貴方なくして祖国はないNo Motherland Without: North Korea in Crisis and Cold War

体制を維持したい北朝鮮（金一族）と、体制崩壊させたい西側諸国の戦いを描いたウォーシミュレーションゲームです。

戦術系のシミュレーションゲームではなく、基本的なゲームシステムはカードドリブンです。
各プレイヤーは交互にカードを出し、そのカードに書かれたAP(アクションポイント)を獲得して一般アクションを行うかカードのイベントとして処理するかを選択して実行します。
イベントカードには西側諸国向け/北朝鮮向け/共用と分かれており、反対の体制のカードは使用できません。
ゲーム全体は（長くても）7ターンで終了します。最初３ターンは金日成統治の時代、4ターン目以降はその後（金正日、金正恩）統治の時代です。イベントカードも時期により2種類に分かれており、そのご時世を反映した内容になっています(笑)。

北朝鮮側は国民の不満がたまらないように国内の産業を発展させながら不穏分子を粛清したり脱北者を捕まえて処刑したりします。また、時々(？)ミサイル開発しながら発射実験をして国威掲揚にいそしみます(笑)。
ちなみに、国民が満足している状態でミサイル発射を成功させるとその瞬間に北朝鮮の勝ちになるのでミサイル開発は止められません(笑)。
西側諸国は北朝鮮国民の不満をあおるようサボタージュを起こしたり反乱分子を作ったり、脱北者の脱出手引きをしたりします。
また、このゲームは「国際的意見」というパラメーターがあり、北朝鮮に対して締め付けが厳しくなったり融和的になったりします。当然ミサイルを発射すると締め付けが厳しくなります(笑)。

このゲームは北朝鮮側でプレイすると、序盤はとにかく国内が貧しく国民の不満がたまらないようにするだけで精一杯です。ミサイル開発は息子以降の代に託すのが確実です(笑)。
西側諸国は直接攻撃することができないので、いかに効率的に北朝鮮を締め付けるかを考えてプレイしましょう。

ざっくりとですが、あまり詳細が分からない米北関係を知ることができるゲームという意味では貴重なゲームです(笑)。ウォーシミュレーションのメーカーが出しているので、背景などもある程度信ぴょう性が持てると思います。
ルールもさほど煩雑ではなく、プレイ時間もこの手のゲームとしては短いので（120分以下）一度遊ばれてみてはいかがでしょうか。