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モバイルマーケットMobile Markets: A Smartphone Inc. Game

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めっちゃ面白い。スマートフォン株式会社が大好きなのでボドゲカフェで試したところ、期待以上でした。前半でゲーム自体の紹介、後半でスマートフォン株式会社との比較をします。


<概要>

スマホを生産し、他プレイヤーと共通の市場を巡って顧客の獲得競争をするゲームです。勝利点のメインが「(スマホの価格―製造コスト)×販売数」という、経済ゲームのお手本のようなシステムです。

セットアップ完了後

第5ラウンド開始前

<ゲーム進行>

ラウンドは

1. 準備
2. 計画
3. 価格設定
4. 技術
5. 販売促進
6. 生産
7. 販売
8. 利益

の8つのフェイズからなり、これを5ラウンド行います。

ざっくり説明すると

1. 市場や獲得できるカード類のセットアップ
2. 2枚のパッドを組み合わせて、価格、技術、販売促進、生産量のリソース量を分配
3.~6. 計画で決定したリソースを使ってそれぞれの処理
7. 粗利を決定、行動順に市場にある顧客カードを獲得
8. 勝利点を計算

という感じです。

7. 販売フェイズ
ここがクラマックスで、どの機能カードを搭載するか判断し、価格が低いプレイヤーから順に、お得意様(自分だけが使える顧客カード)、そして市場にある顧客カードを獲得していきます。この際、それぞれの顧客カードを獲得するには、価格的な条件と機能的な条件を満たす必要があり(緑ならどちらか一方を、青なら価格の条件のみを、赤なら両方を)、緑や赤の顧客カードを獲得するためには、機能カードをスマホに搭載する必要があります。しかし、機能カードは基本的にコストがかかるため、機能を入れれば入れるほどスマホ一台あたりの利益(粗利)は下がります。
高価格=後手番なので、顧客を確保するには、残っている市場の顧客に対応できるように高機能にするか、お得意様を十分に確保しておく必要があります。

機能カードは4. 技術フェイズで、お得意様は5. 販売促進フェイズで獲得できます。また、両方のフェイズで、ゲーム中に使える特殊能力カードが獲得できます。5. 販売促進フェイズだけ行動順が逆になる(高価格のプレイヤーから選べる)ため、どちらの先手を重視するべきかも価格決定の要素の一つです。


<感想>

面白い!先手を取るための価格競争、顧客の確保とコスト削減など、ワクワクできる点が多いです。価格や搭載する機能カードの決定は心理戦で、相手の動きを読み切って生産したスマホを売り切れると達成感がすごいです。タブロービルド要素もあるため、能力同士のシナジーを作っていくのも楽しいです。また、持っている特殊能力カードによってお互いに動きはある程度予想できるようになるのですが、それを逆に利用して最終ラウンドに相手の裏をかくこともできます。

過不足なく綺麗にまとまっていて、経済ゲームの中でも相当レベルが高いと思います。


<スマートフォン株式会社との比較>

主要な変化として、

A. 改善タイルが消える

スマホの機能と特殊能力の分離
→B. 特殊能力の多様化
→C. コストの概念の導入

D. 市場の地域性が消える

E. 「自分だけの市場」の導入

が挙げられると思います。

プラスの印象としては、

・タブロービルドの楽しさ(B)
・リプレイ性の向上(B)
・相手の行動を読む手がかりが増える(B)
・コスト、粗利の概念の納得感(C)
・コスト導入による技術のバランス調整(C)
・序盤のインタラクションが増加(D)

マイナスの印象としては、

・計画フェイズの選択肢が減り、悩ましさも減少(A)
・他人の状況が理解しづらく、ダウンタイムが増加する可能性がある(B)
・販路拡大の楽しさが失われる(D)
・インタラクションが単調?(D)
・お得意様を引く体制を整えた高価格路線は止められない(E)

と言った感じ。

タブロービルド、コスト概念は明らかに楽しさを引き上げていますが、スマートフォン株式会社の改善タイル、市場の地域性も魅力的なシステムです。

また、スマートフォン株式会社ではさっきまで低価格だったのに急に高価格、みたいなプレイングにほとんどデメリットがないのですが、モバイルマーケットは特殊能力の積み重ねだったり、現状持っているお得意様の数によって行動が規定されがちです。これはプレイングに整合性をもたらすという意味でプラスとも取れますが、逆に準備に失敗すると逆転が難しいという面もあります。

両方めっちゃ好きですが、少しスマートフォン株式会社に軍配が上がるかな、と言った印象を持っています。ただ、スマートフォン株式会社のベストである5人が集まることはあまりないので、稼働率ではモバイルマーケットが上になると思います。

最も読まれているレビューを表示しました
  1. 投稿者:山の川
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モバイルマーケット 日本語版の通販
カードを組み合わせることでのプロットが特徴的な人気ゲーム「スマートフォン株式会社」続編
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テーマ/フレーバー
作品データ
タイトルモバイルマーケット
原題・英題表記Mobile Markets: A Smartphone Inc. Game
参加人数1人~4人
プレイ時間40分~80分
対象年齢14歳から
発売時期2021年~
参考価格未登録
レーティング
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8点の人13
7点の人10
6点の人5
5点の人2
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3点の人1
2点の人0
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心理戦・ブラフ0
攻防・戦闘1
アート・外見2
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レビュー 3件

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