アーク・ノヴァハンズさんのレビュー

話題になっていましたが、ひたすら複雑and長いということで一旦警戒しつつ、行きつけのボードゲームバーのマスターに購入させて4人プレイ。

朝の10時からルールの解釈を始め、全員集まってボードを広げたのが12時、そしてインストが何となくひと段落ついたのが13時半、ゲーム終了が驚愕の18時！

いやあ、聞きしに勝る超重ゲーでございました。

しかし、あらかじめ予習した動画でも言っていたので半信半疑だったのですが、プレイ感は非常に軽いです。

あえて言うならプレイ方法はコンコルディアが近いかと思います。

既に決まっているアクションカードが5枚あり、それを出して効果を適用する、ただこれだけ。

複雑たらしめているのは、200枚もあるカードが全て内容が違う「ユニークカード」であることが一つ。

そして勝利条件、点数計算が「ガンジスの藩王」を経験していなければ意味が分からない。

この2点に尽きるかと思います。

前者はもうそのままで、200枚程度あるカードが全て能力があり、その能力が全て違う。

ただでさえカードの能力を駆使して戦うゲームは、カードの内容が頭に入っていれば分かりやすいがそうでなければただただ複雑になるのは常識。

しかもそれが3種類のジャンルから成るとくれば、まぁルールが繋がらなくなります。

そして後者は普通の勝利条件ではないと言うこと。

規定のラウンドがあって、そこまでいかに点数を取るか…と言うゲームではなく、2種類の勝利点をメーターの両端から同時にスタートし、その2種が交わったらゲーム終了、交わった数で得点が決まり勝敗がきまります。

普通のゲームとは一味違う勝利条件で且つ片方が中々進まない…

ほら、長くなるのがわかってきたのではないですか？

整理しますと、まずは決められたアクションから一種選び、それに使用するカードを決め、集めた動物で動物園を作り、必要ならリリースする。

で、そのうちカードの文面に得点が書いてあるので、そのカードをよく読まなければならず、それが200枚あります。

…ここまでで危険度しか解説していませんが、2、3手番行えばもう大体分かるかと思います。

もし分からなければルールブックを読まず、手札を眺めてください。

それが勝利への近道だと思います。

また、このゲームはそもそも動物園を作るゲームです。

なので、勝利点云々よりも「コンセプト」を優先した方が楽しめるかもしれません。

「猫が好きだからネコ科の動物を集めよう」

「自分の名前に動物の名前が入ってるからその動物を狙おう」

この程度でいいので、動物を決め撃ちした方が下手にカードの点数に期待するより使いやすいかもしれません。

いずれにしてもプレイ時間と満足度は相当なものがありますので、興味のある方は1日をこのゲームに費やす覚悟を決めて遊んでみてください。

それでは、最後にこの言葉を皆様にお送りして締めたいと思います。

ー動物園──動物が人間の習性を観察するために作られた施設。

（オリヴァー・ハーフォード/アメリカの作家）