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  • 2人~4人
  • 45分~80分
  • 9歳~
  • 2019年~

種の起源 ボードゲーム荏原町将棋センターさんのレビュー

2059名
16名
0
3年以上前

ダーウィンの進化論ゲーム。種の起源を発見し、理論を本にまとめるゲームです。

トランプに「トランプ」というゲーム(別名:切り札)があります。大好きでよくやっていましたが、例えば4枚のリードに対して強い4枚をドサっと出して「見繕っといて!」と言いながら、切る瞬間が爽快でした。


手番のアクションは、すでにボード上に置かれている(生存確認されている)種の起源タイルにキューブを置き「観察調査」するか、キューブを取り除き新しい種タイルを「発見進化」するか、の2択です。

↑ 左、種タイルが7枚並ぶ発見進化スロット。生態レベルの高い生物、レベル4から順にレベル1まで並んでいる。プレイヤーは、この7枚のタイルのうち1枚を取れる(発見できる)ように、資源(資源ではなく、青=サンゴ、緑=カランドリニア、黄=アカシア)を集めておく。


その発見進化アクションをできるようにするのが観察調査アクションで、8個ある手持ちのキューブを好きな種タイルの上にバラバラで1個ずつ計2個置きます。

今、灰色プレイヤーは、アシカの上に溜め込んだ3個のキューブを使って、スロットにあったサメの起源を発見し、アシカの隣(下)に置きました。サメの発見条件は、青6任意3でしたので、アシカの上にあるキューブは、青2×3と緑1×3で、ピッタリ満たします。なので、この3つのキューブを自分の手元に戻し、サメの種タイルをボード上に置くことができます。置くときは、使った観察キューブに隣接する場所にしか置くことができません。また、レベルの高い生物をレベルの低い生物の上に置き、その低い生物を手元に獲得することもできます(進化)。この場合灰色プレイヤーは、発見したサメがレベル4なのでレベル3のイグアナと置き換え、イグアナを手元に取得しました。(「INDEFATIGABLE」と書いてある場所や、アカシア(レベル1)の場所などにも置くことができました)

灰色プレイヤーは、サメではなくレインボーフィッシュを発見して「INDEFATIGABLE」に置くこともできました。アシカから2つだけキューブを取り、カナリアから1個のキューブを取れば、レインボーフィッシュの条件を余裕で見繕うことができるからです。(しかもアシカの観察キューブが1個残ります)

このあたりが、前述した「トランプ」を思い出させ、実際のプレイでも、資源を余らせながら(資源じゃないんですが)タイルを取ることが多くなります。(勿体ないですが、ピッタリで発見していく余裕はありません…)

発見し、置いた(置き換えた)タイルからは、ボーナスを得ます。このサメの場合、4VPと青の本カード2枚。そしてビーグル号を2マス進めます。このビーグル号が「10月21日」の次のマスに着いたらゲーム終了です。

そして進化スロットに種タイルを1枚、公開されている3枚の生物から選んで補充します。この時、同レベルの種タイルは、そのレベルの一番上に補充されるので、写真のようにレベル4が下の方に降りてくることもあります。(レベル4は難しいので上に溜まりやすい)


終了時VPは2つ。手元に取った生物の種タイルのセットコレクションと取った本カードのマジョリティ。

↑ ボード右下にある3枚の目標カード。ダーウィンの日記となっていて、先ほどのレインボーフィッシュと鳥2羽。それぞれ発見された日が記されていて、ボード上には黒い錨が置いてある。この錨にビーグル号を通過させたプレイヤーにそれぞれ2、3、4VPが入る。このボーナスは初期配置例だが、この3枚の他に、各プレイヤーにはスタート時3枚目標カードが渡されている。終了時、計6枚に描かれている生物の種タイルを、進化によって手元に取れば、枚数に応じてセットコレクションのVPが手に入る。6枚集めると20VP入るが、ボード上の3枚は全プレイヤー共通のため難しい。


灰色プレイヤーが先程イグアナを取ったのは、手持ちの目標タイルの一つ(裏ドラ)となっていたため当然のことでした。


もう一つの最終VPは、本集めです。

↑ 本集めというか、「種の起源」を書き上げている。この3種類の色の本のマジョリティを争う。3色の本カードは、生物の種タイルを発見した際に手に入る。左にあるのがビーグル号カード。調査観察や発見進化アクションをサポートする効果カードだ。こちらも種タイルの発見時に貰える。一番左の「地図」は、7枚の進化スロットの上位3枚も発見できるようになるカード。(つまり、この地図がないと、下の4枚の生物の種しか発見できない)


ポイントとしては、

■ボード右下にあるドラ(表ドラ)の3枚を当然狙う。セットコレクションは2→5→8→12→16→20VPと上がっていくので、自分の裏ドラ3枚を含め4枚は取っておきたいところ。

■発見は早取りだが、他プレイヤーがどこに観察キューブを置いているかで狙いが見える。写真1のイグアナのように、置き換えられてしまう古いタイルに乗っている他プレイヤー(紫)の観察キューブは破棄され、手元に戻される(紫は1VP貰える)。VPは貰えるが手損となるのが辛い。他プレイヤーがキューブを置いている種タイルを取ってしまうというインタラクションも効果的。

■レベル1の生物の種は、発見はし易いが、ボーナスは本カードだけでビーグル号カードが付いてこない。できるだけレベル2以上を発見し、本カードとビーグル号カードを貰いたい。

■ビーグル号カードの狙い目は、「進化スロットから直接1枚種タイルが貰える!」という人物カードと、「ボード上の種タイルを2枚動かせる」という人物カード。後者は、移動の際レベルの低いカードと置き換えられるので、前者と同様、セットコレクションに関連する生物を調査観察なしで手に入れるチャンスとなる。

■中盤以降は、上位レベル3枚も発見できる「地図」や、レベルを+1として発見できる「解剖用メス」が重宝する。ビーグル号カードだけでなく本カードの中にも含まれているので手に入れておきたい。また、終盤は、発見した種タイルを観察キューブの隣しか置けないルールを無視して任意の場所に置ける「ボート」も役立つ。

■本カードの本は、2冊または3冊。本カードの色だけはめくり運なので、たくさん種タイルを発見してカードを引くしかなかろう。レベル4の生物を発見すると、本カードも2枚引けるので、レベル4ばかり狙いたいところだが、地図カードがなければ、上位4位以下に落ちてくるのを待つしかない。


デザインが綺麗で、アカデミック感出ています。また、資源トークンなど使わず、まるで定期券を見せるように、資源を「見繕う」だけで発見する感覚も面白いです。

観察調査をどこでしようかと、キューブを2個置くだけで考え込んでしまう時は、まさにダーウィンになりきっているみたいです。

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荏原町将棋センター
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