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  • 2人~5人
  • 40分~100分
  • 10歳~
  • 2022年~

姫と騎士:乙女の誓いごろさんのレビュー

549名
2名
0
約2年前

姫と騎士の大公戦をより戦略的に、面白くする拡張

左中央のボードが追加された民心ボード、個人ボード周りの青枠のカードが個人マニフェストカード、ピンク枠のカードがエピソードカード

ゲームの概要

このゲームは「姫と騎士」の拡張キットです。メインの「乙女の誓い」の他、キャラクターの追加及び絆アクションの追加がなされています。このキットだけで遊ぶことは出来ませんので注意。

拡張の内容

拡張その1:乙女の誓い

・マニフェスト及び民心チップの追加

共通マニフェストカード及び個人マニフェストカードが追加されました。共通マニフェストカード(民心ボード下側中央のカード) は共通目標、個人マニフェストカードは最初に各プレイヤーに配られた4枚のマニフェストカードから最初の手番で1~2枚選び、初期ボーナス兼個人目標となります
マニフェストを達成すると、民心チップが貰えて得点や後述する民心アクションのために使用できるようになります。ただし、個人マニフェストの内容を達成できないと減点が発生するのでご注意を
また、騎士アクションが追加され、「工房」「馬車」「商館」のアクションをする代わりにアイコン1つにつき民心チップが1つ貰えるようになり、特に序盤の騎士アクションの無駄が少なくなりました

・民心アクションの追加

マニフェストの達成により得られた民心チップを使用することにより、手番の最初か最後に民心アクションを行うことができます。民心アクションは好感度や資源を得るもの、追加アクションを行えるもの、オールマイティーのアクションカードをもらえるもので計7か所存在し、それぞれのアクションはゲーム中1回しか使用できません。
民心アクションの発動には、ウッドキューブを置く必要があるので、ウッドキューブの解放がしやすくなったというメリットと、同盟できる国が減ってしまうというデメリットがゲーム自体へのテコ入れともなっています

・エピソードカードの追加

ゲームの中盤以降だぶついているお金の使い道としてエピソードカードが追加されました。
ゲーム開始時にドラフトにより6枚獲得し、内3枚まで手番の最初か最後にお金を支払うことにより使用することができます(カードによっては使用条件有)
カードの効果は、常時効果を付与するものと追加アクションを行えるものが有り、ゲームの進行を円滑にしたり大きな得点を得ることができるなど便利な効果が揃っています

・その他の追加

絆ボーナスタイル:ゲームの最初から最後まで親密度チェックでアイコンを揃い続けさせることでボーナスが入るようになりました(相当厳しい道のりですが…)

追加発展スペース:発展トラックが全て埋まり切った状態で発展をした場合、民心チップが貰えるようになりました

拡張その2:新たな姫と騎士

新たなプレイヤーキャラとして、「スフォルツァ大公家」(白)と「スパルタクス準男爵家」(黒)が加わります。
注意点として、この2つの家の新たな絆アクションは拡張の「乙女の誓い」が入っていることを前提としたものなので、「乙女の誓い」を入れない場合は既存の5つの家の後述する「新たな絆アクション」は使わないほうが良いと思われます。

拡張その3:新たな絆アクション

全てのプレイヤーキャラに姫と騎士それぞれ1個ずつ新たな絆アクションが書かれたキャラクターカードが追加されます。最初に絆チップを貰うタイミングで姫と騎士それぞれ既存の絆アクションと新たな絆アクションのどちらを使うかを選択します
尚、ベルセルク侯爵家に関しては既存の絆アクションと差し替え可能な調整バリアントカードが入っており、絆アクションが強化されました

感想

拡張要素の追加により、ゲームのルールが更に難しくなりましたが、断然拡張有りの方が面白かったです。
拡張無し環境では、各家の絆アクションしか各家の個性が無く、家ごとにやる事が固定されやすかったのが最大の難点でした。マニフェストカードという個人目標の追加と、絆アクションの追加という2つのテコ入れにより、プレイ方針が毎ゲームごとに変えることがしやすくなりました。民心チップ、民心アクション、エピソードカードにより、追加ボーナスや追加アクションがしやすくなり、その分自分のやりたいことをしやすくなり、全体的な得点も伸びます。
総じて、拡張有環境の方が考えることが多くなりよりゲームとしての完成度が上がったと思います。相変わらずインタラクション性は低いので多少人を選びますが、姫と騎士が元々好きな方にはぜひとも買ってほしい素晴らしい拡張だと思います

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