ウルビーノUrbino

このゲームでは共用の建築家コマ2つを2人のプレイヤーで交互に操って建物を建設し、共同でウルビーノの街を開発していきます。
といっても協力ゲームではありません。ゲーム終了後に各地区でどちらのプレイヤーがより地区開発に貢献したかを比べてそれに応じた得点を獲得し、合計得点の高いプレイヤーの勝ちです。

このゲームの特徴の1つが建物の建設方法。ボード上に2つある建築家コマからはそれぞれ縦横斜め8方向へ一直線の視線が伸びていると見なし、その視線の交差するところが建設できる場所です。視線は建物を通過しません。

1手番で動かせる建築家は2つのうち1つだけ(いずれかの空きマスへ置く)。自分の置きたい場所に置きつつ、先を見越してなるべく相手の有利にならないように置く必要があります。

建物は家、館、塔の3種類があり、それぞれ1点、2点、3点の価値があります。建物が縦横につながると地区になります。ゲーム終了時には地区毎に合計価値を比べ、価値が高い方のプレイヤーだけがその地区から得点を獲得できます。

また、視線以外の建物配置ルールとして「1つの地区には各色1グループずつのみ(＝色が分断されるような配置は不可)」「館同士あるいは塔同士は隣接できない」というルールがあり、これを利用して相手の拡大を妨害しつつうまく自分のグループの価値を高めます。

ただし、1色しかない地区は0点。互いの合計価値が等しい地区も0点。この絶妙なルールの下で、各地区で自分のグループが1点でも高くなるようにマジョリティを競い合うわけです。

先を見越した建物の配置と各地区での駆け引きが熱いアブストラクト好きにおすすめのゲームです。