- 2人~4人
- 30分~60分
- 10歳~
- 2020年~
エルドラドを探して[退会者:26897]さんのレビュー
■個人的な評価
・08/10
■概要
・デッキ構築しながらゴールを目指して進むゲーム。
・密林の奥にある黄金の国エルドラドに一番速く着いた人が勝ち。
・シンプルなファミリー向けのゲーム
■体験プレイ人数、回数
・2~3人、15回くらい
■良いところ
・シンプルなデッキ構築
→ボードゲームに慣れていない人が、いわゆる「デッキ構築」のシステムを理解するには、ちょうど良いゲームです。カード効果もアイコン化されているため、分かりやすいです。ウチの小学生の息子でも無理なく理解出来ました。
・デッキに必要となるカードが明確
→初回プレイはともかく、2~3回プレイすればマップをざっと見た時に、大体どんなカードを購入してデッキを構築すべきか分かります。
・毎回違ったコースで遊べる
→地形タイルを組み合わせてコースを作るので、組み合わせ方によって毎回違ったコースで遊べます。プレイ前にワイワイとコースをああでもないこうでもないと作るのは結構楽しいです。ハーフタイルを縦に使ったりとか、変則的なコースで遊ぶことも可能です。
■気になったところ
・全員が似たデッキを構築
→「マップを見た時にどんなデッキを構築をすべきか分かる」というのはメリットである反面、「全員が似たデッキを目指す」というデメリットを生んでます。ゴールまでのコースは細かく枝分かれしている訳ではありません。全員がほぼ同じコースを進むので全員が似たデッキの構築を目指すことになります。
このためデッキ構築に乗り遅れると思ったようにデッキが作れず、自分以外にキーとなるカードが渡ることになり、なかなか逆転が難しい展開になってしまいます。
・明らかに強いカードがある。
→『地図製作者』という山札から2枚引けるカードがあります。4枚しか手札がないゲームでこれは相当に強力です。
同じカードは3枚しかないため、これを2枚以上取ると非常に有利にゲームを進めることが出来ます。
他にも『何でも屋』『冒険家』と言った非常に使い勝手が良いカードがあり、これらはコストさえ合えばどんな地形にも進入することが出来ます。また『原住民』と言ったカードは1マスしか進めませんが、コスト無視でどんな地形にでも進入することが出来ます。このカードがあるおかげで高コストのオールや金のカードは購入する意味が薄れていると思います。
・良くも悪くもシンプル
→どんなコースでもデッキの主軸が『地図製作者』『何でも屋』『冒険家』『原住民』となり、それ以外のカードはマップに応じて手に入れるという構成になってしまいます。ファミリー向けのゲームに求めることではないのかもしれませんが、デッキの主軸になるカードにバリエーションがあっても良かったのかなと思います。
「デッキ構築」と言ったジャンルはカード同士の相乗効果(コンボ)を楽しむゲームが多くありますが、このゲームにおける「デッキ」は、すごろくにおける「サイコロ」の代わりでしかありません。カード同士の相乗効果を楽しむゲームではありませんので、それを期待してしまうと肩透かしを食らうかもしれません。
■説明書のヴァリアントルール
・洞窟タイル
→正直、あまり良いルールとは思いません。洞窟マスに隣接するマスで止まると様々な効果を持つ洞窟タイルを入手することが出来ます。これは各洞窟マスに4枚ずつ配置されており、早い者勝ちで入手します。先に進んでいるプレイヤーほど入手する頻度が高くなり、後ろにいるプレイヤーほど入手できません。逆転のための仕組みになるなら面白いと思うのですが、先に進んでいるプレイヤーが更に差を広げるために使用されるので、後ろにいるプレイヤーは全く面白くありません。
1ターンに使用できる洞窟タイルの数にも制限がありません。前にプレイした時は先頭にいるプレイヤーが終盤のターンに10枚以上のタイルを使って一気にゴールして何だか微妙な空気になりました。1枚の地形タイルを最後に通過したプレイヤーがボーナスタイルを1つもらうような、そんな仕組みのほうが良かったと思います。
■総評
良くも悪くもファミリー向けのゲームなので、ああでもないこうでもないとクニツィア特有のジレンマに頭を悩ませるゲームではありません。少し頭を使いながら気楽にワイワイ遊ぶすごろくゲームです。
クニツィア特有のジレンマに悩みながらカードコンボをバシバシ決めるゲームを期待すると肩透かしを食らうかもしれません。ファミリーゲームとして非常に良いゲームだと思います。
■豆知識
クニツィアというのは有名なボードゲームのデザイナーで、このゲームの箱の上部にも名前が書いてあります。元々このゲームの日本語版は発売されない予定だったのですが、このデザイナーの尽力により、アートワークを一新した日本語版を含めた様々な言語版が発売されることになりました。
『エルドラド』という南米の部族のお面のようなパッケージのゲームは旧版です。ゲームのシステムは変わりませんが、アートワークと対応言語が異なります。旧版はいくつか拡張が出ているので、新版も売れ行き次第では拡張が発売されるのかもしれません。
- 466興味あり
- 1289経験あり
- 460お気に入り
- 990持ってる
[退会者:26897]さんの投稿
- レビューセンチュリー:ゴーレム■個人的な評価・08/10■概要・カードの効果でクリスタルの入手や交換...3年弱前の投稿
- レビューファーム・ウィズ・ブラウニーズ■個人的な評価・05/10■概要・ブラウニーズと呼ばれる妖精達と共に商...3年弱前の投稿
- レビュー犯人は踊る■個人的な評価・09/10■概要・「さて皆さん、お集まり頂きましてあり...3年弱前の投稿
- レビューミクロマクロ:クライムシティ■個人的な評価・07/10■概要・住民が描かれた町の1枚のイラストマッ...3年弱前の投稿
- レビューイッツアワンダフルワールド:荒廃と隆盛■個人的な評価・09/10■概要・基本セットがないと遊べない拡張・新カ...3年以上前の投稿
- レビューイッツアワンダフルワールド■個人的な評価・08/10■概要・ドラフトとコンボによる拡大再生産。7...3年以上前の投稿
- レビューねことねずみの大レース■個人的な評価・08/10■体験プレイ人数、回数・2~4、30回くらい...3年以上前の投稿
- レビューコリドール■個人的な評価・06/10■概要・9×9の盤面。自分のコマを手前のマス...3年以上前の投稿
- レビューサントリーニ■個人的な評価・10/10・アブストラクトゲームの最高傑作!・何回遊ん...3年以上前の投稿
- レビューレス・アルカナ■個人的な評価・09/10■体験したプレイ人数、回数・2人、拡張を含め...3年以上前の投稿
- レビューカーニバル・モンスターズ■個人的な評価・08/10■概要・カードドラフトを8枚×4ラウンド・各...3年以上前の投稿
会員の新しい投稿
- レビューコヨーテ【確率とブラフのパーティ系推理ゲーム】各プレイヤーは自分のカードだけが...約2時間前by Layton1995
- レビューミレニアム・ブレードやってみた雑感記録&こんな人向けのゲームかなというのを投稿しています。...約3時間前by しょーへい
- レビューアーク・ノヴァやってみた雑感記録&こんな人向けのゲームかなというのを投稿しています。...約3時間前by しょーへい
- レビュートライブス・オブ・ザ・ウィンド自分の個人ボードにタイルを配置して人を集めて村を建設していく。カードプ...約6時間前by うらまこ
- ルール/インスト文明の曙:東方帝国http://civilwar.html.xdomain.jp/meg...約12時間前by ヒロユキ
- ルール/インスト文明の曙:西方帝国http://civilwar.html.xdomain.jp/meg...約12時間前by ヒロユキ
- ルール/インスト大いなる文明の曙http://civilwar.html.xdomain.jp/meg...約12時間前by ヒロユキ
- 戦略やコツ残朽陵墓プレイヤー間の交渉はなく、序盤は共通の敵が強くて歯がたたない。中盤以降...約18時間前by 早良
- ルール/インスト残朽陵墓毎ラウンド変化するマップで得点を集める。マップの特定の場所でカードを獲...約18時間前by 早良
- レビュープエルトリコ買って大失敗! 時代に取り残された商品。国内外のボードゲーム・マニアに...約19時間前by matz_jon
- レビュールクソールカードで遺跡探検! 運任せでなく、しっかりと作戦を考えることが求められ...約19時間前by matz_jon
- レビューメモアァール!子供と大人が真剣勝負できる、変形神経衰弱! 記憶力を頼りに、宝が隠され...約19時間前by matz_jon