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  • 1人~5人
  • 60分~120分
  • 14歳~
  • 2020年~

ロココの仕立屋 リニュアル豪華版ばってらさんのレビュー

743名
5名
0
4年弱前

面白いです!

これまでずっと、旧作をプレイしたいと思いつつ、なかなか手を出せませんでした。理由はゲームボードの暗い雰囲気。舞踏会だというのに、明るい雰囲気がまるで感じられず、箱のデザインもイマイチ。フランスの華やかな宮廷の世界観と大きなズレを感じたことがその理由でした。

ところが本作はゴージャス感満載。箱は白基調の背景に2人の貴族が優雅にワルツを踊り、それをローアングルで捉えてるところがより格調の高さを感じさせます。また、ゲームボードの暗さも皆無。数多のシャンデリアに照らされているかのような宮殿室内、そして天井の絵画が豪華絢爛さを醸し出しています。背景にもこだわっていて、ブルーアワーの時間帯なのか、夜なのに明るい空と色とりどりの花火が、舞踏会の雰囲気を盛り上げています。

そんなわけで、見た目の華やかさだけで購入してしまった本作ですが、ゲームの中身も面白いです。

本作の基本的な流れは、衣装をつくって、それを

①売却してお金を入手

②貴族に貸して名声を得る(勝利点を得る)

のどちらかです。売却ばかりだとお金は増えるけど勝てないし、貴族に貸してばかりだとお金が少なくなって、次の衣装が作れない。このあたりは「ヴィニョス」に似た面白さがあると思いました。

また、作った衣装をどの広間の貴族に貸すか、何色(なにいろ)の衣装を貸すかも考えなくてはなりません。というのも、広間ごとに何着の衣装を貸したか、その数の多い順に入手できる点数が変化します。要するに部屋ごとのマジョリティ争いです。また、衣装の色の組み合わせでも点数が異なります。1色だと2点だけど、4色だと8点とか(後述の彫像に投資した場合の最終ボーナスとして得られます)。

早取りの要素が多数あるのもわくわくする要素の一つかと思います。たとえば、本作は各ラウンドの終了時に基本収入として5金もらうことができるのですが、厨房へ投資すると追加の収入を得ることができます(衣装を貸した数×1金が追加で得られる)。ただ、この厨房への投資は先着3名(3人以下のときは先着2人)と決まっています。他にも彫像・音楽家・花火への投資があり、「えぇ~、取られたぁ~。そこ投資しようと思ってたのにぃ~、じゃあこっちに投資しよ」みたいなことが多々あります。

また、全広間の貴族に衣装を貸すと、全制覇ボーナスとして先着3人(3人以下の時は先着2人)がボーナスをもらえます。各広間のマジョリティか、分散して全制覇ボーナスを取るか、悩ましいところです。

アクションの仕方にも他のゲームにはない面白さを感じました。本作は自分のデッキの手札カードを1枚捨てることでアクションします。カードの引きによってゲーム展開が変わるかと思いきやそうではありません。「ティーフェンタールの酒場」というゲームがありますが、このゲームは新たに引いたカードはデッキの一番上に置くので、次ラウンドに必ず使用することができるところが斬新だと感じました。ですが、本作はそれを超える斬新さを感じました。そのラウンドに使うカードを、デッキの中から選ぶことができてしまいます(一度使用したカードは次のラウンドでは使えず、未使用のデッキから好きなカードを選びます。デッキの山がなくなったら使用済みのカードの山から好きなカードを選びます)。なので、このラウンドは〇〇をしたいから、このカードとこのカードを使って。。。次のラウンドでは、あれをやるからこのカードは使わずに。。。ということを考えるところが楽しいです。

そして、カードの使い方にも他のゲームにはない面白さがあると思いました。たとえば「コンコルディア」「テラフォーミングマーズ」というゲーム、どちらも有名で人気のあるゲームだと思いますが、いずれも、アクション内容・効果はカードによって決まっています。

ですが本作は違います。本作のカードは、マイスター、熟練工、見習いの3種あります。できるアクションは、①素材を入手する、②投資をする、③職人を移籍させる(デッキ圧縮)、④衣装を作る、⑤王妃の寵愛を得る(スタピーを取る)、⑥職人を雇う、の6種。このうち、①②③はだれでもできますが、④⑤は見習いはできません。⑥については見習いと熟練工ができません。なので、自分のデッキのマイスター、熟練工、見習いの数を把握し、どのカードでどのアクションをするか考えるところが楽しいです。

こう書くと「なんだ、このゲームはカードが3種類しかないのか」と思うかもしれませんが、そうではありません。カードをプレイすると上記6種類のアクションの他、ボーナスをゲットすることができます(追加で素材がもらえたり、お金を入手できたり、職人を雇ったり、などなど)。ボーナスの内容は、同じマイスターでも異なりますし、もちろん見習いや熟練工でも異なります(強いボーナスがついている見習いもいれば、弱いボーナスの見習いもいる、など)。「お金がないのでボーナス2金もらえるこの見習いをこのラウンドで使おう」と使用するカードを選ぶ楽しさがこのゲームにはあります。

まとめると、本作の面白いと感じたところは、

①見た目の美しさ(見てるだけで楽しい!)

②作った衣装を売却するか貸すか考えるところ

③何色(なにいろ)の衣装を、どこの広間の貴族に貸すか考えるところ

④投資や全制覇ボーナスの早取り

⑤次のラウンドでどのカードを使うか考えるところ

⑥選んだカードで、何のアクションをするか考えるところ

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ばってら
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