ワイナリーの四季しもさんのレビュー

ワインづくりも学べるワーカープレイスメント

まず目を引くのは可愛らしいコマの数々。小さいながらもきちんと建物の形をしており、自分のボードに配置するとテンションが上がります。また、ワイナリーの一年間の仕事をうまくボードゲームに落とし込んだシステムは非常に面白いです。ワイン好きがプレイするとブドウ種の名前にピンとくることも。

プレイ感としては、妨害はほとんどなく自分のリソースをいかに伸ばしていくかに注力する印象でした。序盤は思うようにワインが作れず全員のんびりでしたが、5年目くらいで急に加速して20点に到達し、一気にゲームが終わります。得点するテンポが一定ではないのでそこが苦手な人はいるかもしれません。

他の方のレビューでも見られますが、ブドウ苗カード、訪問者カード、出荷カードのかみ合いによってはボロボロになることもあり、引き運がゲームを大きく左右していることは間違いありません。しかし、引いたカードをもとに戦略を立てていくやり方は個人的にかなり楽しかったです。とはいえ訪問者カードがやや強すぎる、というより尖りすぎている印象はぬぐえず、とにかく訪問者を引きまくる戦術に偏りがちでした。あと訪問者カードの処理が煩雑です。

全体としてはコンポーネント・システムとともにかなりまとまっていると感じました。