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  • 2人用
  • 30分前後
  • 10歳~
  • 1999年~

ロストシティ大吉さんさんのレビュー

388名
1名
0
2年以上前

★★★Excellent!!

ルールは簡潔、選択肢は多く、リプレイ性は抜群で、インタラクションは濃厚、それがロストシティ!

小学生と大人が一緒にプレイ出来る簡単なゲームでありながら奥は深い。シンプルであると言う事は、人を選ばずにプレイ出来る。ゲーマーに向けたゲームでは無いと思う。どちらかと言うと、ファミリーゲームよりなのでは。

得点計算はやや煩雑ですが、誰でもプレイしやすいように工夫がされています。カウンティングが必要なゲームなのに、カウンティングの必要もない。

いかにゲームを簡単にして、多くの人が満足できる面白いゲームを作るかというポリシーを感じる!

5色のカードがあり、各色ごとに2~10の数字が書かれています。

場にカードを出していきますが、出せる場所はカードの色が5色なので5列あります。ロストシティは相手と対面して座ります。なので、自分が黄色のカードを出した列の向かい側には、相手も同じように黄色のカードを出していきます。

カードは昇順に出します。2の次は4、6、7、10という風に。6を出してしまったらそれより低い数字は出せません。

手番で出来る事は、手札のカード1枚を5ヶ所の内のどこかの列に出すか、カードが出せないか出したくない場合はカードを1枚捨てる。

捨てる場所は決まっていて、自分と相手との間には共通の場があります。赤色のカードを捨てる場合は、自分の赤のカードを出す列と、向かいの相手が赤のカードを出す列の間に赤の捨て札を置きます。さらに赤のカードが捨てられた場合は、既に置いてある赤のカードの上に重ねます。

その後に、手札のカードを1枚補充します。山札から1枚引くか、共通の場にある捨て札を1枚拾います。

手札は8枚で、1枚出して1枚取るので常に8枚の手札を持っています。

列ごとに出したカードの数字の合計が点数になります。ただ、1枚でも出してしまうと冒険費用として20点分のコストがかかります。例えば黄色のカードを4、6、9、10と出していると合計29から冒険費用マイナス20で、獲得点数は9点になります。20点に満たない場合はマイナス点!

なので、20点を超える見込みのない色のカードは出さない方がいいんです。逆に同じ色のカードを8枚出せると追加で20点、冒険費用はチャラ!

山札が無くなったらゲームは終了、各色の列ごとに点数計算して、合計点数の高い人が勝ち!

ロストシティで面白く感じたポイントを4つ。

1つは、捨て札を拾えるところ。山札からカードを引くだけでは完全なランダムで、運が強すぎます。捨て札のカードは見えているので、相手が捨てたカードで自分が必要なカードを手に入れることも出来ます。逆に、自分が捨てたカードが相手へのアシストになる事も。自分が捨てたカードを後の手番で回収することも可能です。捨て札を拾える事で選択肢が広がります。

2つめは、カウンティングをほぼしなくて良いところ。各色の数字のカードは1枚ずつしかないので、カウンティングは必須です。そして、私はカウンティングが苦手というか、覚えておくのがとてもめんどくさい!神経衰弱をしている気分になるんです。

ですが、ロストシティの場合は各色ごとのカードを同じ位置で向かい合わせで出しているので、自分が出しているカードの数字と相手が出している数字が一目で分かります。

例えば、自分が青の2、4、6を出していて、その向かいを見たら相手の青が3、8、9、10と出ていて、もう青の大きい数字のカードが出てくる見込みが無いことが分かります。

山札と相手の手札は分かりませんが、既に出されているカードに関してはカウンティングしなくて良いのでプレイはしやすい。

自分の手札に持っているカードは自分だけの秘密情報なので、相手が出したカードを見ながら駆け引きが出来ます。

ゲームが進むとカードがどんどん場に出されて、徐々にお互いの持ってるカードが明らかになっていきます。こういう所はメンバーズオンリーにも似ていて、とても面白い!

3つ目は、ゲームの終了をコントロールできるところ。山札が尽きるとゲームが終わるので、山札を引くスピードを速めたり遅めたりする事で、終了時期をある程度意図的に操作することが出来ます。

山札を引きたくなければ、捨て札を拾います。

カードをどっさりため込んでいる状態で終了が近づいたらヤバイです!それはもう、終了を遅らせながら出せるだけ場にカードを出したい。それに感づいた相手のプレイヤーは山札を引きまくって終了を早めます。こういう駆け引きも面白い!

でも、できるだけ小さい数字から順番に出したいものだから、欲が突っ張ってお互いカードをため込みがちになる!

山札の引き具合によって終了のスピードが変化するのは、交易王みたいで面白い!

最後は、クニツィアいつもの特殊カードで今回は1枚だけあります。冒険が成功するかどうかの賭けをするカード。各色ごとに3枚ずつあります。

各列の数字のカードを出す前にしか出せません。最初にしか出せず、数字カードを1枚でも出したらそれ以後は出せません。

1枚出すとその列の点数が2倍になります。2枚出せば3倍、3枚なら4倍!その代わりマイナス点も倍々になります。

この1種類の特殊カードがいいアクセントになって、よく効いている!

最初にしか出せないというのがポイントで、高得点が取れる見込みのある場所にはこのカードを使いたい!ですが、このカードを引けるのを待っていたり、元々このカードを持っていて数字のカードが集まるのを待っていたら、冒険のスタートが遅れるんです。

スタートが遅れると、手札を出し切る前に終了してしまう。

なので、先に賭けカードを出して後から数字のカードをかき集めようと考えるんですが、なかなか上手く行かずに強烈なマイナスを食らうこともあります!賭けカードを出した後に、相手にその色の数字カードをバンバン出されたら絶望的!

かと言って安全策で勝負し過ぎてもたぶん勝てない!まさに賭けが必要な時もあります。

8枚出しの20点ボーナスは、賭けカードも含めた枚数なので出したい誘惑に駆られる。

カードの配置に工夫があるので、相手の欲しいであろうカードも分かるし、自分の欲しいカードもバレている。なので、捨て札での駆け引きもあるし、終了のタイミングを計る駆け引きもある。こんな簡単なルールの中に、選択肢が色々ある。

ただ、ロスト・シティはわりと実力差がはっきりと出るゲームだと感じます。カードを昇順に出す事と、出すなら20点以上は必要と言うところがゲームを難しくしています。だから面白いわけですが。

手持ちのカードは基本的に数字が大きいカードを引けた方がいいです。そう言った意味では、運の要素が強いように思います。

ですが、仮に最初の手札である色に関しては10のカードだけ持っていたとします。数字の後半のカードだけ持っていても、低い数字が無ければ効率よく出せません。なので、その色の低い数字が出てくるまで待つわけですが手札に制限があります。

手札は常に8枚になるようになっています。8択なので選択肢が多いように思いますが、その10のカードを持ち続けることで出せる選択肢が狭くなり足かせになります。その色だけではなく、他の色のカードでもそういうことが起こります。

そうです、今は出したくないカードが増えていくんです。でも手札8枚の制限があり、それを許さない。うまく低い数字が来なければ、足かせになったその10のカードは場に捨てなければならないかも知れない。そして、それが相手へのナイスパスになる可能性も大きい。

上手く手札にカードをため込んで出そうとしても、終了のトリガーは思ったより早く訪れる。早く出さないと…

あ~悩ましい!

立て続けに同色のカードが手に入るラッキーもありますが、まれな事です。2戦、3戦すれば差がつきやすいです。

上の中学生の子とよくプレイをして、バトルラインは負ける事もありますが、ロストシティは全く負けません。なので、頭を使うところが違うんでしょうね。

バトルラインは手札のコントロールは難しいですが、相手との駆け引きが熱いゲームです。ロストシティも駆け引きはありますが、手札をコントロールしやすく、どれだけ点数を叩き出せるかといったレース的なゲームでもあると思います。

難癖をつけるとしたら最後の得点計算が面倒なところでしょうか。テイク・イット・イージーは得点計算が面倒なゲームですが、慣れれば気になりません。ゲームの面白さがそれを上回っていれば問題なし。

スマホなりの計算機を使えば簡単に解決しますが、アナログにこだわってこれを機に算盤を使うのもいいかもしれません。点数計算が面倒なゲームに、面白いゲームは沢山ありますね。

大人でも面白すぎるゲームを小学生とでもプレイ出来るのはとてもいい!実力差があってもハンデをつけるか、アドバイスしてあげるといいですね。

ロストシティは無駄が無くシンプル、でもゲームは簡単ではなく、選択肢が多く駆け引きが熱い!比較的最近のゲームでは、トレヴァー・ベンジャミンとブレット・J・ギルバートのマンダラにも同じデザインセンスを感じました。

いかにシンプルに、いかに面白くと言うのは、シド・サクソンやアレックス・ランドルフのスピリッツを受け継いでいるのかも知れませんね。

加えて、特殊カードの賭けカードをさり気なくスパイスとして入れてくるところは、遊び心があって流石クニツィア!

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よもぎ
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