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  • 1人~4人
  • 30分~90分
  • 13歳~
  • 2017年~

オブセッションTM of Yokohamaさんのレビュー

14名
0名
0
約2時間前

【メイン要素】手札管理+拡大再生産

【ルール理解】やることはシンプルだが、細かいルールが多い

【手番選択肢】タイル効果を使うか、パスするかの2択。その後、邸宅の増築をするか否か。

【勝利点要素】ゲスト+拡充タイル+評判(1~7)+VPカード+目的カード ほか。

【言語依存度】かなり有り(しかも日本語訳なし)

【妨害干渉度】拡充タイルは早い者勝ち

【運と実力比】運5割、実力5割

【外観芸術性】イギリス ヴィクトリア朝時代の雰囲気の作り込みがとても素晴らしい


あらゆる人脈を使い、フェアチャイルド家の寵愛を。

 偶然、隣の卓でプレイしているのを見て、その世界観に惹かれました。

 なんといっても、ボードデザインの作り込みが、とても素晴らしい。作者の尋常ではないコダワリを感じます。もちろん、ゲームとしても面白いですけども、「イギリス貴族の社交界そのもの」をゲームにまるごと落とし込んだ感じで、その雰囲気に浸れるのが幸せです。「ああ、ボードゲームをやってて良かったな」と思えたゲームのひとつ。 日本語版は出ていませんが、日本語版じゃないほうが良いのかもしれませんね。ボードゲーム会やボードゲームカフェで見かけたら、一度は触れて欲しいゲームです。


 ゲームは、一言で言えば「接待」がテーマ。落ちぶれた旧名門貴族の復活のため、邸宅を改築し、様々なゲストを招き、使用人を駆使することで、最終的に富と名声(評判)を手に入れ、一流貴族たるフェアチャイルド家の寵愛を受けるのが目的です。

 通常ゲームは16ラウンドあり、各ラウンドごとに拡充カードと招待するゲストを選びます。それによりお金・評判・新たなゲストを獲得し、それを元手にして次のラウンドを同じようにプレイしていくという流れ。ラウンド終了時に、新たな拡充カードを買うかどうかを選択します。自分の評判に合うゲストや拡充タイルしか使えないのがポイントで、評判が高くなるにつれて、やれることが大きくなっていく拡大再生産のゲームでもあります。後半のラウンドでは、一気に6~7人のゲストを招待して荒稼ぎ出来るようになり、名門貴族復活を実感できることでしょう。

 また、4ラウンドごとに「寵愛ラウンド」があります。ここで、それぞれのテーマに応じた拡充タイルの合計点が高いプレイヤーは、<フェアチャイルド家のチャールズ氏orエリザベス嬢を自邸に招待する権利>と<VPカード>を得ます(引き分けの場合はVPカードのみ)。4回ある「寵愛ラウンド」で、最低でも1回は勝たないと勝利は厳しいかと思います。・・・余談ですが、BGAやネットを見ると「求愛ラウンド」と訳していますが、原語"coutship"は、ここでは「求愛」ではなく「宮廷(cout)の交際」であり、私は「フェアチャイルド家の寵愛」としたほうが分かりやすいと感じます。


 勝利点が、ゲストやタイルだけでなく、VPカード、目的カードの達成、使用人の数などからも獲得できるため、「いかに質の高いおもてなしをするか」が重要です。ゲストや拡充タイルはランダムなので、運の要素もありますが、テクニックでカバーできる部分もあって、そのバランスが良いかなと思います。

 なお、拡張が2つ(「ウェセックス(Wessex)」「上階下階(Upstairs,Downstairs)」)出ています。「ウェセックス」拡張は、4家(ヨーク家、キャベンディッシュ家、ポンソンビー家、アスキス家 )に、ウェセックス家が追加になり、どの貴族でプレイするかの選択肢が増えます。「上階下階」拡張は、①使用人の種類が増えプレイの幅が広がること、②拡張なしでは「使用人の雇用」と「パス(捨て札からゲストを手札に戻す)」に各1ラウンドずつ消費しなければならないところを、「パス」と同時に「使用人の雇用」も出来るようになったこと、が大きく違います(ほかにも細かいルールの追加あり)。2つの拡張すべて込み込みでプレイ可能ですが、「上階下階」は、運の要素が少し減ってプレイスキルが問われるという意味で、私好みの拡張となっており、皆様にもお勧めしておきます。



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仙人
TM of Yokohama
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