ウィンドミル・バレー白州さんのレビュー

6/10

日本語版が出るので、レビューしてみる。バルセロナのデザイナーのゲーム。

2024年にアメリカやイギリスの賞でそれなりに評価されており、国内でも2024年新作ランキングトップ10に選ばれているので、興味があったのでプレイ。

メインシステムはロンデル。2つの歯車が噛み合って、毎回できるアクションが決まり、これがこのゲーム最大の特徴。

手番では、歯車を1~3動かすのを決めるが、これによって、水位があがるようになっており、この水位がほんのちょっとのインタラクションを生み出す。

アクションは、歯車のアクション強化、契約＆雇用カードの入手、風車の建設、海外取引、市場取引、球根入手、球根植え、水位調整などいろいろあるが、どれも世界観がしっかりしているので、ルールは多めだが、だいぶわかりやすい部類の重量級ゲーム。

基本、ソロよりのプレイ感で、ルール聞いた段階だと、わりとインタラクションあるかなと思っていたが、遊んでみると、インタラクションというよりかは、他プレイヤーによるランダム指数装置みたいな感じになっている印象で、基本はソロよりの拡大再生産のコンボゲー。

個人的にボードゲームの魅力はインタラクションだと思っているので、そこが薄いのは結構気になったが、普通にストレスなく遊びやすい重量級ゲームだった。

むしろ、こういうゲームの方が、今の時代の重量級ゲームを遊ぶ層には求められている感もするし、ソロよりのコンボ重量級ゲーが好きな人は、やってみてもいいんじゃないでしょうか。

ただ、プフィスターとか、ルチアーニと同じ雰囲気を感じたので、それらのデザイナーのゲームが好みかどうかで評価は大きく変わると思う。自分は彼らのゲームは、人気があるのはわかるのだが、正直、そこまで好きなタイプのゲームではないので、この評価。

逆に言えば、プフィスターとかルチアーニとか好きな人は多分、好きなタイプのゲームなので、そういう人はとりあえずやってみて、損はない作品。