世界遺産兵馬俑作りボードゲーム。ハンドマネージメント、ワーカープレイス、マジョリティ、セットコレクションなどの総合メカニクスゲームです。後発の「タングガーデン」の作者テストニが監修しています。
手番は、カードマネジメントをしてからのワーカープレイス。一手番で2アクション行なうのですがメカニクスが違うという…。これがまず面白い。
各プレイヤー24枚のデッキを持っており、ランダムで4枚を引き、そのうちの2枚を選び第一ターンに使用。残りの2枚は第二ターン。これで一ラウンド。これを6ラウンド繰り返して終了です。
カードは色(アクション)と数字が書かれ、非常に簡単です。1〜6までの数字が書かれた4色のカードは、黄=2〜4金貰う、赤=粘土1〜3個貰う、青=顔料を1〜2個貰う、緑=効果又はVP、と決まっています。また、アクションで資源を貰う代わりに、そのカードと同じ色の顔料1個貰うこともできます。
手番では、2枚のカードを同時に出し、一枚を数字に使い、もう一枚をアクションに使います。数字の大きいプレイヤーからアクションを行ないます。つまり、順番取りとアクションの2枚セットで出すということです。
スタピーは、まずカードアクションで資源を貰い、続けてメインボードの4つのスペースのどれかでアクションを行ないます。ワーカープレイスのアクションは、黄=兵馬俑を製作する、赤=兵馬俑を彩色する、青=宮殿トラックを1マス進め効果タイルを貰う、緑=装飾品カードを買う。(ワーカースペースの色とカードの色は無関係です)
ところが4つのスペースは、2つずつのペアになっており、それぞれのペアには人数制限が掛けられています。2人プレイなら3ワーカーまで、3人プレイなら4ワーカーまで、4人プレイなら5ワーカーまで。しかも、4色どれかのスペースには、始皇帝に仕え、宰相と呼ばれた李斯が待機しており、宰相の分も1ワーカーとして数えなければなりません。(つまり、ただの邪魔です)。そして、人数制限に達した2色のスペースは使えなくなります。
人数制限だけでなく、他プレイヤーが先に置いている色スペースを使う時は、その数分1金を支払わなければなりません。「ドラゴンイヤー」に似ています。また、宰相のいるスペースは、最初に置いたプレイヤーだけ1金と1VPが貰えます。
↑ 左から作成(黄)、彩色(赤)、装飾(緑)、宮殿(青)アクション。今、宰相李斯(赤い駒)は作成にいる。(紫プレイヤーは、作成を選び、1金と1VPを貰い、粘土3個支払い、中間エリアの7VPのマスに置いた)。下は、装飾品。埋葬される装飾品と言っても、始皇帝の場合、ほとんどが武器なのだ。
メインボードは、兵馬俑の隊列の前列エリア中間エリア後列エリアの3つに分かれており、これも史実に基づいています。
黄=兵馬俑製作アクションでは、資源に粘土が必要です。例えば2粘土を支払ったら、前列の空いているマスに、土器色の兵馬俑を置くことができます。この時、そのマスに書かれている2〜5VPなどを貰います。中間エリアのコストは3粘土、後列エリアのコストは5粘土です。後列エリアの兵馬俑は7〜11VPにもなります。
赤=彩色アクションも、エリアごとに使う顔料の種類が決められています。どのエリアも該当する2個の顔料を払うだけでOKで、そのエリア内にある土器色の兵馬俑を、自分のプレイヤー色の兵馬俑に換えます。そして1VP貰います。次手番以降に彩色アクションをした時、既に自分色に彩色している兵馬俑の隣の兵馬俑を選べば、今度は2VP貰えます。彩色アクションはゲーム中6回行なうことができるので、自分色の兵馬俑に接している兵馬俑ばかり彩色していけば、MAXで21VP入る計算になります。
緑=装飾アクションでは、公開されている4枚の装飾品のうち一つを買います。装飾品は大きく木製と青銅器製に分かれており、同じ青銅器で3種類など、終了時、セットコレクションになります。
また、装飾品カードには、A前列、B中間、C後列のどれかのエリアが書いてあり、自分色の兵馬俑がそのエリアにあれば、一つにつき3VP、やはり終了時に入ります。
青=宮殿アクションでは、宮殿トラックを1進めます。宮殿トラックは5マス目がゴールで、1〜4マス目は、霊廟タイルを貰います。霊廟タイルは、ゲーム中一回使える効果タイルです。5マス目は終了時VPとなっています。
↑ 次はオレンジプレイヤーの手番。彩色アクションをするなら、自分の兵馬俑の前にいる兵馬俑がいい。ここがオレンジになれば2VPが手に入り、さらに暫定的に後列エリアのマジョリティが2対1になる。赤の顔料2個が必要。
↑ 4色あるから何でもできる。さあ、どう組み合わせる?緑のVPは今第3ラウンドなので3VP。今粘土を2つ持っているので、赤のカードで粘土を3つ貰って作成アクションをすれば計5つなので後列に置ける。青をアクションに使って黄と赤の顔料を貰い、彩色アクションをすれば、赤の顔料が2個となり、後列の兵馬俑に色が塗れる。ラウンドごとに、顔料マーカーの数字が一番小さいものが入れ替わるので、次ラウンドは赤でなくなる可能性がある。確実に、ここは青カード→彩色アクションをするのが賢明かもしれない。
大きな終了時VPは、前列、中間、後列エリアごとの色付き兵馬俑のマジョリティトップ(10〜14VP)、装飾品のセットコレクション3枚セットで10VP、埋葬場所の合っている装飾品と兵馬俑の組み合わせ一つにつき3VP、宮殿トラックゴールボーナス(10VP前後)の、4種類ありますが、どれも10VP前後です。(マジョリティは3位まで、セットコレクションは1、2枚でもVPが入ります)
ゲーム中は、兵馬俑作製(2〜11VP)、隣接で彩色、緑カードなどからもVPが入ります。
メカニクスが多くて難しく見えますが、手番は12回。サクサク進みます。
ポイントとしては、
■彩色はMAX6回まで。つまり手番の半分の割合で彩色をしないと、6回彩色することはできない。
■宮殿トラックも、ゴールまで5手番。つまり、彩色MAX宮殿MAXで11手番分になる。
■装飾品アクションも、3点セットを作るためには最低3回アクションが必要。また、何セットも作れるので、特化戦略もできる。できるだけ自分の色付き兵馬俑と同じエリアに合わせて買う。
■土器兵馬俑の作成も、粘土5個で10VP前後取れるので、何回か行ないたいアクション。
■つまり、全4アクションは、12手番という中で対立関係となるので、どれかが頓挫する。
■戦略は3つ。作成戦略、彩色戦略、装飾戦略。宮殿アクションは一回限りのVPなので劣る。どれも自立は難しいので、メインともう一つ、宮殿を含めた2つの戦略で進めていきたい。
■とはいえ、宮殿の霊廟タイルの効果は、順に、ワーカープレイスの人数制限無視(またはコスト無視)、資源2つ交換、作成彩色装飾時コスト−1、追加1アクションと欲しいものばかり。
視認性や時短のため、緑のカードを効果として使わずVPとして使うヴァリアントや、ラウンド頭のカードチェンジを無しにするヴァリアントもあります。
総合メカニクスのゲームはどうしても重くなりますが、「西安」は、珍しい、45分のサクサク総合メカニクスです。
- 投稿者:荏原町将棋センター
- 11興味あり
- 11経験あり
- 3お気に入り
- 10持ってる
舞台の時代背景 | |
---|---|
ゲームの基本目的 |
運・確率 | 0 | |
---|---|---|
戦略・判断力 | 2 | |
交渉・立ち回り | 0 | |
心理戦・ブラフ | 0 | |
攻防・戦闘 | 0 | |
アート・外見 | 2 |
レビュー 1件
リプレイ 0件
戦略やコツ 0件
ルール/インスト 0件
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