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  • 2人用
  • 60分~80分
  • 12歳~
  • 1983年~

アップフロントsokuri3510さんのレビュー

698名
4名
0
5年以上前

このゲームの発売当時、ウォーシミュレーションゲームは複雑化、巨大化の一途をたどり、明らかにホビーとして閉塞感を見せていた。それに対して業界の最大手だったアバロンヒル社は、いくつかの実験的な(しかし完成度の高い)ゲームをリリースして、新しい可能性を開拓しようとしていた。このゲームはそのもっとも成功した例となった(と、記憶している)。


ディテールを細かいルールで再現する方向に向かい、複雑化する一方だったシミュレーションゲーム界の流れに対して、このゲームが示したのは大胆な抽象化だった。テーマとしては、第二次世界大戦の歩兵同士の戦闘で、プレイヤーは10名程度の分隊を2,3個の班に分けてそれを指揮することになる。

このゲームにはアメリカ軍、ドイツ軍、ソ連軍が登場するが、国によってカードのプレイの仕方が異なり、たとえばドイツ軍は手札は5枚で、アクションで使用したカードのほかに毎ターン1枚捨て札にしたうえでカードを補充する。アメリカ軍は手札は6枚でアクションを1ターンしなければ2枚捨て札にできる。それによって各軍の個性が表わされている。

ボードは無く、各班の位置は班の前に置かれたチットの数字で表される。前進するたびにチットの数字が上がり、対峙している班同士の数字の合計が5になると、両軍の班は間近に直面していることになる。

移動、射撃、回復などは、すべてカードをプレイすることによって行われ、カードを引いてこなければ望むアクションはできない。地形もカードでプレイするため、森林などの防御力の高い地形カードを手札に持ったうえで移動カードをプレイして移動し、さらに次のターンで地形カードをプレイすることで、安全な地形に入ることができる。
移動中は防御力も攻撃力も下がるため、良い地形カードが引けなければ、まったく防御効果がない平地に班を置かなければならないかもしれない。

カードの引きに左右されるゲームの性格上、必要なカードが必要な時に引けずに惨敗することもままあるのだが、逆にあと一枚の攻撃カードが引けずに逆転されることもあり、スピーディーで緊張感のあるゲームだった。


その大胆なデザイン手法がどこから来たのか、当時はよくわからなかったが、今にして思えば、黎明期にあったドイツのボードゲームから刺激を受けていたことは、想像に難くない。あまりにも独創的だったために絶賛されながらその先に後継者が生まれなかったゲームだが、間違いなくシミュレーションゲーム史上に残るゲームだと思う。

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