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  • 1人~5人
  • 45分~60分
  • 8歳~
  • 2018年~
870名
8名
0
6年弱前

「ローマ人の物語」塩野七生 を読み返したい。

 文庫で43巻もあるのですが、そんな事を思いました。やはり欧州にとってローマという国は特別ですね。いろんなゲームも出ています。

 ゲームとしては、基本のルールは「パンデミック」に準じていますので、まずはそちらを確認してください。本作は『ウイルス撲滅ワクチン作成』ではなく『ローマ帝国に侵略する蛮族を駆逐もしくは同盟を締結することで、ローマの安全保障を行う』ことが目的となります。

 本作ならではの特徴を以下つらつらと書き進めます。

1 軍隊ゴマ

 これまではプレイヤーゴマ1つでウイルスを除去できました。これは他の独立拡張全てに共通することでしたので、これまでのパンデミックファンが違和感を覚えるかもしれない特徴かもしれません。プレイヤーは1アクション使用して編制した軍隊ゴマを、最大3つまで連れて都市間を移動できます。蛮族コマ(通常版のウイルス)を取り除くには、軍隊ゴマが必要です。

 しかも、本作、これまでと違い確実に一定数の蛮族コマを取り除けるわけではありません。「戦争」で相手を倒すという設定なので、そこには運の要素が加味されます。軍隊ゴマの数だけダイスを転がし、出た目に応じてコマを取り除くのです。つまり、こちらの軍は被害が出ずに蛮族を一気に大量撃破したり(名将)、全く相手に損害を与えずにローマ軍壊滅(無能)という惨憺たる結果が起きたりします。

 これまでのパンデミックが、カードの引きという運要素はあるにしても、どちらかというと理詰めな展開だったのと比べ、運要素が高くなっているので、好き嫌いが出るかもしれません。しかし、共和政ローマ、帝政ローマが好きならむしろそれもありかと思います。この軍隊コマは通常版第3拡張の「検疫」やイベリアの「きれいな水」のように都市に配備しておいても予防効果として使えます。

 さらに言うと、反乱カード(エピデミックカード)が出ていった後半、この軍隊はどんどん徴兵できなくなり(ローマの国力衰退)、1アクション使っても、ゲーム開始時は3つ編制できた軍隊コマが1つしか手に入らなくなります。

 え、やばいですね。しかし、カードを集めて、蛮族と同盟を結んだ後は、その蛮族と同じ色のカードを廃棄して、軍隊ゴマに変えることができるようになるのです。蛮族3が軍隊3に、ピンチはチャンスです。ローマという国家が他の民族をローマ市民として同化させていった稀有なる国家ということがゲーム上で再現されていて大変よいです。


2 イベントカード

 これは、通常の効果だけでなく、通常版でいう所の「アウトブレイク発生した時のマーカー」を1つ進めることで、さらに強力な効果を使用することができます。例えば、通常効果が「追加アクション2」のところが、「追加アクション4」になります。

 これも目の前の危機を蛮族との取引でしのいだ結果、国家の衰退につながってしまったという歴史が表現されています。


3 蛮族ゴマの置き方

 今回、蛮族は必ずしもカードをひいた都市に配置されるわけではありません。細かいことは省略しますが、蛮族の本拠地から緩やかに首都ローマに向かって侵入してくるイメージです。もちろんゲームシステム上同じカードが何度も出てくるので、その都市は危険であるとに変わりはありませんが、これもこれまでとの違いです。


4 その他  

 都市数は48から31になり、エピデミックは標準で6枚と回数が増え、解決すべき蛮族は5色になっています。蛮族の種類によって「同盟」のために集めるべきカード数も3~5枚と様々です。上記の変更もありますが、それでいてなかなかよいバランスになっていました。 


 遊んでみて、やはりパンデミックは通常版が非常に洗練された形で素晴らしいと感じます。そして、独立拡張たちは、そこに一味加えてゲームの骨組みはそのままに、新しい形を示しているなと感じます。本作でいえば「ローマ帝国の姿」です。地中海にまたがる大国家の姿とその落日です。

 そういった展開を可能にするパンデミックのシステムは凄いですね。冒頭に書いたように、「ローマ人の物語」をまた読み返したくなりました。

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