲットしてください。

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