アークライト・カードゲームつばくろうさんのレビュー

自身が産業革命時代の工場長となり、工場産業のつらさを知ることができる秀作

今回はソロプレイのみの感想となります。

先に書かれている方も仰っていますが、沢山の駒・ダブルレイヤーボード（個人に配られるボードが窪みがあり、木の駒をはめて数字管理できる）が大変豪華であり、この値段で買えるボードゲームの内容としては最上位に値すると個人的に思っています。

準備も事前に小分けしておくことでそこまで難しくなくなるので、事前準備は確りとしたほうがよろしいかと。

ゲーム中は悩むことが多くダウンタイムは必然的に長くなってしまうかと思いますが、それを差し引いたとしても良い作品だと思いましたので、そのあたりをいくつかご紹介したいと思います。

• 実際の経営とはのノウハウを簡潔に味わえる

このゲームの最大の魅力だと感じている部分ですが、この部分が強烈に面白いです！

商品を売るためには需要と訴求を考え・値段が高すぎないかを考え・品質向上するのかを考え・広告を打って知ってもらうのかを考えetc.

自分が持っている工場のターン（ラウンドによってその時売れるものが決まる）物を売る行為は絶対なので、売れるように訴求力（自社製品の魅力値みたいなもの）を操作するのか。はたまた生産しすぎてしまった場合は倉庫にしまっておくのか、外国に輸出するのかなどなど考えだすときりがありません(笑)

勿論経営していくための出費はかさんでいき、労働者たちの値段も上がる一方・・・。

そんな苦しい中で如何に株価と自社株を買い込んでおくかなどで終始悩まされることでしょう。

• カードの回転と差し込みによるコンポーネント類の豪華さ

カードを工場に差し込む事によって、従業員の数・生産数・商品価格・広告による数値・品質などが変えられるようになっており、このゲームの元になった作品をコンパクトに確りと収めているのがすごいと感じています。

少し残念と感じましたのが、ダブルレイヤーに対応している木の駒の大きさが結構ばらついており、ダブルレイヤーに刺さらない駒が多いです。気になる方はこういったことがあり得ると留意しておいてください。

手軽に（といっても２時間ｗ）味わえる経済ゲームの決定版といってもいいんじゃないかと思う作品ですが、いかんせん好みのわかれるものではあるかと思います。

それにしてもこの出来と価格の割に話題になってなさすぎる気がしますので、是非いろいろな方にプレイしていただければと思います。