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  • 2人~4人
  • 45分~80分
  • 9歳~
  • 2019年~

種の起源 ボードゲームかぽらるさんのレビュー

762名
6名
0
3年弱前

微妙としか言いようのないゲーム


このゲームは素晴らしい。コンポーネントが美しく、そのままどこかに飾っておきたいほどの存在感と説得力に溢れているからだ。

以上だ。


さて、ゲーム部分に関しては、ジャケ買いした友人が白目を向いていたので代弁するとしよう。なに、私もテストプレイさせられたのだから、ある種の被害者だ。

正直に批判を書かせていただくので、このゲームが好きなプレイヤー諸氏はブラウザバックを。


ダメダメな点

・①期待外れ

先にも書いたが、このボードゲームのコンポーネントはとにかく美しい。カードデザインも人物画も、そしてタイルに描かれた動物達が特にテーマに対しての説得力を強めている。

と思って遊ぼうものなら、最終的な感想は「コンポーネントは良いよね……」で終わることだろう。

というのも、ジレンマがとにかく無い。戦術に彩りが無い。惰性で進んで盛り上がりが無い。という3拍子が揃ってしまっているからだ。


・②ジレンマが無い

これは持論なのだが、ボードゲームというものは多少なりともジレンマがなくてはならない。全部思い通りに進まないからこそ面白く、それを戦術やブラフでくぐり抜けた時の爽快感に沼ってしまうのだ。

さて、この種の起源にそれらしい物を求めてはいけない。あるのは「他プレイヤーが得する可能性のある素材のアップグレード」と「ゲーム進行による決算」ぐらいのものだからだ。

「いやいや、2つもあるじゃん」と思われることだろうが、これが本当に意味が薄いのだ。

素材の強化は確かに他プレイヤーが得するだろう。だが、それを回収に走ろうものならば、購入目標とするタイルを相手に察知されてしまうのだ。その上に妨害すらないので、「んじゃ、自分は別のタイル買おう」だけで済んでしまい、明確なジレンマらしさは微塵も感じられなかった。

ゲーム進行による決算もひどいものだ。「決算に持ち込むと、相手が得するかも知れないジレンマ感」はあるものの、それならばナヴェガドールやコンコルディアを遊んだ方がよっぽど面白い体験ができるだろう。レベル1の数独を遊んでいる気分……とでも言うか、焦りとか捻りとか、そういうものが非常に薄味なのだ。


・③戦術に色がない

今までに3回ほど、私はこのゲームをプレイした。そして、その度にほとんど同じ戦略しか行えなかった。これは果たして私の力不足というのも大きいが、それ以上に重大な欠陥があると考えている。

まず、重要なのはゲーム中に行われる3回の決算だ。これは毎回ランダムであり、戦術が多様性を秘めているという証明となるだろう。内容もマジョリティやレースだったりと、毎回内容が違う……って、思うじゃん?そうでもなかった。

例えばマジョリティだったとしよう。決算マスの隣接エリアのマジョリティだ!……となれば、皆は一様にその場所に駒を置いて「接戦」ではなく「停滞」に陥る。

では、レースだったとしよう。決算マスまで共通の船を辿り着かせたら得点だ!……となれば、その数歩手前で皆が足踏みをして、皆でどうぞどうぞと遠慮の塊状態に陥る。

……確かにルールが違って、決算毎に戦略は変わるかも知れない。

だが、戦略というのは「別ルートの勝ち」であって、全員が同じ戦法に陥ることは決して戦略性というものではない。

例えるならば、「この局はタンヤオしか上がれません。次はホンイツだけです」とルールの追加された麻雀を遊ばされるような気分である。……そっちの方がまだ面白い。

そしてその結果が……


・④惰性で進んで盛り上がりがない

これである。これに尽きる。

コンポーネントとゲーム内のランダム設計には確かに光るものがあった。だが、それぞれがどこかで見た事のあるルールなのだからそりゃ当然なのだ。

次のフェイズに進むのを焦ったり戦術を練ったりするならナヴェガドールをやるし、駒が離れる時に資源がゲットできる資源予約システムならば、クロックワーカーの方がよっぽど面白い。

そういう短所の解決をするシステムを流用せずにそのまま使用したのだから、このゲームは鈍く光っている。


このようにこき下ろしたが、本当にコンポーネントとランダム要素の建設は見事だ。……褒めるところが増えた。良かった。

だが、多様性を求めるテーマとは裏腹に、このゲームはシーラカンスやカブトガニのような生きた化石のまま進化できなかったようだ。


(デザイナーさん、その他各所の皆さま、このゲームが好きな方皆さん。ごめんなさい。)

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