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  • 1人~5人
  • 75分前後
  • 10歳~
  • 2016年~

ヴァスト:クリスタル・カヴァーンもけもけさんのレビュー

248名
3名
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約2年前

びびってないしーからの、ええびびってますけどそれが何か、の騎士の娘さんが可愛いゲームだ。そんな彼女のドラゴン退治は果たして薄い本が捗ることになってしまうのか? 次回作だとアーマーナイトだかに出世してぶいぶい言わせてる彼女の最初の冒険譚、それがこのゲームだ。面白そうだろ? 買え。

それはそれとしてこのゲーム、とにかくルールの穴(疑問点)が多い。ルールはさほど多くなく、ルールブックも見やすいのだが、ルールのメイン部分より分厚いFAQがあるのはいただけないね。FAQの最初の質問が「これを全部見て覚えろと?」でその答えが「違うんです違うんです、単にきっちりしたかっただけなんですぅ」だものな。だからプレイする際には、完璧に、とは考えない方がいい。プレーヤーは疑問が発生したら、自分はこう思うのでこう判断します、と告げて、さっさとプレイを続けた方がいいと思う。ただ疑問点は必ず口に出すこと。そうしないと次に同じ状況になった場合に同じ処理をしているのかわかんなくなるかもだからね。

そして買った人は、皆とゲームする前に、とりあえずソロプレイをしてゲームの概要を掴んだ方がいい。まず騎士のソロプレイ、次に騎士とゴブリンの2人を1人でプレイ、次に騎士とドラゴンをやはり1人でプレイ、騎士と洞窟、騎士と盗賊でソロプレイとプレイしてみよう。ゴブリンとかドラゴンだけでソロプレイもできるが、これだと騎士との関係性がわからないのでプレイしなくていい。それに騎士対ゴブリンは非常に面白いので、是非プレイすることをお勧めする(このゲームの根幹だし)。

ところでこのゲームは「非対称型ゲーム」に分類される。それぞれのプレーヤーが異なるシステムを用いて他のプレーヤーと異なる視点から勝利を競う、みたいな感じだろうか。異なるルールと別視点からの意図が絡み合い、ゲームは複雑な様相を呈する、とか言われると面倒そうだけど面白そうと思うかもしれない。まあ非対称型のゲームって、面白いことは面白いんだけどな。ただ、プレイして手放しに面白かったと言える人はあんまりいないんじゃないかな。こんなもんかなあ程度の感想を持つ人が意外と多いのでは。

非対称型のわかりやすい問題点は、(運用ルールが異なるせいで)他人が何をしているのかさっぱりわからないってことだ。しかしそれは表面上の問題で、実際には他人のルールがわからないなんて大した問題ではない。問題なのはルールが非対称のせいで(関係が一方通行なせいで)、他の人とコミュニケーションしにくくなることだ。ルールがわからないせいで、その人が現在勝ちそうなのかそうでないかがわかりにくくなり、その人が敵か味方かがわかりにくくなり、その人に対してどう接するかがわかりにくくなり、一方でその人にとって君はよくわからない存在なので向こうは向こうでどうしたらいいかわからくなり、結局ルールに沿って粛々とやるしかない、ことが問題なのだ。

だから非対称型のゲームをプレイする際には、プレーヤーは己の行動の意図を常に説明するようにした方がよい。別にルールを説明する必要はない。己の勝利のための行動なのか、誰かを妨害するための行動なのか、回復や生産のために一休みしているのか、まああれだ、その陣営の指導者だかにでもなりきって他人にプロパガンダる感じでいいだろう。秘策がある場合はそれこそ、これを阻止できるものなら阻止してみろと言わんばかりに宣伝した方がいい。そっちの方がゲームは確実に盛り上がる(秘密にしようとするからゲームはつまらなくなるのだ)。

それでVASTの話となるが、ゲームには5人(追加であと3人)のキャラクターが登場する。騎士、ゴブリン、ドラゴン、洞窟、そして盗賊だ。プレーヤーはそのうちの1人を自分のキャラクターとして使用する。「キャラクター = プレーヤー」なので、そのキャラクターになりきり気分でロールプレイしてみると楽しいはず。ルールなんて放っておいて、キャラクターで遊ぶことを楽しめば、非対称型のもんにゃり気分とはおさらばできるぞ。

各キャラクターを軽く説明すると、

・騎士はドラゴン退治に洞窟にやってきたぞ。敵はドラゴンだ。RPGみたいにレベルアップして魔法の品をゲットしてうはうはってドラゴンをぶん殴れ。ゲームの主役は間違いなく彼女だ。俺がゲームを作る、な気持ちで元気よく(または元気よく元気でない様子で)プレイしよう。

・ゴブリンは騎士をくっころって薄い本にするのが目的だ。人口が過密になると部族が散開してしまうので、ひなたをうろうろして口減らしをしよう。

・ドラゴンは眠気を覚まして洞窟から脱出するのが目的だ。騎士はドラゴンを狙っているが、ドラゴン自身の行動は何故か彼女を利することになることが多いのが面白い。

・洞窟は洞窟を崩落させて他の連中を静かにさせれば勝ちだ。他の人を手助けすることで他の人の勝利を遠ざけるタイプのキャラなので黙々とプレイしがちになる。神や予言者気分で他のプレーヤーと接触するといいかも。

・盗賊はお宝をゲットして呪いを解くのが目的だ。お宝は誰からでもゲットできるので、通り魔プレイになりがちだ。騎士とお宝を取って取られて合戦をやったりすると楽しい(それをやると勝てないけどな)。

・追加として、洞窟大好きだけど全てを殺すために憎悪をためて洞窟からおさらばするグール、洞窟で死んで呪いから解放されたい美少女ゴースト、森に帰るために通り魔になってるユニコーンがいる。グールとゴーストは同時プレイできるので最大7人まで遊べる(非常に面倒くさくなるけど)。ユニコーンはドラゴンの代わりか、完全なNPCとして加入する。

そんな感じ。

とにかく騎士が主役なんだから、他のプレーヤーは騎士にどう絡むか考えろ。そして騎士は他の人にどう反応するか考えろ。ロールプレイが大事だ。それができれば流れで楽しいゲームになるから安心しろ。間違っても黙々とプレイするなよ。君の隣のプレーヤーは人間であって出来の良いAIじゃあないんだ。楽しむことと勝つことの両立を目指そう。プレイ時間は割とかかるかな。初プレイは説明込みで3時間ぐらいかかるかも。その一方で誰かが呆気なく勝ってしまうこともあるかも。でも俺はそんなこのゲームが好きだぜ。追加のミニチュアは、クリスタルと入り口がでかすぎる一方で、宝箱やドラゴンジェムは小さすぎだったりだけど、俺は好きだぜ。




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