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  • 1人~4人
  • 60分~90分
  • 15歳~
  • 2021年~

チッタ・スタートsopraさんのレビュー

287名
5名
0
3年弱前

他プレイヤーによる政治体制の強制変更に右往左往するバッグビルディングゲーム。

4人で1回プレイ。giochixから2月発売らしいけどホンマかいな?

写真:プレイ中。


どんなゲーム?

12世紀、イタリアの都市国家のリーダーとなって、自都市の発展を目指すリソースマネジメント&バッグビルディングゲーム。

毎ラウンド、アクションを複数回行い得点を稼ぐが、ゲーム終了時の得点は別に計算して、ゲーム中得点とゲーム終了時得点のいずれか低い方が一番大きいプレイヤーが勝利となる。


ラウンド開始時に自分のバッグから資源キューブを所定の個数取り出し、それがこのラウンドに使える資源となる。

手番が来たら1アクションを実行し、次のプレイヤーに手番が渡る。アクションの実行には資源キューブを払う必要があるが、

  • ラウンド最初のアクションであれば資源キューブ1つを市場に
  • 2アクション目なら同色の資源キューブ2つを自分のバッグに
  • 3アクション目なら同色の資源キューブ3つを自分のバッグに
  • 4アクション目なら同色キューブ4つを、、、

という変則的なコストの支払いをする。

コストが支払えないならパスを選択し、全員がパスをしたらラウンド終了。全7ラウンドを行ったらゲーム終了時得点計算を行ってゲーム終了。


アクションは4種類あり、都市固有の効果を得たり、カードを購入したり、自都市の能力を改善したりする。

写真を見て何となく予想できているかもしれないが、各都市には色があり都市と同色のの資源キューブを支払わないとその都市の効果を得ることができない。 カードの購入も同様である。

アクション数を増やすためにも、同色のキューブを大量に確保する必要がある。

その割にこのゲーム、資源キューブを外部から取得する手段が乏しい。乏しいというかほぼ無い

外部から取得する手段がないのに、1アクション目は市場と呼ばれるところに吐き出さないといけない。何も考えずにプレイするとジリ貧である。

市場に出た資源キューブは都市効果で購入できる。当然購入のための資源キューブが必要である。なんだこれ。


このゲームの一番の特徴は、ゲーム中の得点とゲーム終了時の得点が「別」というものである。

ゲーム終了時には、ゲーム中に購入したカード各色1枚だけ再度効果を発揮できる。この時に取得する得点は「ゲーム終了時得点」として別のマーカーで記録する。基本的には点数の低い方が最終スコアになる。

ここで重要になるのが「政体カード(Republic Card)」。 プレイヤーは個人ボード上部にあるキューブで、自都市の政体が衆愚政治、寡頭政治、専制政治のいずれにあるのかが示される。

そしてゲーム開始時に配られている政体カードに合わせた政治体制になっていた場合、スコアトラック上の「ゲーム中得点」と「ゲーム終了時得点」の間にある王冠マークの数だけ王冠を持っていたなら、点数の高い方が最終的な得点となる。

これが非常に強力なのでゲーム終了時に政治体制を合わせて置くことと、王冠を集めておくことは非常に重要である。


重要なのだが、政治体制を動かす主なアクションは「全員同じ方向に政治体制を動かす」というものになっている。

せっかく王冠を集めても隣のプレイヤーのせいで台無しになるのだ。くそがっ!

写真:ゲーム終了時。赤いプレイヤーはゲーム中得点が87点、ゲーム終了時得点が45点。ルールミスがいくつかあったが、ひどい点差である。


感想とか

自都市を繁栄させている気分は全くないけど、資源キューブをどう効率的に回すか、ゲーム中得点と終了時得点のバランスをどうとるか、ゲーム終了時得点を稼ぐための仕込みをどこまでやっておくべきかなど、非常に頭を悩ませる良いゲームでした。

自都市の能力はどれも有力で全部向上させたいのだけど、それをやっていると手番数も資源キューブも圧倒的に足りず、かといって何かを犠牲にすると犠牲にした能力を他のプレイヤーに使われることで窮地に陥るという素晴らしくも憎たらしい調整っぷりです。

例えば自分は黄色の能力=市場から資源を多く購入できる能力を高めたことで他のプレイヤーよりもキューブが多い状況をつくれましたが、紫色の能力=政治体制の推移を高めたプレイヤーによってゲーム終了間近に政治体制が狙いと合わない状況になったりしました。


ゲーム中得点とゲーム終了時得点が分かれているがこれまた憎たらしく、たぶん初めて「もう得点いらないんだよ!」と叫んだゲームかもしれません(叫んでない)。

ゲーム終了時得点は購入したカードと王冠からしか生み出されないため、どうやって強いカードを確保するか、どうやってそのカードの得点効率を最大化するか が重要です。

重要だと分かっているけど、バッグから引くキューブの色や個数によってアクション数ややりたいアクションが制限されるのがこれまた憎たらしい。


もうずっと憎たらしいとしか言ってない気がしますが、重篤なボードゲーマーの皆様はこういうのがお好きでしょ?


悩みどころは多数、けれど資源キューブによるアクション制限と7ラウンドという短さで早ければ1プレイ1時間半程度で終わる、中量級~重量級好きな人にはおススメなゲームだと思います。

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sopra
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