1655 教皇選出1655: Habemus Papam

全カトリック教会の最高司令であるローマ教皇。

色んな映画などやニュースで背景的に描かれたりするけど、

その内情に関しては、日本人としては馴染みが薄く、

それゆえに謎めいていて、ちょっと興味があります。

ところで2025年4月現在、

「教皇選挙」ってゆうミステリー映画が公開されとります。

アカデミー脚色賞をとった映画で、

予告編を見る限り、すごく面白そう。

とゆーことで、

そのローマ教皇の選挙をテーマにした

ちょっと古いゲームがコレです。

昔に買ったのですが

プレイもせずに積んでおりまして、

映画を観る前に予習をする意味を込めて、

友人たちと4人で遊んでみました。

ちなみに映画は時代が現代ですが、

このゲームは1655年の設定になっております。

ルールは意外に簡単。

プレイヤーは有力な枢機卿の一人となり

教皇になるためにより多くの票を獲得するのが目的です。

まずカードが3種類ありまして、

枢機卿カード、政治カード、アクションカードです。

準備段階で、これらを山にして場に置き、

その隣に1枚だけしかないカメルレンゴカード置きます。

カメルレンゴとは何かと申しますと、

前の教皇が死んで、選挙で次の教皇が決まるまでに

場を仕切る教皇代理みたないなポジションで、

このゲームでは親みたいなもんです。

ゲームでは適当にその親を決めて、

その者が最初のカメルレンゴになります。

カメルレンゴはそれぞれの3つの山から

カードを場に１枚ずつ公開して、ゲームスタート。

各プレイヤーはあらかじめ

ダイヤ、ルビー、サファイア、琥珀の

4種類の宝石をいくつか衝立の裏に所持しており、

ゲームのプレイではそれらのうちから、

秘密裏に0〜3個のうち何個かを手に握るわけです。

んで同時に公開して、

まずは個数の多い者から順位を決めます。

この時、もし同じ個数なら、宝石の種類を見て、

より価値の高い宝石を握っていた者が順位が高くなります。

宝石の価値は一番高いのがダイヤ、

以降はルビー、サファイア、琥珀となっており、

宝石の種類も個数も同じなら、

カメルレンゴ（親）から時計周りに順位が決まります。

んで順位の高い者から、

場の公開したカードを1枚ずつゲットしていくわけです。

場には公開されたカード以外に

常にカメルレンゴカードがありまして、

これを選ぶと次のカメルレンゴになり、

それと同時に

ダイヤ以外の宝石1個ずつとお金１金も獲得できます。

つまり宝石を握ることによる競りで順位を争い、

それぞれが順番にカード1枚ずつ獲得してゆく、

それがこのゲームの基本構造です。

ちなみに競りでドベになっても

必ず全員1枚ゲットできるので、

競りで使用した宝石は全員捨てることになります。

もし宝石を増やしたければ

カメルレンゴカードを選ぶしか方法がない点も注意が必要。

各カードをもちっと詳しく解説すると、

まず枢機卿カード。

このカードには当時の枢機卿が名前付きで描かれており、

ゲットしたら自分の前に並べていきます。

教皇の世界では、

教皇の下に多くの枢機卿とゆう地位があり、

教皇が死ねば、

彼らはバチカンにあるシスティーナ宮殿に集められ、

そこでの投票により教皇を決める形になっていて、

これをコンクラーベと呼びます。

コンクラーベでは次の教皇が決まるまで、

枢機卿たちは宮殿内閉じ込められて外部とは遮断されてます。

このゲームでは、

最終的に教皇になるために

多くの票を集めた者が勝利者であり、

自分の前に置かれた枢機卿カード1枚が1票となってます。

枢機卿カードをゲットしたとゆーことは、

票数獲得のために

その枢機卿を自分陣営に取り込んだとゆう意味です。

ちなみに枢機卿カードには

年齢や派閥（後で説明）、

あと変なシンボルマークあります。

シンボルマークは

同じシンボルマークの枢機卿が２枚ペアで存在していて、

その２人の枢機卿は仲良しってゆう設定なんだけど、

仲良しのペアを集めるとプラス１票になります。

つまり仲良し２人の枢機卿カードで

１票＋１票＋１票で３票とゆーことです。

次に政治カードは何かと申しますと、

これは当時の教皇世界に影響力をもった

政治家たちのパワーを表しており、

フランス王（ルイ１４世）、

その側近（ジュール・マザラン枢機卿）、

スペイン王（フィリップ４世）などのカードがあります。

フランス王は全部で５枚あり、

ゲットすれば自分の前に置き、

これは枢機卿と同じ票になります。

ただし2枚までは２票ですが、３枚になと４票、

4枚で６票、５枚全部集めると８票にもなり、

フランス王と仲良くすればするほど

票が伸びるようになってます。

フランス王の側近、マザラン枢機卿は５枚あり、

これを獲得すれば自分の前に置きますが、

集めれば集めるほど、お金で買える票数が増えます。

とゆーのも、

実はゲーム終了時、票をお金で買うことができ、

１５金が１票になります。

で、このマザランのカードを１枚持っていると、

１０金で１票、２枚だと８金で１票と、

多く持つほど１票の値段が安くなります。

スペイン王は３枚しかないですが、

２枚をゲットすると、

スペイン王のカードを持っている者以外の

好きな枢機卿カード１枚を排除できます。

スペイン王の力で除名ってことかな？

しかもこのカードを獲得したら、

即、５金を銀行からもらえます。

そしてさらにさらに、ゲーム終了時に、

１枚だと５金、２枚だと１５金、

３枚だと２５金、追加でお金が得られます。

他の政治カードには、

独立派の枢機卿とゆうカードがあります。

これはどこの派閥にも属していない枢機卿であり、

これを獲得したら、

銀行に２０金を即支払うかどうかの選択肢があり、

払えばこのカードを獲得できます。

払わないなら、そのままゲームから除去されます。

このカードは１枚で３票になります。

あと長老の死とゆうカードがあり、

これを獲得すれば、銀行から５金受取り、

さらに、今、自分以外の誰かの前にある枢機卿を確認して、

一番年齢が高い枢機卿カード１枚を排除します。

寿命で死んだとゆうことですね。

残りの政治カードには

遅れてきた枢機卿とゆうカードで３枚あり、

これは通常の枢機卿カードと同じものです。

政治カードはこんなもんかな？

続きましてアクションカードの説明。

これは獲得したら自分の衝立内に隠し、

各ラウンドで、競りを行う前に

１人１枚ずつ場にプレイして

その効果を発動するカードです。

効果を発動したら捨てられます。

お金を他のプレイヤーから奪ったり、

他のプレイヤーの前にある枢機卿を奪ったり、

競りの時、みんなの手の中身を見てから競りができたり、

色んな効果があります。

さてカードはこんだけではありません。

オーダーカードなるものがありまして、

ゲーム準備中に１人２枚ずつ受け取り、

自分だけが内容をこっそり確認します。

これにはとある条件が書かれており、

その条件をゲーム中に達成すると、

ゲーム終了時に、

このカードは２票または３票になるとゆーものです。

先にチラッと言いましたが、

実はこのゲームには４つの派閥がありまして、

スペイン派、フランス派、

前の教皇派、前の前の教皇派でして、

ほとんどの枢機卿カードはそのどれかに属しており、

そのマークが基本的には１つ描かれています。

んで、オーダーカードには、

その派閥のマークが何個か描かれていて、

そのマークを集めたら、条件達成となるものがほとんどです。

ただ中には、フィリップとマザランを２枚ずつとか、

派閥リーダーを誰よりも多く集めるなんて条件もあります。

ちなみにアクションカードの中に

実は４枚の各派閥の枢機卿リーダーが紛れてて、

こいつらをゲットすると、

１枚で各派閥マーク２つを得たことになり、ちょいお得。

それと枢機卿カードの中に

ファビオ・キージーとゆう者がいて、

これは実際に１６５５年のコンクラーベで教皇になった者です。

そのパワーを表現するために、

この枢機卿カードのみ、

長老の死で死んだり、

アクションカードで奪われたりしないようになっています。

さて、実際のコンクラーベでは、投票結果後、

もし票が割れれば、

やりなおし投票をすることになってます。

選挙結果後、投票用紙を

化学薬品に混ぜて燃やすのですが、

教皇が決まらない場合、

黒煙がシスティーナ礼拝堂の煙突から吹き出ることになります。

で、再選挙し、もし決まれば白い煙があがります。

１６５５年のコンクラーベでは

１回で決まらなかったらしく、最初に黒煙があがりました。

それをゲームで反映するために、

枢機卿カードの山の真ん中あたりに

黒煙カードが差し込まれていまして、

このカードが出たら、いったんゲームを中断して、

全員、２枚あるオーダーカードのうち

１枚を捨てなくてはなりません。

つまり自分の方針戦略をそこで決定的にします。

それと同時に

全員集めた枢機卿カード１枚につき５金もらえます。

ゲーム中盤でのお金の補充決算です。

そして枢機卿カードのラスト４枚のうち１枚は

白煙のカードになっており、それが出たらゲーム終了です。

全員、残りの宝石１個を１金に換えて、

フィリップカードでお金を得たのち、

マザランの枚数でお金を票に変換し、

オーダーカード達成で＋２票～３票、

ルイ１４世の枚数による得票、

枢機卿１枚につき１票、

仲良しペアの＋１票、

独立派の３票を足して、

一番票が多い者が優勝で、次の教皇になります。

ルールは以上かな。実際のゲームでは

みんなの度胸が試される握り競りなので、

カード獲った獲られたで

熱く盛り上がるかなと思いましたが、

意外に淡々と進む感じで

しょーじき競り特有の盛り上がりはなかったです。

とゆーのも、

ドベでも何らかのカードが貰え、

しかもオーダーカードや仲良しペアなど

何を集めるのか一応の指針はあるものの、

初見だと、どのカードを獲得しても

それなりの利点があるように思えるために

各カードの重要性にそこまでこだわりがなく、

競りに負けても、

そこまで悔しいとゆう感情が沸いてこず、

実際、僕を含めて全員、

何回かは何も握らない競りがあったりもしました。

途中、アクションカードの使用でお金盗られたり、

教皇を奪ったりのやり合いもあったんですが、

みんな、なぜかいたって冷静で、

そこが逆に厳粛なコンクラーベっぽくもありました。

途中の黒煙で、

僕はリーダーを集めるオーダーを優先したんですが、

女性の友人に4人中2人のリーダーを獲られ、

オーダーの票は断念。

さらにお金のマゼランも1枚も得られず、

お金も獲られまくってお金の票も諦めたのですが

なぜか枢機卿カードだけはたくさん集めていて、

結果、女性の友人と同点1位になってました。

同点の判定で、女性がカメルレンゴになっていたので、

結局は僕は負けになり、女性が教皇になりました。

ただあれだけ競りで不覚をとったのに、

ここまで勝敗に食い込めたのは、なんだか不思議。

おそらくこのゲームはカードの内容を全て理解した

2回目からが本番かもしれません。

そこで初めて自分の戦略が目に見えて理解でき、

競りにも熱さが帯びるのかも。

とはいえ、友人はそれなりに面白かったと評していたので、

教皇選挙の雰囲気は味わえたかな。

映画の予習にはなったような気はします。