ベーコン白州さんのレビュー

6/10

チーム戦の大富豪（奇数人数で個人プレイもできますが、このゲームの真髄はチーム戦かなと）。

目的は一定の得点を稼ぐゲームなのだが、得点を稼ぐためには、まず１位をとらなければならない。

１位をとると、残りのチームメンバーが何位になるかで得点が変わる。

例えば、６人プレイだと、３−３のチーム戦になるが、１位になったチームの他メンバー2人が2~3位だと12点とれるが、5-6位になると、1点しかとれない（笑）

ので、かなりのチームワークが求められる。

これだけでも、普通の大富豪と違うが、他にも違う点がいくつかある。

まず、スタートプレイヤーの決め方。普通の大富豪は、前のラウンドで勝ったプレイヤーがスタートプレイヤーだが、このゲームは、前のラウンドで勝ったプレイヤーは、自分のチームメンバーであれば、誰でもスタートプレイヤーを指名できる。

ティチューとかでも、相手にスタートプレイヤーをゆずれるカードがあるが、あれは1枚しかないので、1回のみなのに対し、このゲームでは何回でもできる。なので、プレイヤー間のチーム力は重要。

そして、このゲーム、全プレイヤーに2枚ずつジョーカーが必ず配られるのも特徴で、1人のプレイヤーが圧倒的に強いということが起こりづらく、また、どのカードも2枚ずつあるため、強い役もわりとつくりやすく、どのタイミングでジョーカーを使うかのタイミングを読み合うゲームだと感じた。

そのため、普通のカードゲームよりも運の割合が低く、見た目以上に頭を使うゲーム。

チーム戦なので、責任感もそれなりにあり、適当にジョーカー使ってパナしてると、結局、他のチームメンバーにも影響するので、そういう意味では、気軽にわいわい大富豪チーム戦ゲームではなく、じっくり考えるよりの大富豪チーム戦ゲーに感じた。

そして、無駄に（褒め言葉）表も裏もイラストのクオリティが高いのに、なぜ、ベーコンを集めるのかというストーリー性のない潔さ、そして、アップグレードでベーコンコマをつくってしまうほどの制作側の謎のこだわりは、ガチさを和らげるという目的以外の何かを感じさせてくれる狂気的なまでのベーコン愛もこのゲームの密かなウリでもある（笑）

見た目と大富豪というライト感強めのイメージに対して、戦略性やチーム戦の責任感などが強めなため、プレイする人は若干選ぶが、そういうプレイ感含めて、全員が理解してプレイすれば、６人でここまで戦略性の高いゲームも稀だろう。

６人で戦略的なゲームを遊びたいという人には、かなりおすすめのゲーム。

BGAでも遊べるので、気になる人は、とりあえず試してみてもいいんじゃないでしょうか。