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  • 1人~5人
  • 90分前後
  • 14歳~
  • 2024年~

ワイアームスパンじむやさんのレビュー

1103名
12名
0
13日前

ウイングスパンのドラゴン版ということでさっそくやってみました。やってみるとだいぶ違いがあって面白かったのでソロプレイのみですがざっくりご紹介したいと思います。※以下ウイングスパン=WSで記載


概 要

フレーバー:アマチュアのドラゴン研究者です。洞窟の迷宮を掘削し整え、いろいろなドラゴンを手懐けて、聖域化した洞窟に住まわせることが目的です。

ラウンド数:4ラウンド固定

手番数:変動あり(各ラウンド6コインを入手し、コイン・タマゴを消費してアクション)

勝利条件:得点計算後最大の得点を獲得していること。

得点要素:カードの素点、卵、蓄えた資源、差し込んだカード、ラウンド毎の共通目標(順位による)、ドラゴンギルドで配置した得点要素、カードの終了時能力、残コイン、残り資源・カード等(任意の4つで1点)

システム等(ざっくり):WSのように3つのエリア(洞窟)がある個人ボードにドラゴンを配置して得点を得ていきます。最初は最左しかドラゴンカードの配置が行えませんが、掘削を行うことで洞窟カードを配置し、新たにドラゴンを配置できるエリアを拡大できます。掘削を行うにはコインや卵が必要です。

ドラゴンを手懐けて配置するにはWSと同じく配置場所のコスト+必要な資源を払う必要があります。配置することですぐに力を貸してくれるもの、探検時や終了時などいくつかのパターンがあります。

掘削した洞窟を探検することでボーナスや配置したドラゴンの能力を使うことができます。それぞれの洞窟で資源・ドラゴンカード・洞窟カードと方向性が違います。

新たに登場したドラゴンギルドボードは、探検や掘削で貢献した場合に獲得するギルドアクションによりボード上を時計回りに進め、書かれたボーナスの獲得や、中央に配置(4枚から選択)するギルドタイル上にキューブを置いてボーナスを得ることができます。

ラウンド終了時にはWSと同じく目標タイル(両面10枚から4枚選択)の内容をクリアした数値が高い人から得点を獲得します。

こうして、4ラウンド終了後得点計算を行い、最大の人が勝者となります。


主な要素

①各ラウンドの手番数が変動・持ち越し可能

WSではラウンドで決められたアクションキューブの数=手番数でしたが、今作では1ラウンド6コインを得て、それを使ってアクションしていきます。

使いきって終わりではなく「パス」で終わりなので、幾つかコインを残して次ラウンドにいくことも可能。ただし、9コインが上限になるので注意(資源やカードも9個・合わせて9枚が上限)。ラウンドごとの目標タイルを見越しての選択になりますね。


②個人ボードとアクション

手番で行えるアクション「掘削」「手懐け」「探検」の3つについては、個人ボードの左側にも記載されています。

【個人ボード全体。最左に各種アクション、3種の洞窟はそれぞれ4枚までドラゴン配置可能】


・掘削:洞窟を1つ選びコストを払って洞窟カードを1枚プレイして、記載のボーナスを獲得。1つの洞窟に3か所配置ができ、1つ目は1コイン、2つめは1コイン+卵1個、3つめは1コイン+卵2個必要になります。


【洞窟カード:色々なカラーがありますが、特定の洞窟に置かないといけないとかそういう縛りは無し】


・手懐け:最左か洞窟カード配置済みエリアにコストを払ってドラゴンカードを配置。WSと同じくドラゴンは配置できる洞窟が決められています。

【ドラゴンカード:ドラゴン・ワイバーン・東洋龍風のもののほか、一見「ドラゴン?」というのもいます】


・探検:WSの起動効果。ただし発動は左から停止マークがあるところまで(ドラゴンカードをプレイすると隠れて先に進める)。コストさえ払えれば複数回実行可能。1回目は1コインのみ、2回目は+卵1個、3回目は+卵2個と増えていく。意外と卵が貴重。カードとカードの間にもアクションがあるので、1枚プレイしたら2個+ドラゴンの効果、2枚なら3個+2枚のドラゴンの効果(ただし「探検時」のものに限る)が適用されます。特に1枚プレイしておくとギルドアイコンがあるので早めにプレイ推奨。

【ボーナスの例:取説に詳しい例が載っているのでそちらを参照。下図の「ここまで」になっているマークの前までボーナスが適用されます】


コインがなくなるかパスをするとそのラウンドは終了です。


③ギルドボード

これなかなか面白い要素。12時方向のスタートマスからギルドアクションを行う度に時計回りにコマを進めてマスのボーナスを獲得できます。

【ギルドボード外周を時計回りに移動】

更に6時と12時方向の茶色マスに到達すると、中央ギルドボード内にキューブを配置してボーナスが貰えます。ボーナス枠は空いているところしか選べない早取り要素。資源やコインがもらえたり、終了時得点になったり。探検やドラゴン・洞窟カードの効果で狙えるなら積極的に踏んで回していきたい。(上の写真でいくと、1コインで手札の洞窟カード2枚まで無料プレイとかかなりおいしい効果も)

【ギルドタイルは以下の4つ。両面でプレイ人数によって使いわけ(裏は4人~5人用)】


⑤ソロプレイ※ラヴェルモードには触れていないので取説参照

安心のオートマファクトリー製。難易度に応じた8枚のオートマデッキを作り、任意の1枚を抜きます(ラウンド終了後とに8枚シャッフル+1枚抜いてそのラウンドのデッキを作成する)。オートマ手番時には1枚めくって指示に従うだけ。他に準備がいるのはギルドボードや共通目標用に配置するマーカーとキューブ類のみ。あとはコイン(分ける必要はなし)。ボードもいりません。

【オートマデッキと早見表。オートマカードは右下の番号でどの難易度で使用するかわかるようになっています】

カードの情報は上から①パス②場のドラゴンカードの引き直しを行うか否か、目標タイル上にコインを置く/回収する③ドラゴンギルドのマーカーを進める数(ラウンド毎に記載あり)、④茶色マスに到達・通過した手番時のボーナス の4つになります。

基本的にはギルドボードを進んでいき、茶色マス到達・通過の手番で書かれたボーナスを獲得(ドラゴンカードや洞窟カード獲得・キューブの配置)していきます。獲得したドラゴンカード・洞窟カードは難易度に応じて1枚当たりの点が決まっています。

コインの配置・回収アクションでは、ラウンドの目標タイルにコインを貯めていき、ラウンド終了時タイルに書かれたオートマの基礎数+コインの数を目標タイル記載条件の比較用の値になります。

【例:2ラウンド終了時。深紅の洞窟にあるドラゴンと洞窟カードの枚数。2ラウンドの数値2+コイン2で4が判断数。こちらが深紅の洞窟にドラゴン・洞窟カードを3枚しかプレイしていなければオートマが1位5ポイントを獲得することに】

主なところはそんな感じです。



感 想

ゲーム性:WS大洋で花密トークンが入ったときや東洋でつがいモードで遊んだときも面白さが上がったと感じましたが、これもまた○。WS味はしっかりあるのでWS知っているとわかりやすい別ゲームという感想。

ちょっと強すぎる気がするカードもありますが、掘削・手懐け・探検のタイミングやギルドボードアクションの組み合わせで割とコンボが狙えて楽しい。

手番数固定だったWSと違いコインも持ち越せるので、目標タイルやギルドのキューブ配置も狙ってやっていける。

直接卵産ませるアクションがないので卵プレイにはならない。終了時に1個1点になるのは変わらず、基本1ラウンド1個はもらえるけど深部でのアクションでは絶対使うので、探検やカード効果でどう確保していくか。

ソロプレイも難易度調整・オートマ処理も楽(オートマ取説は内容だけだと7P分のみ)。こっちの掘削状況でギルドを進むスピードが変化する「ラヴェルモード」も含み、オートマカード16枚で3つの難易度が調整できます。

あと意外だったのがドラゴンの「性格」。臆病と攻撃的が同じ洞窟に配置できないとかそういうペナルティはない。特定カードで特定の性格が同洞窟にいると減点とか、目標タイルで獲得数を聞いてくるとか、そういった判断要素のみでした。


気になったところとしては以下2点(あくまで個人の感想ということで)。

カード構成:正直ドラゴン縛りじゃなくてもよかったんじゃないかと思ってしまった…。今回翼長関係ないし。付録でついている「ドラゴンに関する記録」は全32ページの大ボリュームで各ドラゴンの姿や生息地(ゲーム上の)、カードには書かれていないフレーバーテキストもあってすごく読み応えあるんですけどね。一部マンティコアっぽいの等竜や龍ではないよねってのがちょこちょこいるので、ファンタジー生物や神話等に登場する空想上の動物しばりでも面白かったんじゃないかなと。

収納:WSも難易度高いけどこれも難しい。トークン5種(倍数トークン除く)と卵トークンなのに付属ケースは3つ。カードケースはソフトスリーブでギリギリ(ちょいアウト寄り)。洞窟カードと目標タイルのしまい方に苦慮(付属の緑ケースは目標タイル2列で並ぶしカードも入る)。綺麗かつ取り出しやすい遊びやすい収納を思い付くのが先か、軽くて使いやすいインサートが出るのが先か。ほんとしっくりこないので試行錯誤中。どうやってもデッドスペースができる…。

【今のところ。資源は小分けせず1まとめ。ドラゴンカードもソフトスリーブなら元のカードケースに入ります】


ということで、ゲームはとても楽しめました。WSに今作のシステムが逆輸入されても嬉しいレベル。是非WSみたいに各種アプリでも出してほしいところです。

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