- 8人~16人
- 60分前後
- 13歳~
- 2018年~
究極の人狼レガシーまつながさんのレビュー
アークライトさんにお誘いいただき、お試しクローズ会に参加してきました!
この画像は英語版ですが、このゲームで一番のキモとなるDIARY。このDIARY、ふかふかしていて、紙が金色の縁になっていて、爪痕はくぼみになっていて、とてもかっこよくできています。重量感もある。
人狼といえばもちろん人狼で、レガシーといえばボードゲーム界隈で去年あたりからけっこう流行ったシステムです。人狼界隈とボードゲーム界隈は微妙に重ならないところもあり、しかも人狼という人数が必要なゲームで長時間の確保が必要なレガシーっていう組み合わせは難しいのでは?と第一印象で思ってしまうこともあり、タイトルだけでインパクトのあるゲームだなと思います。
第2章まで遊んだ感想としては、意外と難しくない!人狼楽しい!この村が次どうなるかめっちゃ気になる!!私の家族弱い気がする!(家族という概念があります)ていう感じです。
その後、最終章(第5章)まで遊びました!!!
終わってしまって充足感と寂しさが…。もう一度最初からやって、別のルートを見てみたい!他の家みたいに強くなれたルートを体験してみたい!!
ちなみに私は、元対面人狼民で今は半分引退してボードゲーマーです。人狼大好き、パンレガ大好き。
各要素にまとめて内容をお伝えします!(ネタバレになるのでトークンなどの写真もありません、以下文章だけになります。。)
・物語について
物語的なネタバレはできないので詳細はご説明できません!
が、少しだけ雰囲気をお伝えすると、17世紀のアメリカ西部。いわゆる西部開拓時代のある村で、奇妙な事件がありました。その事件について、数世紀のちの学者が調査を行いました。その奇妙な事件をプレイヤーたちが追体験しつつ、後の時代からのナレーションが随時挟まり、物語がどんどんと不可解な方向に進んでいっていることをじわじわ感じるようになっています。
・時間と参加人数について
まず、序章は1セッション(=1ゲーム、1村)で、1~5章は3セッションが含まれます。1ゲームあたりの所要時間は、最少人数の8人だと30分~1時間、最大人数の18人だと2時間程度かかると思います。
じゃあ最後まで遊ぶとなると20~30時間かかる!!となります。実際そうかも。休憩時間も必要ですしね。
1セッションが1ゲーム、1村なので、次のセッションでは処刑されたりした人も全員復活です。役職も変わります。レガシーだから最初に死ぬとその後もずっと死んでるかというと、そんなことはありません笑
必ずしも同じメンツで進めなければいけないわけではありません。セッションごとにゲームは独立していますので、途中で帰ることもできますし、途中から参加することもできます。何人ならこのレギュレーション(人狼の数などの役職内訳)というのが明確に決められているので、ゲームマスターが困ることもありません。
また、最少人数は8人(+ゲームマスター1人)です。人狼と同じくたくさん人数がいたほうが盛り上がりますが、人数が少ないとさくさく物語が進むので、あえて少人数で遊んでみるのも全然ありです(実際プレイ会では後半8人で遊びましたが、楽しかったです)。
ちなみに私が遊んだときは、ルール説明&序章&第1章は14人で10時~17時。第2章は8人(1人は第2章からの途中参加)で、17時~20時でした。
その1ヶ月後に第3~5章を10時~20時で遊びました。人数は11人~12人で、途中で人の増減もありました。
・人狼の形式について
投票形式、遺言の有無、夜のターンの処理順、レギュレーション、これらはルールとして明確に決められています。変わっているなと思ったのは、投票形式です。
昼の議論を行うフェーズの中で、参加者たちが自分たちで投票のフェーズを挟み、処刑者を選びます。どういうことかというと、「この人を処刑したいと思います!」とひとりが宣言し、「賛同します!」と別の人が宣言すると、その人の処刑フェーズに入ります。弁明を行った後、その人を処刑するかしないかを全員が一斉に指で示します。処刑する場合は処刑してその日は終わり、しない場合は議論に戻ります。
議論に戻ったあとは、他の人を処刑してもいいですし、もう一度その人を処刑対象に上げることもできます(少し条件はあります)、また、処刑を行わないことも可能です。
ちなみに人狼も襲撃を行わないことが可能です。
処刑された人の役職は公開し、襲撃された人(や、その他夜のターンに死んだ人)の役職は公開しません。
普通の人狼で同じ方法の投票を行っている場所はおそらくないと思います。なので、いろんな文化の人狼民が集まっても、フラットな状態で人狼が遊べると思います。
・役職について
序章はチュートリアルのようなものなので、人狼、村人、預言者のみのシンプルな人狼ゲームです。1章以降に出てくる役職については、ネタバレになってしまうのでお伝えできません!
少しだけ言ってしまうと、よくある御三家の通常レギュレーションのようなものはありません。
また、通常の人狼にはないものとして、アイテムや称号などがあります。何らかの効果を持つものが、場合によってプレイヤーに与えられることがあります。
普段はないアイテム、役職の説明を全員初めて聞いて、どう対処していくかを考えていくため、セオリーは通用しません。毎回めちゃくちゃ頭を使います。
また、持てるものと持たざるものがでてきたりもします。どういうことかは、第一章終えたあたりでわかるかもしれません。。。
実際に、初めて人狼やる方が第3章からの参加ということもありましたが、特に問題なく楽しんでいらっしゃったように見えました!
・レガシーについて
パンデミックレガシーのように、シールを貼ったり書き込んだりします。
フルーツジュースに似ていると思います。遊んだことある人には伝わると思うのですが、フルーツジュースって1回目は全部が新しいので新鮮ですよね。でも、2回目以降でも、若干初見の人とは差がついてしまいますが、普通に遊べる。
究極の人狼レガシーは、パンレガとフルーツジュースの中間です。まず、シールを貼ってしまったりするので、1回最後の第五章まで遊ぶと、買い直さなければいけません(買い直す用の日誌も販売されると聞いています)。
ただ、じゃあ2回目以降が同じことの繰り返しかというと、違います!ゲームを進めていく中で、村は様々な選択もします。どの陣営が勝ったかなどの状況も異なります。違う分岐に進むと、また違うゲーム展開になるのです!!(1回しか遊んでないのでどれくらい違うのかは私はまだ知りませんが…)
もちろんたまたま同じ分岐に入ってしまうこともあるでしょうし、根本のシステムは同じですから、初回が一番刺激的なのは間違いないでしょう。でも、ゲーム的には何回でも遊べます。というか私自身も、今書いててどれくらい他の物語が違うのかが気になっているので、2周目遊びたくなってきました。
・人狼民にとって究極の人狼レガシーはどうなのか?
休み時間やカラオケでちょっと人狼を遊んでみる、といった遊び方からは遠いですが、普段から人狼会や人狼店に行っていて、午後ずっとやオールで人狼という遊び方に慣れていれば、長さや難しさに特別変わりはありません。
セオリーがないので、話すことはけっこうあります。連ガあり1-2で初日霊ロラ騎士透けるから即コミットで投票、みたいなよく見る展開はありません。普段は何しゃべっていいかわからない、となりがちな方でも話しやすいと思いました。文化の違いで話が通じない、みたいな状況にもなりにくいです。
また、ロールプレイをしながら人狼をする会もあると思いますが、かなり向いています。村全体の物語もありますし、家族という単位があったりして人間としての物語もついてくるので。
いろいろ書きましたが、結局のところ究極の人狼レガシーは人狼なので、人狼が好きであればこのゲームも好きです。
・ボドゲ民にとって究極の人狼レガシーはどうなのか?
このゲームがボードゲームか人狼かどちらかに分類せよ、と言われると、やっぱり人狼だと思います。レガシーとついていますが。
ただ、通常の人狼よりかは人狼をやったことがない人でも遊びやすいと思いました。まず、人狼特有の専門用語やルールは世界観に合わせた形に定義され説明されるので、周りが何言ってるかわからない、ということはありません。特殊な役職があるので、説明なしにセオリーって言われて処刑された、という理不尽さもありません。
一番大きいのは、アイテムの存在です。詳細は言えませんが、説得、話術だけで勝負するのではなく、論理的な考えをしてそれを説明することで進めることができます。例えば極端ですが、ワープレで、最初に2飯とって次のターンで3木とると最後のターンに建築ができて決算で飯も食わせられる、みたいな思考が役に立ちます。
人狼はどうしてもちょっと、という場合はおすすめしにくいですが、いつか人狼やってみたかったんだよね、というボードゲーマーが初めて人狼をやる状況としては、とても良いゲームだと思います。(長いので長時間ゲームをすることに慣れている必要はありますが)
あとはパンデミックレガシーなどのレガシー好き、アンドールの伝説やAbove and Belowのようなストーリー性のあるもの好き、TRPGやゲームブック好き、という方には本当におすすめです。遊んでみてください。
けっこういろいろ書きましたが、人狼も物語性のあるボードゲームも大好きな私としては、本当に楽しいゲームでした!日本語版が出たら、会を主催してみようかなーと考え中です
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