東インド会社ブラス:バーミンヤンさんのレビュー

⭐️評価(95点/100点満点中)

東インド会社は、適度なインタラクション、駆け引き、読み合いが心地よい私の大好きなボードゲームです( ^ω^ )

このゲームは、アジアまで、船舶で旅をし、コーヒー、お茶、香辛料、シルクなどの商品を購入し、変化する相場を上手く読み切って、ヨーロッパで、売却する貿易ゲームです。

ヨーロッパのほうでも、アジアでも、同じように、相場はある程度予想できるようになっているのですが、船がヨーロッパに戻ってきたら(アジアに船が到着した時も)、相場カードをめくり、売却(もしくは購入)の相場が最終的に決定されます。この相場変動システムが、とてもよくできています。それでも、このシステムのみなら、毎回のアクションが短調になりすぐに、飽きてしまうかもしれません。

しかし、このゲームには、勝利のための幅広い選択肢を選ぶことができますので、とても濃密なボドゲ体験、もしくは、ボドゲを通して擬似体験をしているような気持ちになれます。(しかし、このゲームは、実際の歴史を正確に反映しているものではないと、説明書に記載されています。)美しいボードや、キューブや、カードなどのデザインも、没入感を深めてくれます。

それで、各プレイヤーは、どのように、他のプレイヤーを出し抜いて大金を稼げるかどうか？思案することになります。

基本的には、安く買って高く売ることが重要になるのですが、安く買うためには、早く現地に行って買う必要があるので、スピードのある船を、購入して利益を得ようとする人もいます。

スピードのある船は、逆に積載量が少ないので、みんなが、買い付けをしなさそうな商品があるところに、積載量の多い船を向かわして、どっさりと商品を買い込み、分量で勝負する人もいます。

また、援助者の特殊能力の中には、アジアの相場や、ヨーロッパの相場をコントロールしたりとか、もしくは、相場がどうなるか？前もって知る能力を活用して、他の人を出し抜いて、自分だけガッポガッポ稼ぐのを試みる人もいます。

また、援助者の知事の力で、交易所を作ると、その国で、商品を手に入れる時、それ以降ずっと、1商品につき、1金安く購入できます。同じように、貿易省の影響力を使うと、好きな商品を、1金高くヨーロッパで売ることができる。(こちらは、時代ごとに選択し、その時代のみ、その効果を得ることができます。)

他にも、多くの戦略が存在します。どの戦略を取るにしても、読みや、観察、情報戦が繰り広げられるのは、激アツです。

そのような海運会社の経営の部分と並行して、株式のシステムを、上手に活用するのは、必須です。自分の会社でも、他社の会社でも、経営が好調なら、初めに買った株の値段が、ドンドン上がってきますので、青田買いできると、差をつけることができます。

もちろん、自社株をさらに買い付けて、海運会社の経営に力を入れて成功できれば、海運会社の業績と株式両方から利益を得ることができます。

また、自分の会社の海運業は、ほどほどに、他社株を、大量に買い込み、他力本願で勝利を狙う事もできます。

ゲームの最後に、株式は現金化して、1番お金を、稼げたプレイヤーが勝利となります。シンプルに、勝ち負けが決まりますので、わかりすいですね。

2時間もあっという間に過ぎるのは、いろいろ考えることが多くて楽しいからでしょう(^｡^)

重量級ボドゲは、インストが、複雑になると、尻込みしやすいですが、このゲームは、重量級ゲームの入り口に当たるゲームですが、

ルールの複雑さや、インストの難しさはあまりないように感じました。もちろん、カタンよりは、説明長くかかりますけど、ブラスバーミンガムや、ワイナリーの四季ほど、長時間説明する必要はありません。これは、ゲーム内容の深さに対しては、コスパが良いほうだと感じました(*^ω^*)

カタンになれたけど、次のレベルのボードゲームを探している方や、読み合いや、駆け引きで、知能戦を繰り広げたい大人ボードゲーマーには、超オススメのボードゲームです。是非、一度、お試しいただけたら幸いです❗️