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  • 2人~6人
  • 120分前後
  • 13歳~
  • 2012年~

バランス・オブ・パワーBluebearさんのレビュー

279名
3名
0
約5年前

2012年に発表された19世紀ヨーロッパを舞台にイギリス、ドイツ、フランスなど6強国が覇権を争って互いに攻めあうタイトル通りのパワーバランスゲームです。

ホビージャパンから和訳付きで少数輸入された以降、あまり噂を聞かないですが、BGGの順位的に見ると何と2万台を超える不人気っぷり(笑)。案の定ここでもレビュー0の状態ですね。

あまりの不幸ぶりに逆にチャレンジ意欲を刺激されお試しプレイ!(6人でできるボードゲームは非常に貴重なんです)

マップにはナポレオン時代以降のヨーロッパ全景図がエリアごとに分けられ、見やすく渋めの色分けで描かれており、キレイな木製コマが6陣営分ぎっしり入っていて胸躍るコンポーネント。ぱっと見には「RISK」や「ディプロマシー」を彷彿とさせ、渋い歴史的なウォーゲームに見えます…が、中身は全然違いました!(おそらくここがウケない原因なんだろうなぁ…)

その正体は、歴史的な外見だけをフレーバーにしただけの「3すくみじゃんけん」システムの、多人数でのアブストラクト殴り合いゲームでした(笑)

なので最初に断言しますが、絶対歴史的な展開にはなりません。

そんな雰囲気にすらなりません。(笑)

マップはどう見てもヨーロッパだし、やってることはエリアごとの侵攻戦だから、何となく史実っぽい状況に見えるんですが、中身は全然リアルじゃありません。

ここを笑って開き直ることができるかどうかが、おそらくこのゲームの評価を分けるのだと思います。

別にファンタジー世界での6国家どうしの争い、とかでも良かったんじゃないかなあ…と素直に思います。そうすれば少しは評価されたかもしれないのに。

歴史ファンからは戦闘システムがリアルじゃないとそっぽを向かれ、シンプルでいながら熾烈なエリア争奪戦ゲームを望む層には地味な19世紀ヨーロッパが舞台だということで関心を持たれず、そういう意味で損をしているゲームですね。

システムそのものは割とよくできています。(あくまでも割り切れば…ですよ!)

コマには3種類あって「政治」「経済」「軍事」の分かれており、ボード上の各エリアには最大3個まで置くことができます。

自分の手番には「移動」「増強」「パス」の3種類のアクションがあって、自分の3種類のコマごとにそれぞれ1アクションが行えます。

戦闘は前述のとおりじゃんけん方式で、「政治」は「経済」に勝ち、「経済」は「軍事」に勝ち、「軍事」は「政治」に勝ちます。移動と戦闘は区別がなく、例えば相手の「政治コマ」しかないエリアに、自軍の「軍事コマ」を移動させると、相手の「政治コマ」を1個除去できます。

ダイスなんかいっさい振りません。ランダム性はありません。完全情報公開の頭脳戦です。適当に攻めたらラッキーヒットで勝っちゃった!なんて事には絶対ならないのです。

どこに何を動かせばどれを除去できるか、盤面を眺めれば事前にすべてわかります。そうです非常にシンプルなんですよ。ただし…もうお分かりですよね(笑)これを6人で入り乱れてやるわけですよね。

「あきらかにここのエリアが組み合わせで弱く、攻められたら負ける」というのが、配置をみればわかるのですが、複雑にコマと地域が入り乱れてくるので、なかなか全貌をしっかり把握するのが難しいのですね。
私も良く見落としてしまい、「ああ~しまった!そうか、その手があったか~!」と叫ぶこともしばしば。
逆にこれを決めるとなかなか快感です♪

もう途中から前頭葉が沸騰しそうなくらい悩みます。せっかく考えた作戦も、誰かのアクションによって簡単にとん挫します。事前の口約束なんて紙くず同然なので、互いに全く信用ができません。もうあっちを食い、こっちを食われ、気が付けば一部のコマが孤立していて、なおかつ救出しようにも全く手が追い付かない、という状況に陥ります。もう苦しいんだか、楽しいんだか、よくわからない状態になっていきます。

「私はこの王様(政治コマ)で商人(経済コマ)を倒しま~す♪」
「ええっ!そこ来れる?」
「ほら、海でつながってるじゃない」
「うぉー、そうか!しまった!完璧だと思っていたのに」
「そして将軍さん(軍事)はここに増強と。これでそこの王様は倒せないでしょー」
「でも、こっちの商人に喰われるんじゃない?」
「え?あああ…(苦笑い)、まさか〇〇ちゃんはそんなことしないよねえ~♥」
「えへへ、どうしようかなぁ。次ワタシの番よね♪」
「おねがーい、今は見逃してー!」
「仕方ないなあ。さっき見逃してくれたものね。」
「ぐぐ…、やばい。あそこ手を組むか?何とかしないと(笑)」

…という感じでした。

これ絶対6人でやった方がいいです。(5人以下だとエリア的な位置関係で絶対バランスが悪くなるのと同時に、間に緩衝地帯ができることで、熾烈な食い合いが一部だけ起きにくかったりします。きっと少人数でプレイした人は、バランス悪いなあ~と思ったでしょうね)

我々のように気の合う仲間内で、攻めたり攻められたりして、負けても「まああの状況じゃ仕方ないねー」「あそこであいつに攻め込まれたのはキツかったなぁ〜」と笑ってられるグループなら以外に楽しいゲームでしたよ。

コマの3すくみじゃんけんさえ理解すれば、あとは簡単なルールなので、初心者にもすぐできますし(もちろん勝つのは難しい)、6人でやっても1時間半程度(泥仕合になるとちょっと伸びるけど)なので、ウチでの評価はなかなか高い作品でした。

と、ちょっと弁護してみました♪

【補足】

すみません、点数に関する記述を、あやふやなプレイ記憶で書いたら違っていたので訂正です。

勝利条件は、誰かが規定のポイントを達成した時ですが、首都を3点(ただし3種類のコマが揃っている事が条件)、その他の国は1点として数えて、4人=24点、5人=21点、6人=18点です。

6人でやるとそんなに遠い目標ではありません。特に《中立地域》が多いフランス王国や大英帝国はポイントが取りやすい印象です。

厳しいルールとして、《3種類のコマのうち、1種類が全てボードから無くなったら、その種類のコマはもう復活しない。》というのがあります。そうなったらまずまともに勝利する事は困難です。

誰かが滅びても本来ゲームは続くのですが、誰か1人がそうなった時点でゲーム終了とするのがいいでしょう。

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Seth
moonwing-moth
まつなが
Bluebear
Bluebear
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