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  • 1人~5人
  • 60分~90分
  • 12歳~
  • 2020年~
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1名
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5ヶ月前

ゲームの最大瞬間風速を上げるわけじゃないけど、幅、リプレイ性が上がる拡張なので、相当スマートフォン株式会社(以下スマホ)が好きな人でないと買う必要はないかも。

前提として、スマホが一番好きなボードゲームの一つで、このレビューもスマホをプレイ済みの方に書いているつもりです。

①3人プレイが”可能に”なる
②バランス調整で、序盤の技術全振りが最適とは限らなくなる

の二点がこの拡張の本質的な意義だと思います。


4つの要素が入っているのですが、ざっくり感想をいうと、

2-3人用ボードはプレイ人数の幅を広げ、3人ならスマホの3人マップ、4人ならモバイルマーケット、5人なら本家スマホができる世界にしてくれた。マップが狭い分、技術タイルの組み合わせは注意が必要。

新技術タイルは結構劇薬が多く、混ぜるな危険みたいな技術タイルもある。扱いが難しいだけに、組み合わせていいルールを作るやりがいがある。

司令タイルは蛇足。ない方がいいとまで思う。

ハードコアモードは非常に完成度が高く、あるべき姿に戻ったとも感じられるほどだが、テンポが若干悪くなる。

といった感じ。以下詳細です。


「2-3人プレイ用ボード」

3人プレイ用のマップが加わります。この一点だけでもスマホフリークの僕としては買う価値がありますね。非常に狭い世界で戦うことになるため、前半からバチバチにインタラクションがあり、楽しいです。

ただ、多様な戦略を可能にするためには、技術タイルはある程度調整が必要です。

一番の懸念は、市場全体が小さいため、生産量を増やす技術が多いと、最終ラウンドには「2人で市場を全て埋め、最後手番は何も売れない」状態が結構な確率で発生することです。最終ラウンドがただの廉価競争になるのを見ると寂しい気持ちになります。

終盤の高価格戦略が許される世界にするために、生産量増加系の技術を減らすだとか、「同じ地域に2個目の拠点を置ける」技術を入れて、1企業で1地域を独占できるようにする等、調整を入れたいところですね。

本拡張で技術タイルも追加になったので、組み合わせ次第では十分楽しいゲームを作れると思っています。


「新技術タイル」

まだ全部は試せてないのですが、ゲームチェンジャーな(誤解を恐れずに言えば大味な)能力が多い印象です。これまたプレイヤー側で検討した組み合わせにしないと、最初手番の最善手が決まってしまうようなこともあり得ると思います。

経験者同士で実験しながら適切な組み合わせを積み上げていきたいですね。


「指令タイル」

個人的には、これは蛇足のように感じます。売上、シェア以外の勝利点が入れば入るほど、本来のスマホが持つ切れ味が損なわれていくように感じます。

入れられるから入れた要素なだけで、本質的な魅力は向上していません。


「ハードコアモード」

この拡張のもう一人の主役です。

パッドを入れ替えることで、アイコンに応じてコストが発生する、現状の勝利点によって利子や利息(現在プラスならさらにプラス、マイナスならさらにマイナス)が発生するなど、よりリアルな経済ゲームに生まれ変わっています。中盤まで損益が0付近を行ったり来たりし、終盤一気に利益が出ていくようになるので、より解放感を感じることができます。

また、プレイングの多様性を担保するという意味でも、有効な拡張です。

元来のスマホの特徴として、「序盤は勝利点を捨てて、技術を多く取るべき」と言うセオリーがあったように感じます。

・点差のほとんどは4ラウンド、5ラウンドでつく

・現在の得点が低いほど行動順で有利になる

・強い特殊能力を積んでおいた方が良い

・技術を最初にとった時にもらえるパテントの勝利点は最後に加算するので、行動順に影響を与えない

などの条件から、上記のセオリーが生まれていました。


これに対し、技術はアイコンごとのコストが最も重いことや、勝利点を度外視し続け、マイナス領域にいると継続的に原点を食らうことにより、上記のプレイングが弱体化し、適切なバランスを探す必要が生じます。

経済ゲームとしての質は大きく改善されていると思います。


ただ、コストや利子/利息の計算が入ることで、スマホが元来持っていたテンポ感が損なわれています。個人的にこれは結構大きな損失だと考えています。

スマホの大きな魅力として、同時進行の計画フェイズに思考が集約していて、その他のフェーズは非常にスムーズに進む構成が、ダウンタイムを感じさせないことがありました。コスト計算はダウンタイムというわけではありませんが、元のスマホを知っている人にはストレスに感じられるかもしれません。

ただの妄想なのですが、この要素はクオリティが非常に高く、一作目のスマホもこのルールありきで作ったのではないかと思ってしまいますね。コストやら利息の計算がテンポを悪くしているから、一作目は削ぎ落としてシンプルにしたものを発売し、拡張で入れることにしたのだと聞いた方がしっくりきます。

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あんちっく
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仙人
山の川
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