信仰通貨白州さんのレビュー

6/10

異様にお札のクオリティが高い国産経済ゲー。

手番では、お札を売り買い（というか交換）するか、信仰札の入れ替え（勝利点を稼ぐために必須）、お札の価値を変えるの三択。

お札の売り買いは、先に売りで後から買うのだが、このゲーム、お札自体の価値がボードによって固定されているため、その範囲でしか売り買いできない。

経済系のゲームって、お札をやりとりするのではなく、お金を払って株を買ってみたいなものが多いが、お札そのものを交換するので、かなり独特なプレイ感だった。

さらに、このお札自体は、メインの勝利点ではなく、重要なのは信仰カード。

この信仰カードは5種類あって、各プレイヤーは、3枚持つのだが、どれを何枚集めるかによって、勝利点が大きく変わる。

全プレイヤーが1枚でも持っていれば勝利点が高くなる、全お札の中で一番流通していれば勝利点が高くなる、お札の価値が◯以上なら勝利点が高くなる、お札の最大価値と最低価値の差が◯以上なら勝利点が高くなるなどなど、信仰カードによって、条件が変わるため、プレイスタイルが変わるのも独特。さらにここに変動性の強い「スパゲッティモンスター」が入ってくることによってさらにカオスになる。

ゲームとしては、面白いのだが、普通の経済ゲーとして遊ぼうとすると、なかなか癖の強いゲーム。

さらに、宗教性の強いテーマ性もあって、遊ぶ人を選ぶゲームでもある。

それもあって、そこまで話題になっていない感もあるが、経済ゲーが好きな人は一度遊んでみるのもよいと思う作品。