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  • 2人~4人
  • 90分前後
  • 12歳~
  • 2014年~

春秋戦国荏原町将棋センターさんのレビュー

406名
5名
0
3年以上前

春秋戦国時代のゲームといえば、アバロンヒルの「孫子の兵法」が流行りましたが、あれはボードに絵がないウォーゲームでした。万里の長城を史実に基づいてボード上に建てていくゲームは、この春秋戦国だと思います。


各プレイヤーは6枚のカードを持ちます。カードは3種類に分かれていて、数字が振ってあります。1〜40の白と41〜80のオレンジ色と81〜120の茶色です。(三つの制度(文字と通貨と法律)を表しています)

↑ 各種類2枚ずつ持ち計6枚。このカードを1枚ずつ順にプレイしていく。プレイは2択。個人ボードにカードを差し込み宮内庁自身の力を蓄えるか、ボード上の宮廷エリアにカードを置いてアクションするか。


個人ボードには、第Ⅰ国〜第Ⅴ国それぞれ3枚まで差し込むスロットがあります。第一列目に差し込むと、そのカードの色の(八角形の)統一マーカーを1枚貰えます。第二列目に差し込んだ時は、差し込んだカードの色の統一マーカーを2枚貰えますが、制度を強めたということでその国の民衆が騒乱を起こし、騒乱レベルが1増えます。第三列目に差し込んだ場合、統一マーカーが3枚貰えますが、騒乱レベルも2上がります。

↑ 今、中央(第Ⅲ国)の第三列に茶色のカードを差し、茶色の統一マーカーを3枚貰い、黒の騒乱マーカーを2上げた。


統一マーカーは、各ラウンド終了時、各色ごとに、マーカーの一番多い人が(1枚目の写真にある)ボーナスと交換できます。


一方、宮廷アクションは6種類。万里の長城(の区画)を造るか、宮殿を建てるか、労働者を雇用するか、高官を他国に移動するか、新規高官を1人加えるか、太守を1人加えるか。

宮殿や万里の長城は、労働者をコストとするので、労働者を雇用しないと建てられません。また、赤、灰、白3色の高官が変身して1人の太守となります。上の写真のキューブが高官。例えば、第Ⅳ国には今、灰と白の高官がいますが、ここに赤の高官を加え、太守アクションをすると、高官3人を捨てメインボード上の第Ⅳ国に太守が置けます。太守のおかげでその国の騒乱レベルは1下がります。

労働者の雇用は、まず個人ボードの上(宮内庁)にいる高官を下(労働省)に天下りさせ(フリーアクション)、その高官の数だけ労働者タイルを貰います。この時、強制労働させられたとして騒乱レベルが1上がります。写真で言うと、今第Ⅲ国には労働省に高官(赤)が1人いますので労働者1人雇うことができます。あるいは、第Ⅴ国でも宮内庁の白の高官2人を下ろして労働者2人を雇うことができます。

これらの宮廷アクションですが、面白いのは、カードをプレイする際、数字だけを参照することです。

↑ 一枚ずつ重ねられてきた宮廷のカード置き場。今、75。万里の長城、宮殿、労働者雇用の建設系のアクションは、75より大きい数のカード、また、高官の追加、太守の追加の人事系のアクションは75より小さい数のカードを重ねなければならない。つまり、カードのアイコンは全く無関係の、ハイ&ロー形式だ。


また、アクションをすると、個人ボードに差し込まれている同じアクションマークのカード全てから即時効果が貰えます。例えば2枚目の写真の状態で宮殿建設アクションをすると、第II国に白い高官、第Ⅲ国に赤い高官、第Ⅳ国に白い高官が貰えます。


全5ラウンド。得点源は、宮殿、万里の長城、太守の3つ。つまり、この3つのアクションがメインのゲームです。

宮殿は建設のたびにVPが貰え、万里の長城と太守は終了時VPが入ります。その他、任務という目的タイルからも、この3種類に応じた終了時VPが入ります。

アクションはこの3つが主となりますが、宮殿と万里の長城は、労働者雇用アクションが前提としてありますし、太守は、高官の追加アクションが前提としてありますので、結局、高官の移動アクション以外は全て必須のアクションとなります。

何をしていいか分からない時は…

■カード6枚を個人ボードとメインボード何枚ずつ配分するかがまずポイント。個人ボードには、15枚÷5ラウンド=3枚が平均か。

■直後にやるアクションのマークが付いたカードを個人ボードにセットしておく。また、統一マーカーのマジョリティボーナスはおいしいので、差すカードの色に配慮しながら、積極的に狙いたい。魅力が無い場合は統一マーカーを次ラウンドに持ち越すこともできる。

■アクションに出すカードは、自分のカード内の順番に注意する。このラウンド内の後で建築系をするなら大きいカードを、人事系をするなら小さいカードを持っていなければ計画倒れとなる。

■とはいえ、カードの裏の色で、他プレイヤーの手札の大きさの範囲が分かる。直前のプレイヤーに突然大きく(小さく)されたときも対応できるようにマネジメントしたい。特に、6巡目(ラスト1枚)のカードは大きさの範囲がバレバレなので、インタラクションが起こりやすい。

■騒乱マーカーがmaxになった国は、宮殿が建てられなくなったり、カードの即時効果が使えなくなったり、第二、三列に差し込めなくなったりするが、建設予定や差し込み予定が無い国であれば、怖がる必要はない。

■宮殿の建設は、その時に差されているカードの総数のVPが貰えるので、中終盤は大きい。また、任意色の3個分の統一マーカーも貰えるのでボーナスの逆転も可能。

■万里の長城は、早取りでVPの大きさが決まる。任務タイルも同様で、早取りの方がVPが大きい。宮殿も一国に置ける数が少ないので、万里の長城を急ぐか宮殿を急ぐか、戦略が分かれる。

■第三の得点源、太守は、終了時各国ごとに太守の数のトップだけがVPを貰える。建設系と反対方向の人事系アクションなのでやり易く、全プレーヤー戦略に組み込まれるはずだ。

■スタート時全プレイヤーすでに、第Ⅰ国に赤赤灰という3人の高官がいる。第1ラウンドは、白の高官を加えれば、第Ⅰ国に太守が置ける。

■高官の移動は、AP(アクションポイント)制。個人ボード上で隣国にキューブを3個分動かせる。カードアクションで行うのは勿体ないので、移動は、アクション時の即時効果で動きたい。

■カードを差す国や宮殿や太守を目指す国は自由。第Ⅰ→Ⅱ…という決まりはない。任務タイルに書かれている国や、騒乱レベル枠に余裕がある第Ⅴ国を優先する手もある。


個人ボードの裏面は個別能力ボードになっています。

かなりの重ゲーですが、なんとか120分で終わります。重くて、楽しめて、120分以内なら、理想的なゲームと言えます。

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18toya
つっちー
ドウメイシ
Bluebear
荏原町将棋センター
荏原町将棋センター
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