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  • 2人~6人
  • 180分~200分
  • 12歳~
  • 2010年~

ドミナント・スピーシーズねおさんさんのルール/インスト

683名
2名
0
約5年前

基本はワーカープレイスメントとエリアマジョリティ。

しかし環境変化になぞらえた「エレメント」「ツンドラ化」といったマップ変化と、派手な効果のドミナントカードがゲームを単調にしないようにしている。


各プレイヤーは種族を1つ担当し、その種族を最も反映させることを目的とする。

種族には個別に、「食物連鎖による強弱」「種族固有の能力」「必要とするエレメント(エサ)」が決められており、これをうまく操作して自分の得意な土地を作って増やしていく。


種族は哺乳類、爬虫類、鳥類、両生類、節足動物、昆虫の6種類で、哺乳類が頂点として昆虫が最弱の食物連鎖が作られている。この強さは、マジョリティ争いで同着になった時に、強いほうが勝つというまさに弱肉強食を表している。

ただし、行動順は最弱つまり昆虫から始まる。強いものはどっしりと構えているのだ。


固有能力は各種族らしい物になっていて、哺乳類は1ラウンドに1回だけ絶滅を逃れることができ、爬虫類は自分の種族の弱体化を避けられ、鳥類は2タイルまで移動し、両生類は水場で無類の強さを持ち、節足動物は毒で他種族を取除き、昆虫はその生命力で繁殖する。

まぁもちろんアクション次第で特化も万能もできるが・・・


ゲームは計画、実行、リセットの3つのフェイズにわかれ、後述のイニシアチブの順番に従って行う。

計画フェイズではアクションのAPスペースに自分のAP(ワーカー)を順番に1つずつ配置し、実行フェイズでは配置されたAPを上から順番に、左から解決する。

アクションは12種類もあるが、一部を除きわかりやすいものばかりな上『生存のための行動』というのが一貫しているので、2,3ターンやれば感じはつかめると思う。

1.イニシアチブ

行動順を変える。

先述の通り、行動順は食物連鎖の弱い順、つまり昆虫→節足動物→両生類→鳥類→爬虫類→哺乳類となっている。

このアクションでは、自分の行動順を1つ早い種族と入れ替える。つまり、4番手の鳥類が使えば3番手になることができる。

おけるAP(ワーカー)は1つだけ。

2.環境適応

自分の種族を強化する。

ラウンドのはじめにここには4つのエレメントが置かれる。そのうち1つを自分の種族に配置し、適応させる。

エレメントは非常に重要で、これがないとマジョリティで負けるどころか最悪絶滅してしまう。

置けるAPは3つ。

3.退化

適応したエレメントが取り除かれる。

環境適応で残ったエレメントは次のラウンドでここに配置される。

そしてここに置かれたエレメントと一致するエレメントを持つ種族は、そのエレメントを取り除く。

ここにAPを置くことで、AP1つにつきエレメント1つを無視できる。

爬虫類は最初からここに1APを持っている。置けるAPは2つ。

4.豊潤

地球(マップ)にエレメントを追加する。

ラウンドのはじめにここにも4つのエレメントが置かれる。

ここにAPを配置したプレイヤーは、ここのエレメントから1つを選び、地球上の任意のタイルの角に配置する。

この配置されたエレメントと、自分の種族が持っているエレメントが一致させていくのがゲームの基本となる。

置けるAPは2つ。

5.荒廃

寒さが襲ってくる。

豊潤で残ったエレメントは次のラウンドでここに配置される。

ツンドラタイルにある、ここに配置されたエレメントと一致するエレメントをすべて取り除く。

APを置くことで、ここのエレメントを1つだけ取り除くことができる。置けるAPは1つだけ。

6.枯渇

エレメントがなくなる。

荒廃で残ったエレメントは次のラウンドでここに配置される。

ここにAPを配置したプレイヤーは、ここに配置されたエレメントと一致するエレメントを1つ地球上から取り除く。置けるAPは1つだけ。

7.寒冷化

氷河期が迫る。

ここにAPを置いたプレイヤーは、地球上にあるツンドラタイルに隣接する任意のタイルにツンドラタイルを乗せる。

ツンドラ化したタイル上にいた種族は、1つを残してすべて戻される。

さらに、ツンドラタイルに囲まれたエレメントは即座に取り除かれる。

ツンドラ化したプレイヤーは、ツンドラタイルの枚数に応じて得点を得る。

置けるAPは4つまでだが、ラウンドごとに1人しか寒冷化は行えない。

8.種形成

自分の種族を繁殖させる。

自分のAPを置いた場所に対応したエレメントを地球上から選び、そのエレメントに隣接するタイルに自分の種族を増やす。

増やせる数は図で示されている通りで、海・湿地は4つまで、森・ジャングル・サバンナは3つまで、山地・砂漠は2つまで、ツンドラは1つまでになっている。

APは各エレメントごとに1つ、合計6つまで置くことができる。昆虫は特別にどのタイルにでも1つ

9.放浪

地球を旅し、新しい土地を見つける。

ラウンドのはじめにここにも4つのエレメントが置かれる。

APを置いたプレイヤーは、3つのタイルの山のうち1つからタイルを選び、地球上のタイルに隣接するように配置する。その後、ここに配置されているエレメント1つを今配置したタイルの任意の角に配置する。

そして、食物連鎖の強い順に隣接したタイルから自分の種族を任意の個数移動することができる。

そして最後に、配置したタイルに隣接するタイルの枚数に応じて得点を得る。置けるAPは3つまで。

10.移住

種族の生息地を変える。

APを置いた位置に対応した個数、自分の種族を隣接したタイルに移動させる。

1つの種族は1度しか移動できない。鳥類は2タイル先まで移動できる。

2~7の各スペースに1つずつAPを置ける。

11.生存競争

生き残るために多種族を攻撃する。

ここのAPスペースは1箇所につきツンドラ+下になっている2地形の3つの地形に対応している。

APを置いたスペースに対応している、かつ自分の種が1つ以上置かれているタイル上の他の種を1つ取り除く。

置けるAPは組み合わせがすべて異なる7箇所。

12.ドミナント

地形での優位種族を決める。

このゲームのキモであり、一番の得点源。

地球上の任意のタイルを1箇所選び、そのタイルのマジョリティとドミナントを計算する。

マジョリティは単純にそこに置かれている種族の個数が多いものから順番に順位を決め、タイルに書かれている得点を得る。同値の場合は食物連鎖の強いものが上位になる。

ドミナントは少々複雑で「タイル上のエレメント」と一致する「種族ボード上のエレメントの数」×タイル上の種族数の最多を決める。

例えば、水のエレメントを3つ持つ両生類が、水のエレメントを2つ持つタイルに、2つあったとしよう。

この両生類のドミナント値は、3×2×2の12となる。

そしてこれも同値の場合は食物連鎖の強弱でトップを決める。

ドミナントを取った種族のプレイヤーは、公開されている5枚のドミナントカードのうち1枚を選び、使用しなければならない。

置けるAPは5つまで。


計画フェイズ、実行フェイズが終了したらリセットフェイズを行う。

ここはゲームの準備のようなもので、絶滅危惧(種族ボード上とタイル上のエレメントが1つも一致しない)状態になっている種族をすべて取り除く。このとき哺乳類は1つだけタイル上に残すことができる。

その後ツンドラタイル上の種族で、最も数の多い種族がサバイバルカードを受け取り、これに従い得点を得る。

そして使われなかったドミナントカードを廃棄し、新しく5枚追加し、環境適応、豊潤、荒廃のエレメントを退化、荒廃、枯渇に下げ、環境適応、豊潤、放浪に新しくエレメントを配置する。放浪によってタイルが配置されていた場合、次のタイルを表にする。

そして次のラウンドを開始する。


ゲームは氷河期(Ice Age)のドミナントカードが選択されたラウンドで終了。



生物の繁栄、衰退、生存競争をとてもうまく再現した良作。

4時間クラスの重いゲームだが、ぜひ一度遊んでみてほしい。

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