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  • 2人~4人
  • 60分前後
  • 10歳~
  • 2012年~

マイルストーン荏原町将棋センターさんのレビュー

96名
2名
0
約2年前

シュテファンドラとクレメンスフランツの作品。同コンビの「ペルガモン」に比べるとマイナーなこの作品ですが、個人ボードを自分で作る(!)という新しい試みをしている建設ゲームです。

メインボードは、マイルストーンと言われる石標がズラリと書かれているだけの荒野です。石標はVPを表し、1〜5VPが散りばめられています。このメインボードの罫線上に道路を敷いたり、市場を置いたり、家を置いたりしながらVPを集めます。これらを建てるためには、それぞれ決められた資源が必要ですが、前述した通り、メインボードには、石標以外何もありません。

注目の個人ボードですが、12マスから成る輪になっています。マス目の移動は制約がないタイプなので、ロンデルとは言えず、グレンモアやクラフトワーゲンなどのMクラマータイプ。しかし、これは共有のメインボードで周っているわけではなく、個人ボードの話です!

12マスのうち、下部に4つの建物があります。商社、建設現場、ミル、城。これらはアクションです(後述)。上部に8マスありますが、こちらは全て空いています。つまり、個人ボードにも資源マスはありません。

資源は、まず、商社マスに止まり、2金を払って労働者タイルを雇う必要があります。労働者は5種類で、採石師は石を、木こりは木を、採砂師は砂を、農夫は穀物を、貨幣鋳造師はお金を産み出します。

ただし、この労働者タイルは、一枚のタイルに2人セット(!)となっており、しかもそれぞれに割り振られた1〜8のナンバーが書いてあります。8マスのうちの2マス分を隠すように、2人ずつ労働者がマスを埋めていきます。スタート時は、実はタイル2枚、つまり4人の労働者が配置されていて、さすがに空の状態ではありません。当然、序盤はまず、8マス分全部労働者で埋め、その後チビチビと牛歩戦術をすれば、大量に資源を取ることができます。

好きなマスまで一気に進めるので、労働者のマスに止まれば、その資源を1つ貰えます。その時、止まった労働者と同じ労働者を通過していた場合、資源は追加で貰えます。例えば採石師を1人通過してもう一人の採石師に止まれば、石は2個貰えます。

自分の手番では、2回連続プレイヤー駒を動かしアクションをします。ただし、城だけは必ず止まらなければなりません。城では、お金を含む全ての資源トークンを、3つまでに減らさなければなりません。たくさん持っていても、一周するたびにバーストするのです。また、労働者の一人をカバータイルで隠さないといけません、つまり、必ず労働者が1人いなくなります。

なので、資源を大量に集めるには、商社で止まって、2金で労働者タイルを追加していかなければなりません。商社では、その他、資源とお金の交換ができます。

労働者タイルは、8マスのうち2マスを覆うように配置していくのですが、8マス全体で、番号が左から昇順に並んでいると、ボーナスとして、商社に止まった時、1金が貰えます。このゲーム、1金の重みが大きいので、とても重要です。例えば、所持金が1金しかなくても、昇順で商社に入って来たら、合わせて2金となり、労働者タイルが買えます。労働者タイルは、公開の5枚から1枚を買うのですが、資源の種類で取ろうとしながらも、出来る限り昇順になることも考えなければなりません。

なので、個人ボードの上部8マスでは、労働者タイルやカバータイルが積み重なってきます!立体的になります笑。労働者タイルで労働者を覆うこともあるので、タイル配置のミニゲームです。

↑ 2周して来た赤プレイヤーの個人ボード。左にあるカバータイルで労働者を一人消さなければならない。ここは、6番の木こりを消すのがベスト。なぜなら、2番と5番は連続しているので、2番の木こりのマスに入らなくても5番の木こりに入れば木を2個貰えるから。このように、色を連続させると、牛歩せずスキップとなるので、周回りが早くなる。丸いタイルはボーナスタイルで、この場合、黄色の穀物は2個貰えるようになる。また、終了時のマジョリティ争いの際も、2人分として数えるので重要だ。


道路、市場、家の建設は、建設現場のマスで止まります。

道路は砂と石のセット、市場は砂と木のセット、家は木と石のセットで建てられます。これらはどれでも好きな数だけ建てられます。

道路は、端と端を繋ぐように置いていきます。罫線上に置くスティック2本とその間の接点に置く石碑のセットで建てられ、石碑で隠したVPが手に入ります。市場は、道路セットと道路セットの間の接点に市場マーカーを置き、石碑と同じように、隠したVPを貰います。家は、罫線で形成されている三角形ヘクスの中に置き、石碑や市場で隠されていない残りの三角形の頂点を足したVPを貰います。ただし、三角形の一辺が道路になっていないといけません。

ミルは、4種類目の資源、穀物を使います。穀物を2つを払い、市場マーカーの上に小麦粉袋を置きます。この時、その市場を中心と見た時の六角形の頂点のうち2つを足したVPが貰えます。また追加で1金も貰えます。

ゲーム終了時は、終了時VPとして、各労働者ごとの数的マジョリティを争います!1位のプレイヤーだけ5VPが入るというシビアなものですが、同点のプレイヤーがいる場合は該当者は2VPずつとなります。たった8マスの中で、5種類の労働者の人数を争うのですから、非常に、いや、異常に接戦となります笑


ポイントとしては、

■終了時VPがそういうことなので、終盤は、昇順など無視して、他プレイヤーの労働者の山を凝視しながら労働者タイルを買う。

■道路の広がり方にもよるが、ミルの小麦粉袋のVPが、選択肢が多い分、大きなVPとなりやすい。ただし、穀物が生産できても、市場マーカーが全部で12個しかなく、なかなか小麦粉を置くことができない。

■また、市場自体も、道路セットと道路セットの接点にしか置くことができないので、道路が少ないとなかなか置く場所がない。

■というわけで、建設をしたくても、展開によっては建設するスペースがない場合がある。そうなると城で大量の資源を捨てることなる。道路を敷けばスペースが広がるので、狙いの市場と家が建てられない時、道路に急遽計画変更できるよう、3種類の資源はバランスよく保持しておきたい。

■ボーナスタイルは、生産物も+1、マジョリティの際の人数も+1になるので、全プレイヤーが狙っている。ただ、そのボーナスタイルと同じ労働者がいなければ貰うことはできない。そういう意味でもバランスよく労働者を雇っておきたい。

■確実に小麦粉を置く方法は、建設現場で一アクション、ミルでもう一アクション連続させること。こうすれば、市場を作って、その市場に小麦粉を置くことができる。市場を作って手番を渡すと、他プレイヤーに小麦粉を置くチャンスを与えることになる。

↑ メインボード。こんなに市場マーカー(白)が空いていることはまずない。今、一番右の市場マーカーに小麦粉袋を乗せると、4+4=8VPが取れる!こんなチャンスもなかなか無い。丸いボーナスタイルは、その三角形内に石碑や市場、あるいは家を建てたプレイヤーが貰える。道路の敷設の方向は、大きいVPのマイルストーンやこのボーナスタイルを取られないように置かれていくので、インタラクションが効いて、どこに進むか分からない。なお、市場からは分岐することができる。


この「マイルストーン」、「ドッグカードゲーム」、最近の「新幹線0系」、「もみじ」など、昇順に並べるゲームは、考えさせられて面白い。

デザインも、安心品質のクレメンスフランツ作品です。そしてサクサクの45分ゲームです。一風変わった建設系、一風変わったエンジンビルドのゲームをお探しの方はぜひ!

それにしてもドラは面白い中量級を作るのが上手い!

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びーている / btail
makoppiki
荏原町将棋センター
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