- 1人~8人
- 45分前後
- 8歳~
- 2022年~
チャレンジャーズ!白州さんのレビュー
8/10(BGAだと6or7/10)
2023年ドイツ年間エキスパートゲーム大賞ノミネート作品。
7/17追記→2023年ドイツ年間エキスパートゲーム大賞になりました!おめでとうございます!!
前から興味がありつつも、わりと流通しておらず、なかなかプレイできなかったが、ノミネートされたこともあり、気合い入れて入手してプレイ。
7/4追記→日本語版発売のアナウンス!想像以上に値段が安くて驚いた!
ルールはシンプルにいえば、最初、みんな同じデッキからスタートして、ラウンドごとに1~2枚の新カードを追加、それで1vs1で7回対戦して、成績の良い上位2名が最終決戦して、それに勝った人の勝利。
対戦方法もシンプルで、デッキをよくシャッフルしたら、上からめくるだけ。戦略はない(笑)
先手が防御側(フラッグ持ち)となり、相手はフラッグ持ちのカードと同じ以上の数値になるようにカードをめくって合計していく。
相手の数値以上の合計が出せたら、相手のフラッグを奪い取って交代。ここでポイントが、最後に出されたカードがフラッグ持ちとなる。(例えば、相手の数値が5で、3→1→1とめくった場合、最後のカードが1なので、こちらのフラッグ持ちの耐久力は1となる。5ではない。)
ちなみに防御側が負けると、ベンチという場所にカードが移動して、これが6種類までしか入らず、7種類目になるとアウト。同じカードがベンチにくると重ねることができるので、同じカードを揃えるのも1つの戦略といえる。
これを繰り返して、攻撃側のデッキがなくなるか、防御側のベンチが満杯で入らなくなったら、そのプレイヤーの負けで相手側の勝利。勝利するとトロフィーがもらえて、ファンポイント(☆の得点)が多い人が決勝に進める。
ざっくりというと、これだけ。ただ、追加カードが非常にいろんな種類があるため、デッキ構築がかなり熱いゲームなのだが、このゲーム、今、なかなか斬新なゲームと話題になっている。
その理由は大きく分けて3つ。
まず1つ目が、最大8人プレイが間違いなくベスト人数なのだが、8人プレイなのに、1vs1のタイマンを4つに分けてプレイするところが斬新すぎる!
普通(というか、大体どのゲームでもそうだが)、ボードゲームといえば、参加者同士のインタラクションがウリだから、"一緒"に遊ぶのが常識ともいえるが、このゲームではそれをしない。
まるでe-sportsのように、各々が目の前の対戦相手に集中し、周りのライバルの声を聞き、決勝戦では、自分たちをなぎ倒してきたライバル同士の白熱した試合を観戦するという、一種のやり込んだゲームでなければ、到達できない境地であろう体験を1時間ちょいで実現させてしまったのである。
自分はノンリプレイヤー(同じゲームを遊ばないタイプ)なので、ボードゲームでそういう体験をすることはないだろうと思っていたが、まさか体験する日が来るとは! これは斬新すぎて、感動してしまった。
そして2つ目の理由が、ゲームシステムの思い切りの良さ。
このゲーム、どんなシステムのゲームかと言われれば、「デッキ構築」なのだが、これまた斬新なのである。
自分は正直「デッキ構築」がそんなに好きではない。なぜなら、ドミニオン以降の大半のデッキ構築がほぼ同じに見えるし、どうしても、ドミニオンと比較されてしまうので、面白さ的に勝つことはほとんどない。
最近では、クランクとかイーオンズエンドとか、探検要素や協力要素と組み合わせて、新しい面白さを生み出すものが出てきて、そっちは面白いと思うが、それは純粋なデッキ構築とはあんまり、いえないだろう。
だが、このゲームは、「デッキ構築」メインで、おそらく、ドミニオン以来、初めて「素晴らしい」と思った作品といえる。
普通、デッキ構築のゲームといえば、デッキを構築するだけでなく、引いたカードをいかにプレイするかがとても重要であり、これはドミニオンにも(というか、ほぼ全てのデッキ構築ゲームにも)当てはまる。
しかし、このゲーム、デッキが完成した後のタイマンバトルでは、まさかのトランプの「戦争」の如く、「山札の一番上から1枚ずつプレイするだけ」なのである。つまり、運ゲーなのである!(厳密にはデッキをコントロールするカードもあるが、それでも8割近くは運だし、そのカードをプレイするタイミングも運である)
恐ろしい数のユニークカードがあって、運ゲーでプレイさせるなんて、思い切りがよすぎる!
そして、これがこのゲームの素晴らしさを生み出しているのである。
まず、何を出すか考える必要がないので、異常にプレイングが早くなるため、テンポが良い。
このゲーム、何人でプレイしようと必ず7回戦う(だから自分以外の7人と1回ずつ戦う8人が個人的にベスト)ので、テンポが非常に大事なのだが、手札から何を出すかをいちいち考えさせないので、とにかく早い。
さらにどんなに強いデッキを組んでも、出てくる順番によっては、弱くなることもあるし、逆に大逆転もあったりで、気軽に盛り上がることができる。負けても運のせいにできるところもプレイヤー層が広がってよいし、そういう意味ではノミネート作品にふさわしいといえる。
このデッキを組んで、トランプの戦争風にプレイするゲームとして「フードファイト」があるが(こっちは正確にはドラフトで集めるが)、あれもかなり盛り上がるので、もしかすると参考にしたのかもしれない(というか、自分がフードファイトもこのゲームも好きなタイプだけかもしれないがw)。
でも、普通に考えれば、がんばってデッキ構築して戦う場面で、運ゲーと言われても仕方ないシステムを使って、それの良さを引き出し、むしろ素晴らしいとさえ思わせてくれるデザイナーの手腕は見事としかいいようがないだろう。
そして最後の理由が「ベンチ」の存在である。
トランプの「戦争」といえば、純粋に相手の数字よりでかい数字を出して勝つというルールで、当然でかい数字をたくさん入れたデッキが勝つ確率はあがるのだが、実はこのゲーム、ただでかい数字を入れるだけでは勝てなかったりする。
その理由がこの「ベンチ」で、このゲームでは、負けたカードはベンチ行き(というか、システム上、どんなカードも必ず負ける)となり、これが7種類並んだ瞬間に負けなのである。
つまり、強いカードだからといって、毎回新しいカードをじゃんじゃん入れると、全員出てくる前にベンチ切れで負けてしまうのである。もちろん、ベンチ切れを恐れて、カードを減らしすぎると、今度はデッキ切れ(攻撃力不足)が起きてしまうので、何を残していこうか、悩むのがこのゲームの特徴である。
といった感じで、このゲームならではの魅力も多い。
プレイヤーが8人もいれば、いろんな能力のデッキがあるので、ドラマも生まれやすいのもよく、実際、連勝中の最強プレイヤーvs連敗中の最弱プレイヤーが戦って、最弱プレイヤーが勝利したときは、場がとても盛り上がった。
個人的には8人で遊ぶゲームで過去一面白いゲームになってもおかしくないと思ったし、大賞もこのゲームなんじゃないかと遊んでないゲームもある中、そう感じてしまうくらいだった(IKIには日本人初として大賞とってもらいたいけど、さすがに難しすぎる気もする。エキスパートとはいえ、わりと簡単なものが大賞になりやすいイメージなので・・・)。
ちなみにデッキが6種類あって、そのうち1種類使わないので、リプレイ性もあるし、なんなら普通に拡張でそう(笑)(と思っていたら、2の発売が決定していた。1と合わせると16人まで遊べるとかヤバすぎw)
弱点的なところは、トロフィーの「1」と「7」のフォントが非常に似ていたのが気になるくらいで、ゲームシステム的にはほとんどない。
8/23追記→なんと、日本語版では、1と7がわかりやすく修正されているとのこと!
まぁ、こういうゲームにありがちな、フラッグ持ちとかファンとかそういう独特の用語が頭に入りづらいのもあるが、それはこのゲームに限ったことではないし、数個しかないので全然問題はないかな。
あとは、今買って遊ぼうとすると、恐ろしい数のシールを手作業で貼ることになるため、準備段階でそれなりの覚悟は必要なことくらいか(笑)
まとめると、8人で遊ぶ機会があるなら、絶対遊んでほしいゲーム!
そして、トレーディングカードゲームやデッキ構築好きな人にもウケるし、普段ボードゲームやらないにもすすめられるまさにエキスパート大賞にノミネートされるにふさわしい作品だ。
6/4追記 BGAでプレイできるようになった!遊び方はまだ翻訳されてないが、カード翻訳はされているので、ルールがわかっていれば、ベータ版なこともあり、若干カードの翻訳も甘いところはあれど、許容範囲!
だが、やっぱりこのゲームの真髄は、オフラインでわいわい参加者全員とバトルする熱い全体の雰囲気が一番魅力だと思っているのだが、当然、オンラインだと味わえないし、むしろ人数が多くなったことで、1人でもデッキ構築が長いと、ダウンタイムが長くなるため、待ち時間が長くなってしまう。
ちなみにオフラインだと、待ってる間に感想戦やらあのカード強いやら話し合ったり、戦う同士が準備完了してたら、先にやってて良いから、そういう意味でも待ち時間が少なく感じるのだが、BGAはシステム上、全員が完了しないと次に進めないため、オフラインで遊んだ後で遊ぶとかなり気になった。
むしろ、戦う相手の顔も見えないし、正直ロボットと変わらないから、4人とかで遊ぶ方がスピーディーだし、そっちのほうが良いと思ってしまうし、実際、その理由で2人プレイで募集する人も多く、やってみたところ、たしかにサクサクで楽しいし、相手のデッキ見ながら調整できるから、これはこれでいいんだけど、やっぱり、このゲームの魅力は個人的にそれではないと思ってしまう。2人でやると決勝戦もないし・・・。
まぁ、友人集まって、ボイチャしながらわいわいやるのであれば、まだいいのだが、ただただ顔の見えない相手とオンラインすると、ただのお手軽トレーディングカードゲームとなってしまっていて、あの熱量を感じられないという意味ではとても残念なので、評価的には6かな。友人とボイチャなら評価7。
やはり、オフラインで8人プレイが最高だと、改めて気付かされた体験だった。
6/12追記 ハマりすぎて全カードリスト&解説つくりました。ハマってる人は参考程度にどうぞ→https://bodoge.hoobby.net/games/challengers/strategies/41250
7/4追記
→BGAがベータ版から正式版になった。ルールも翻訳され、初プレイの人も遊びやすくなった。
ただ、途中で負けているプレイヤーがゲームを放棄しがちなのが、過去にBGAでプレイしたゲームの中ではトップクラスで、かなりプレイヤーのマナーが悪い印象。ゲーム的にそうなる気持ちになってしまうのもわからなくはないのだが、1位になっても全くレートが上がらないことも多く、テンションが下がる(泣)対策としては、評判の制限をつけることぐらいだが、それをつけて集まらなくてはもともこもないので、解決としては弱いのが残念。
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