スクラップ＆ライトScrap and write

　町を作る紙ペンゲーム。ただし計画図（書き写すもの）は他のプレイヤーのシート、しかもどんどん要素が削られていき、そのシートに書かれたものを組み合わせて得点を得る、また同じ種類の建物を4つ以上ルールに沿って配置することでエリアを形成し、エリアのサイズでマジョリティを競います。これをエリアマジョリティと言えばエリアマジョリティといえるのですが、違うと言えば違う気もしますね……。

　要素が独特で、書き写すことを配置と言うなどやや説明不足の感があり戸惑いましたが、やってみれば難しいことはありませんでした。とはいえ、うまく配置しないとエリアは作れないし、シートの枠からはみ出てはいけないのでどうにもうまく配置できない、各シートを書き写す回数に上限があるため、都合のいい形を選んで書き続けるというわけにも行かないなどいいディレンマがあって楽しいゲームです。あと、他人が書いてるうちに他人のシートをくるくる回して怒られる(笑)。わざと自分のシートの上限をさっさと潰してから、めちゃくちゃ書きにくい形に変えて邪魔をするなど、地味にいやらしいインタラクションもあります。好きなマークを一個だけ毎回書き込むこともできるので、書き込みできずにしゃがむというターンは（欲しいものがない！　ウキャー！　というタイミングはあれど）ほとんど発生しませんでした。

　何を書き写すかを選ぶのにどうしても時間がかかる人が出るとダウンタイムが発生してしまうのが難点ですが、別にこの点はこのゲームに特有の欠点ではないので（他のゲームでも発生しうる）このジャンルが好きであればおすすめできると思います。

　このゲーム自体はチャック横町で販売されたものですが、PnPバージョンも出されるそうですので、手に入りにくいと言うことはないかと思います。