タンホイザーTANNHÄUSER

第一次世界大戦が未だ続く1949年を舞台に、ドイツ帝国第13秘儀師団とアメリカ合衆国第42海兵隊特殊部隊が戦う……という魅力的な設定の、FPS風ミニチュアゲーム。
両軍とも5人の、それぞれに異なる能力を持ったキャラクターを動かして戦い、シナリオの勝利条件を目指します。

戦場を表したフィールドマップと10体の塗装済みフィギュアが付属。
ルールブックはFantasy Flight Gamesお得意の、作中世界の雰囲気に合わせた雰囲気あるデザイン。
キャラのステータスを管理するカードもパスポート風のデザインになっており、それぞれ受けたダメージに応じた3段階のステータス値が書かれています。これによって負傷するとステータスが下がり戦闘の緊迫感が味わえますが、一人で5人を管理すると少々面倒ではあります。かといって10人で遊ぶには流石に手狭なので、一人あたり1〜3人を担当して4〜6人程度で遊ぶのがいいかも知れません。

フィールドマップの区切りはマス目ではなく、多色に色分けされたリングが並べられています。これは「パスファインディング・システム」と呼ばれ、それぞれの円に含まれる色の共通性によって「どのリングからどのリングに対して射線が通っているか」を一目で把握できる仕組みになっており、スピーディーな射撃戦の処理が可能です。

総じて架空戦史系FPSの雰囲気を上手く表した手軽な戦闘ゲームに仕上がっていますが、箱の大きさと、シナリオセッティングの面倒さが玉に疵です。